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「模型コレクション序説」にようこそ
「コレクションに対する情熱とは、いわば物体に対する嗜好であろう。生きている動物や鳥をあつめても、 それは一般にコレクションとは呼ばれないのである。艶やかな毛皮や極彩色の羽根を誇示していても、 すでに体温のない冷たい物体、すなわち内部に綿をつめられ、眼窩にガラスの目玉をはめこまれた完全な 剥製でなければ、それらはコレクションの対象とはなり得ないのだ。同様に、昆虫でも貝殻でも、 生の記憶から出来るだけ遠ざかった、乾燥した標本となって初めてコレクションの対象となる。物体愛こそ、 ほとんどエロティックな情熱に似た、私たちの蒐集癖の心理学的な基盤をなすものでもあろう。」
渋澤達彦「少女コレクション序説」(ISBN4-12-201200-7)