アオウオ

line

aouo
今回はアオウオの話です。
とはいえ外観は紫黒色で英語ではブラックカープともいわれております。アオウオは以前は希少魚でしたが、ここ数年は利根川を中心に数も増えている様子です。

なにしろ成魚の大きさは150センチ程もあるのですから、専門に狙う釣り人が多くなるのもうなずけます。

この魚もコイ同様に中国から持ち込まれましたが、その中国でも当初は中心はやはりコイだったそうです。
唐の時代の話しですが、ある王様の姓が李(リー)であって、鯉と同音であったために鯉を食べることまかりならぬ。捕らえたものでも三十杖の罪、食べたものに至っては死刑ということになりました。

そこで人々はコイに代わる魚の養殖に力を入れて、それまでは野生魚であった草魚/青魚/連魚等が、その結果増えたということらしいです。



広い中国での養殖はスケールも大きく、中国伝統の施肥混養がこのあたりから始まったようです。それまでのコイ養殖は単養と呼ばれておりましたが、池に一種の魚しか飼わない方式だったのです。

これではコイが底棲の生物しか食べないため、その池の生産量は殆ど池の底の状態で決まるわけで、いわゆる池の平面的な利用でしかなかった訳です。

ところが施肥混養では、まず水に肥料を撒き、動物および植物プランクトンをわかします。コイでは利用できないこれらのプランクトンもレンギョでは利用できます。

レンギョのなかにはハクレンとコクレンの二種がありますが、コクレンの方は動物プランクトン、ハクレンは植物プランクトンを食べます。

さらに底に棲む貝はアオウオやコイの餌に、草魚には草や刈り取った草を与えるといった方法で、池の立体利用を図ったのがこの施肥混養です。
資金もかからず合理的方法であるためこの方法は他の途上国で着目されているようです。



アオウオの生息層は底層で貝を食べるため、アオウオ専門の釣りではタニシなどを餌に使うようで、主に下流域の泥底の場所におおいそうです。

ただコイのそれと棲息層がバッティングしておりますので、利根川等では一部コイが駆逐されつつあるという噂もあります。

肉質は美味で、中国料理では尾の肉や腸管の料理があるとのことです。一度はトライしてみたいものです。



    参考文献:
      「魚の社会学」加福竹一郎著 共立出版 他


line

back home