たまごとニワトリのウラ話
カラの色はトリしだい
スーパーやデパートでの食料品コーナーで売ってる玉子には白いのや赤い(褐色)のがありますよね。
他にもピンク色や、変り種では薄青のものもあります。
このカラの色の違いって、なんでだと思います?
実は、カラの色は玉子を産む親鶏の種類によるんです。
白玉子を産む鶏種を飼ってる養鶏場からは白玉子が、赤玉子を産む鶏種を飼ってる養鶏場からは赤玉子が出荷されてるわけです。
たまごのカラの色と、中身の栄養価は全然関係がありません。
「赤玉子のほうが栄養がありそう」なんてのは大間違いで、同じ飼料を与えていれば白玉子も赤玉子も似たような栄養価になります(若干の各栄養素の含有率の差はでますが)。
一般的に赤玉子のほうが高価な場合が多いですが、これは赤玉子を産む鶏は白玉子を産む鶏に比べて体格が大きくて、飼料を多めに消費するからです。
エサ代(玉子の生産原価)が多くかかってるから、というわけですね。
また、高級感を出すために高めの価格に設定してる場合もあるそうです。
ちなみに当社の「3Aさくらたまご」はピンク色の玉子ですが、これは白玉子の鶏種と赤玉子の鶏種の交配種(合いの子)です。
鶏の特徴もたまごのカラの色も、ちょうど両種の中間ですね。
ママのごはんでボクができるの
鶏卵はニワトリから産まれます。当たり前ですね (^^;)。
だから、たまごは100%親鶏の体内にある栄養分から作られます。
カラも白身も黄身もすべてです。
親鶏の体内にある栄養分、これはつまり、親鶏が食べたり飲んだりしたものを消化吸収して体内に取り込んだものを指します。
だから、親鳥が口にするものは、たまごに多大な影響を与えるわけです。
良い餌を与えられたニワトリは良いたまごを、とんでもない餌を与えられたニワトリはとんでもないたまごを産みます。
またこの性質を利用して、たまごの中身にいろんな細工をすることもできます。
(栄養強化卵のヒミツ、黄身よオレ色に染まれ! へつづく)
栄養強化卵のヒミツ
スーパーやデパートの食料品売り場で、またはテレビやラジオのCMなどで栄養強化卵というものを見たり聞いたりしたことはありませんか?
「ビタミン強化卵」「鉄分強化卵」「DHA強化卵」「ヨード強化卵」といったような、何かの栄養分を多く含んだ卵です。現代人に不足しがちな栄養分を補充できる、付加価値の高いスバラシイ食品です。
・・・ところで、この栄養強化卵。どうやって作るかご存知ですか?
すでに鶏から産まれた卵の殻の中に何かを入れるわけではありません。
特別な鶏種が産む卵、というわけでもありません。
実は、親鶏の飼料に栄養分を加えて、栄養強化卵を産ませるんです。
たとえばビタミン強化卵を作りたい場合、飼料にビタミン剤を加えます。脂溶性ビタミン(脂に溶け込みやすいタイプのビタミン。ビタミンA、D、Eなど)は卵黄にその成分が入りやすく、作りやすい栄養強化卵の1つと言われています。
同様に飼料に鉄剤を加えれば鉄分強化卵が、イワシ油などを加えればDHA強化卵が、海草などを加えればヨード強化卵ができるという具合です。
このように、親鶏が口にするものは卵に多大な影響を与えるのです。
もし飼料中に残留農薬があったり、抗生物質が入っていたりしたら、どんな卵が生まれてくるかは説明するまでも無いでしょう。
当店の3Aさくらたまごの親鶏には、PHF(収穫後農薬処理しない)コーンや非遺伝子組み替え作物など原料からこだわった高品質な飼料を与え、抗生物質などの薬品を使用せずに飼育している理由はここにあります。
安全なものを食べた健康な鶏から、安全安心な卵が生まれます。
黄身よオレ色に染まれ!
TVのグルメ番組や料理番組で、特選食材として卵が取り上げられるときがたまにありますよね。調理する人がTVカメラの前で卵を割って見せると黄身の色がオレンジがかかった濃い黄色だったりして、ゲストの芸能人が「黄身の色が濃くて美味しそう!」「栄養がありそう!」なんて言ってたりします。
みなさんも黄身の色を見て、そう思いますか?
黄身の色なんて、飼料で簡単に調整できると聞いても?
そもそも卵の黄身の色は、緑黄色野菜に多く含まれるカロチンの黄色で、成分の名前はキサントフィルという色素です。具体的にはトウモロコシや緑餌(草を乾燥させたもの)の黄色が卵の黄身に移行しています。
成分さえ分かっていれば、栄養強化卵と同様に飼料の色素を強化すればいいわけで、飼料に着色料を入れるという方法で黄身の色合いを調節できるんです。
右の写真は卵の黄身の色合いを計測しているところです。卵の右にある扇状のものは、黄身の色見本(カラーファンといいます)です。黄身の色が希望の色見本に近づくように、飼料中の色素の量は調整されています。
黄身の着色料としてよく使われるものは、
・パプリカの乾燥粉末
・パプリカ抽出処理物、パプリカ抽出かす
・合成着色料
・その他(マリーゴールドなど)
などがあります。
パプリカはいわゆる赤ピーマンです。これを乾燥して粉末にするか、あるいは色素を抽出して着色料とします。赤色ですから、たくさん入れると黄身もオレンジ色になってくるというわけです。
安全面では、これらで一番なのは乾燥粉末です。自然の野菜の乾燥粉末です。
パプリカ抽出処理物、抽出かすなどには品質保持のためにエトキシキン(抗酸化剤)が添加されている場合があります。
パプリカは飼料原料としては比較的高価なので、飼料代を安くするために合成着色料を用いる場合もあるようです。安い玉子を生産するためには生産原価を下げなければならないため、安い飼料原料を選ぶとそうなるのでしょう。
当店の3Aさくらたまごの飼料には少量のパプリカ乾燥粉末が入っています。油分の高い(高カロリーな)とうもろこしを使用していますので、通常の養鶏飼料よりとうもろこしの量が少ないため、卵黄の色が薄くなってしまうからです。
PHFってなに?
当店のホームページやメールマガジンで何度も登場する「PHFコーン」。「いったいPHFって何?」「普通のトウモロコシとどう違うの?」と思ってらっしゃる方も多いことでしょう。今回はそのPHFコーンのお話です。
でもまずその前に、養鶏飼料とトウモロコシのお話を少し。
一般的な採卵鶏用の飼料は、その約60%がトウモロコシです。1羽が1日に110g〜120g程度の飼料を食べますので、1羽が1日で約70g、1年で25Kg程のトウモロコシを必要とします。
日本には約1億3千8百万羽の採卵鶏がいます。他にも肉用鶏や種鶏もいるわけですから、そりゃもう大量のトウモロコシが必要になります。
日本の狭い国土ではそんな大量のトウモロコシを植える畑は確保できないので、輸入に頼ってるのが実情です。市場に流通しているほとんどの鶏卵の親鶏には輸入トウモロコシを使用していると思ってください。
さて、PHFというのは日本での言い方で、外国ではPHCFと言います。Post(追加する) Harvest(収穫) Chemical(化学薬品) Free(無し)の略で、「収穫後に農薬処理をしない」という意味になります。
わざわざ「PHF」とおことわりを入れているということは、普通の輸入トウモロコシは収穫後に農薬処理がしてあるということです。実際、PHFコーンの輸入量はわずかな量ですので、9割以上の輸入トウモロコシは収穫後の農薬処理をしたものと思って間違いは無いでしょう。
みなさんご存知とは思いますが、トウモロコシの実は畑に植わっているときは葉っぱのような皮に包まれています。ですから畑で施用する農薬は、トウモロコシの実には直接かかりません。収穫後にトウモロコシの実に直接使用する農薬が、主に残留農薬の主原因となります。
PHFコーンはこの収穫後の農薬をまったく使用しないトウモロコシです。
当店の3Aさくらたまごは、この残留農薬を避けるためにPHFコーンを使用しています。
(思い出してください。親鶏の食べたものは玉子に影響を与えるのです)
(「収穫後の農薬処理(ポストハーベスト農薬)をする理由」へつづく)
収穫後の農薬処理(ポストハーベスト農薬)をする理由
当社は米国から届けられるPHFコーンを使用していますので、ここでは米国からの輸入トウモロコシのお話をします。
米国から輸入されるトウモロコシは、以下のようなルートを通って日本に届きます。
トウモロコシを畑で収穫
↓
●△農家のサイロに一時保管
↓
●△内陸の穀物集荷場(カントリーエレベーターと言います)
↓
● 川沿いの穀物集荷場(リバーサイドエレベーターと言います)
↓
はしけ(貨物用のボート)でミシシッピー川を下る
↓
● ニューオリンズ港
↓
貨物船でパナマ運河・太平洋を通って日本へ
△は省略される場合があります。たとえば川沿いの農家は直接リバーサイドエレベーターに納品する場合があります。
●印がポストハーベスト農薬を添加するポイントです。
ごらんのように、最初は収穫直後、農家のサイロに入れる時点からポストハーベスト農薬は使用されます。
米国の農家は優秀なビジネスマンです。収穫時点より数ヵ月後に穀物相場が上がると思ったら、収穫したトウモロコシをすぐに売らずにしばらく自分のサイロで保管して、相場が上がってから売ります。
そのサイロで保管している間にトウモロコシが虫食いになっては困るので、殺虫剤をトウモロコシに混ぜ込んでサイロで保管するのです。
同様にそれぞれの穀物集荷場やニューオリンズ港でも、トウモロコシの輸送中に虫やカビが発生しないように農薬を混ぜ込む場合があります。
特にニューオリンズ港では、貨物船に積み込むトウモロコシが農薬不足にならないよう、しっかり処理を行います。なぜなら、太平洋を長時間移動しますし、日本に到着したときにもし虫が発生していたら、そのトウモロコシを3日間農薬で燻蒸しないと日本に水揚げさせてもらえないからです(これは日本の法律でそうなっています)。
3日間も足止めをくらってはかなわないので、そうならないようにしっかり農薬を添加します。
ポストハーベストフリーは、これらの農薬処理を一切行いません。
ではどうやって害虫を防ぐのかというと、トウモロコシを乾燥機にかけるという方法をとります。
害虫の卵は湿度が低いところでは孵化しないので、乾燥機でトウモロコシ中の水分を低く抑えることで害虫を防ぎ、同時にカビの発生も抑えます。
ですから、PHFコーン生産農家はサイロに乾燥機を付けるか、収穫後に即出荷して穀物集荷場で乾燥機にかけることになります。
また、一般の(農薬処理済みの)トウモロコシがPHFコーンに混入しないように、農家も穀物集荷場もPHF専用のサイロを用意しています。
穀物集荷場の搬送パイプラインや、はしけ、貨物船の船倉などは、PHFコーンを積み込む前には必ずクリーニングを行います。
PHFで日本にトウモロコシを届けるために、上記のようにたくさんの設備や手間が必要になり、コストがかかっています。その分、餌代が高価になり、玉子の価格が高くなります。
当店の3Aさくらたまごは市販の玉子よりは高価ですが、その理由の1つは高くても安全な、殺虫剤や防カビ剤などが極力入っていない飼料を使用しているからです。
たまご酒は風邪に効く?
「風邪をひいたら、たまご酒」ってよく聞きますよね。
はたして、効果はあるのでしょうか。
卵白に含まれているリゾチームという酵素は、実は市販の風邪薬の原料にもなっているんです。
細菌の細胞壁を分解する酵素活性があり、免疫機能の増強作用や炎症の治療促進作用など、強力な機能があります。
また、たまごは良質のタンパク質とカルシウム、ナトリウム、ビタミンA・B・Dなども含まれていて、体力の増強に役立ちます。
日本酒にも糖分・アミノ酸を含んでいますし、アルコールは寝つきをよくしてくれます。
上記のように、たまご酒には風邪のウイルスと戦うために必要な栄養分がたくさん含まれているんですね。
一般的なたまご酒のレシピを紹介します。
1、小鍋に日本酒1合を入れて火にかけ、アルコールを飛ばします。
2、アルコールが飛んだら、火を弱めて卵1個を割りほぐして入れます。
以上です。簡単ですね。
リゾチームは熱に弱い性質ですので、卵を入れたら加熱しすぎないようにしてください。あと、お好みで砂糖を入れる方もいらっしゃるようです。
暖かいうちに飲んで、ぐっすり眠りましょう。
たまご酒はクスリではありませんが、「栄養」と「休養」がなにより風邪に効くものだと思います(^-^)。
ただし。
肝臓がアルコールを分解するときにビタミンをたくさん使うそうなので、お酒を入れすぎないようにご注意くださいね。
たまごとコレステロール
「たまごを食べ過ぎるとコレステロールが心配」なんてよく言われます。
私もよく「1日何個まで食べていいの?」なんて聞かれることがあります。
で、今回はたまごとコレステロールのお話です。
卵黄には、たくさんのコレステロールが含まれています。これは、
「コレステロールはたまごがヒヨコに成長するために必要な栄養素」
だからです。母鶏が、我が子がきちんと育つようにと卵の中にコレステロールを入れているのです。飼料の成分を調整することで卵の中のコレステロールを若干減らすことはできますが、コレステロール・ゼロのたまごを作ることはできません。(※)
さて、このコレステロールですが、実は人間にも必要な栄養素です。
コレステロールは細胞に弾力を持たせ、丈夫にしてくれます。
コレステロールが不足すると血管などがもろくなり、脳卒中などの原因になります。
しかし、コレステロールが過剰になると動脈硬化などの原因となり、心筋梗塞などを引き起こすことになります。
適度なコレステロールの量が必要、ということですね。
コレステロールが血液に乗って体内を移動するときは、たんぱく質やレシチンという物質と結びついて、「リポたんぱく」という形態になっています。これには大きく2種類ありまして、レシチンとたんぱく質を多く含むものを「善玉コレステロール(HDL)」、少ししか含んでいないものを「悪玉コレステロール(LDL)」と呼んでいます。
悪玉コレステロールは、体中にコレステロールを運ぶものです。
善玉コレステロールは、体内の余分なコレステロールを肝臓に送り返す機能があります。
卵黄にはたくさんのコレステロールと一緒に、たくさんのレシチンとたんぱく質が含まれています。だから、善玉コレステロールがたくさんできます。たまごをたくさん食べても心配ありません。
と! 以前までは言われていました。私もそう説明していました。
ところが、最近の研究でちょっと違うぞ、ということがわかってきました。(ここからが重要なところです)
日本人の約15%ほどの人は、体質的に悪玉コレステロールを多発しやすい人がいるそうです。ですから、お医者さんから「あなたはコレステロール値が高いから食べ物に気をつけなさい」と言われた人は、たまごに限らずコレステロールの高い食品すべてに気をつける必要があります。
十人十色、みんな体質が違うのに、「何個まで食べても大丈夫!」なんて無責任なこと、とても私は言えません。実際、2個食べてもコレステロール値が上がる人がいるし、
10個食べても全然平気な人もいます。
大切なのは、自分の体をよく知って、自分に合った食生活を心がけるということだと思います。
※母鶏の遺伝子操作を行うことで、コレステロール・ゼロの卵を産ませる研究が進められているようです。
また飼料に特殊化合物を入れることでコレステロール・ゼロの卵を 産ませる研究も進められているそうです。
鶏の季節感
鶏も繁殖期というものがあります。
春から夏にむけて、暖かくなって雛が育てやすい時期は、卵もどんどん産みます。
逆に秋から冬にかけては「これから雛が育てにくい季節になる」ので、卵をあまり産まなくなります。
しかし、鶏という生き物は、気温で季節を感じてるわけではありません。
日照時間で季節を感じています。
つまり日中の時間がだんだん長くなると「春だ」と思い、逆に日中の時間がだんだん短くなると「秋だ」と思うんですね。
日照時間が長くなる → 春だと思う → 卵をたくさん産む
日照時間が短くなる → 秋だと思う → 卵を産まなくなる
というわけです。
コレを見て「照明を点灯しとけば春だと思ってどんどん卵を産むのでは?」と思ったあなた、正解です (^^)。
秋から冬の寒い時期は、鶏は体温維持のためにたくさんのカロリーを必要とします。つまり、たくさん餌を食べるんです。餌をたくさん食べて、卵を産まないんじゃ商売になりません。ですから現代の養鶏では点灯はとても大切なものとなっています。
当社の鶏舎でも照明の点灯を行っていますが、夜8時から朝4時までは完全に電気を消すようにしています。
8時間は鶏もぐっすり眠れるように環境を整えています。
といった内容をメールマガジンに掲載したところ、以下のようなご質問を頂きました。
>メルマガ8号を読んで疑問に思ったことを書きます。
>
>日照時間の差を点灯で補うという事ですが・・・
>1年間の一日に鶏が光を感じる時間と言うのが
>ほぼ同じという事になると思います。
>(違うのかな?)
>
>そうすると鶏が安心してしまい(何をだ?(笑))
>たまごをせっせと産まなくなり
>年間のたまご収穫量が季節があるものより減るという事は、
>ないのでしょうか?
ちょっと私の説明不足でした。
卵を産む前の若鶏の時は、点灯時間を短くしておくんです。鶏が十分成熟して、産卵できる体制になったら、徐々に点灯時間を長くしていきます。春になってきたと鶏は感じて、どんどん卵を産み始めます。
その後は一定時間の点灯でも、そのまま続けて卵を産んでくれるという状態になるんです。
17時間以上の点灯は、鶏への負担がかかるそうです。当社では1時間余裕を持たせて16時間の点灯(8時間消灯)としています。
おいしい卵焼きのポイント
「おいしい卵焼き」の条件とはなんでしょうか。
卵や調味料などの味はもちろんですが、口に入れた時の感触、つまり「やわらかさ」や「弾力」や「噛んだときのくずれやすさ」なども大切な要素だと思いませんか?
今回はどんな条件で作った卵焼きがおいしくなるかをご紹介します。
●卵は産卵後2日が一番良い。
卵焼きに使用する卵は、産卵後2日経過したものが一番向いています。
2日以上経過した卵は、卵焼きにしたときに口の中でくずれにくいものと
なっていきます。また、新しすぎる卵は口の中でくずれやすいのですが、
やわらかすぎて弾力のない卵焼きになりやすいです。
※市販のたまごは産卵日の記載が無いものが多いですね。
当店の卵は産卵日を記載しています。また、冷蔵流通により
高鮮度でお届けしますので、3日ほど経過したものが向いてると思います。
●卵を混ぜるのは、箸で出来るだけ少ない回数で。
卵を器に割り入れた後、たくさん混ぜたほうが良いように思われるでしょう?
でも、混ぜれば混ぜるほど、卵焼きの弾力が減っていってしまうんです。
箸で濃厚卵白をすくうようして、できるだけ少ない回数で混ぜたほうが
弾力があって口の中でくずれやすい卵焼きになります。
泡立て器やミキサーで混ぜると空気を含んでふわふわになりますが、
口の中でほろりとくずれる卵焼きとは程遠くなります。
●焼き方は強火で短時間で。
卵は焦げやすいので弱火で焼く、という方もいらっしゃるかもしれませんが、
時間をかけて加熱すると、弾力が無く、硬く、くずれにくい
卵焼きになります。できるだけ短時間の加熱で焼き上げるのが理想です。
かといって、鉄板(卵焼き器)を高温にしすぎると一気に焦げてしまいます。
鉄板の理想の温度は150度。強火の火との距離を調節しながら焼きましょう。
●有色卵を使ったほうが、弾力がある。
当店の卵のデータではないのですが、白色レグホンと名古屋コーチンの卵を
比較した場合、コーチンの卵のほうが卵黄の強度が大きく、卵焼きにしても
弾力があったそうです。
当店の3Aさくらたまご・3Aもみじたまごも卵黄の強度は自信があります。
(こちらの写真をごらんください)
よりおいしい卵焼きができると思います。
●【裏技】片栗粉を使う。
卵を調味料と合わせて混ぜるときに、片栗粉をほんの少し(全体の0.1%)
入れると弾力があって口の中でくずれやすい卵焼きに仕上がります。
★まとめ
産卵後2日(当店の卵なら3日)、箸で少ない回数で混ぜる、
強火で短時間で焼く、有色卵を使う、【裏技】片栗粉を入れる。
もし、上記で知らないことがあったら、次回にぜひ試してみてください。
きっと今までより1ランク上の卵焼きができると思いますよ (^^)。
【レシピのご案内】
きっと「レシピは?」ってご質問が出ると思うので、簡単に書いておきますね。
たまご M玉3個
だし汁 50cc
砂糖 5g
食塩 2g
醤油 3cc
みりん 7cc
上記を混ぜ合わせ、3分の1づつを卵焼き器やフライパンに入れて焼き、巻きます。
調味料はお好みで加減してくださいね。
白身の盛り上がりの正体
卵白(たまごの白身)には大きく分けて、水様卵白と濃厚卵白があります。
水様卵白は文字通り水状のさらさらした白身、濃厚卵白は粘度のあるゼリー状の白身です。
濃厚卵白にはオボムシン繊維と言うものが含まれていて、これが卵白に粘性を持たせて白身の盛り上がりを作っています。
新鮮な卵の白身が少し濁って見える場合がありますが、これは卵白に含まれている炭酸ガスです。
新鮮な卵をゆで卵にするとカラが白身にくっついて剥きにくいですが、これは卵白中の炭酸ガスが熱で膨張してカラに白身を圧着するからです。
カラの表面には目に見えない小さな穴が開いていて(気孔といいます)、卵はそこから呼吸しています。
時間の経過とともに卵白中の炭酸ガスは気孔から逃げていきます。
それに伴い、濃厚卵白中のオボムシン繊維が壊れていき、白身の盛り上がりは低くなっていきます。
つまり、卵は新鮮なほど白身は盛り上がる、と言えます。
しかし、人間にはいろいろ考える人がいるもので。
「卵から炭酸ガスが抜けないように細工したら、卵が古くなっても卵白が盛り上がるのでは?」って気付いた人がいます。
そして卵のカラの表面に油を塗って気孔をつぶし、炭酸ガスが抜けないようにする技術「オイルコーティング」が開発されました。
オイルコーティングされた卵は古くなっても白身がしっかり盛り上がります。
昔と違い、白身の盛り上がりが卵の新鮮さのバロメーターと一概には言えなくなってしまいました。
当店のたまごは、洗卵時はお湯をかけて回転ブラシで洗うだけです。
無洗卵指定で出荷の卵は、卵を濡らさずに布で汚れをぬぐいとります。
「消費者の目をごまかす」とまでは言いませんが、鮮度が分からなくなるような技術は要らないんじゃないかと私は思います。
たまごの賞味期限
現在、市販のたまごには、生で食べられる期間を賞味期限として表示するように義務付けられています。
(当店では品質保持期限と表示しています)
このたまごの賞味期限は、イギリスのハンフリー博士の研究したサルモネラの増殖スピードから算出されています。
この計算によりますと、
保存温度が摂氏10度のとき 賞味期限は57日以内
20度のとき 30日以内
30度のとき 13日以内
となっています。
この理論だと、パック詰め後・即冷蔵開始の当店の卵なら、品質保持期限は50日間以上ということになります。
「そんなに期間の経過した卵、ホントに生で大丈夫?」って思いません? 私もそう思います(^^;)。
同様に思ったある研究者の方が、「人工的に卵にサルモネラ菌を付け、摂氏4度で保管してサルモネラの増殖を調べる」という実験をしてみました。
4度では理論的には増殖しないはずなのですが、21日後には複数個の卵でサルモネラの増殖が見られました。
食中毒を発症するほどの菌量に増えたわけではありませんが、興味深い研究結果ではありますね。
当店では、この21日間からさらに余裕を持たせて、品質保持期限を産卵当日を含めて16日間としています。
この期間内は安心して生で食べていただけます。
また、品質保持期限を過ぎたからといって品質が悪化して食用に適さなくなるというわけではありません。
サルモネラは熱に弱いので、十分加熱調理していただけばおいしく食べていただけます。
ふたごの卵とその流通
みなさんはたまごを割ったときに中から黄身が2個出てきたら「ラッキー!」と思いますか? 「気持ちわる〜い」と思いますか?
ふたごの卵は、私共は「二黄卵(または複卵)」と呼んでいます。
今回は二黄卵のできる理由と、その消費のされ方をご紹介します。
まず、鶏の体内での卵のでき方を簡単にお話します。
卵は鶏の卵巣で黄身ができて、それが1つづつ輸卵管に入ります。
輸卵管を黄身が移動する間に、黄身を白身が包み、その表面を卵殻膜(カラの内側の薄膜)が包みます。
それから卵は子宮に移動し、そこでカラが出来て、たまごとして産まれます。
二黄卵は、卵を産み始める時期の若鶏がしばしば産みます。
これは卵巣の活動が活発で、通常1つづつ出てくる黄身が2つ一緒にでてくる場合があるんですね。
それがそのまま一緒に白身と卵殻膜とカラで包まれて、ふたご卵として生まれてくる、というわけです。
一般のスーパーでは、ふたご卵は滅多にお目にかかれませんね。それはたまごをパック詰めする際に透光検卵(卵を光に透かして見る)を行って、二黄卵は取り除いているからです。
二黄卵は、正常な卵ではない=異常卵として、通常の流通からは外れます。
そして、お菓子や加工食品などの原料用となっていきます。
養鶏場直営の当店や当社直売店では、ふたご卵も取り扱いしています。
年中あるわけではありませんが、年に8回雛を導入していますので、年に8回はふたご卵の在庫がある時期があるんですね。
今後もメルマガやホームページでご案内していきますので、「ふたご卵を食べてみたい」という方は、どうぞご利用ください。
たまごの中の血と肉
たまごを割ったときに、まれに黄身の表面に血がついていたり、肉片のようなものが入ってるのを見たことはありませんか?
私共は、この血を血班、肉片を肉班と呼んでいます。
血班は、鶏の卵巣(黄身が作られるところ)や輸卵管(白身が作られるところ)の毛細血管が破れて出血したものが、黄身の表面や白身に入り込んだものです。
鶏にストレスがかかったときや、病気の時に時々見られますが、健康な鶏もまれに血班のある卵を産む場合もあります。
肉班は、卵巣組織の一部が剥がれて卵に入り込んだり、カラの色素が白身に沈着して肉のように見えたりするものです。
時々、卵に肉班が入っているのを見て「ひよこになりかけた卵だ!」とビックリされる方がいらっしゃいますが、そうではありませんのでご安心ください。
通常は検卵時に血班や肉班のある卵は取り除きますが、光に透かして見てもよくわからない場合があり(有色卵は特に)、まれにお客様のお手元に届いてしまう場合もあると思います。
血班、肉班共に食用には無害です。
気になる場合はその部分を取り除いてお召し上がりください。
ヘンなたまご
我が社の養鶏場では、1日に約1万6千個の卵が生産されています。
毎日毎日それほどの卵が産まれてくると、時々「ちょっと変わった」卵も見かけます。
今回はそんな卵のお話です。
・カラのないたまご(無殻卵)
卵にカラが付いてなく、卵殻膜(カラの内側の薄膜)の状態で
生まれる卵が時々あります。
鶏の体内の子宮で卵のカラは作られるのですが、
子宮に卵が留まらずに通り抜けてしまったときにカラのない卵ができます。
または、病気にかかってると殻の成分を分泌できずに
カラのない卵になるようです。
当社の農場では、卵を産み始めた頃の若鶏の卵に時々見られます。
卵巣(卵黄が作られる)が活発に活動してどんどん卵黄ができ、
その卵黄が卵管を通るときに白身が作られますが、
子宮でのカラの生産が追いつかない場合のようです。
・黄身のないたまご(無黄卵)
卵の中に黄身が無く、白身と卵殻膜だけがカラに入ってるものです。
卵管の中に異物(例えば卵巣組織がはがれたもの:前号掲載の肉班とか)が
入ると、それに白身がついて卵殻膜・カラが作られて
普通の卵と同様に生まれてくる場合があります。
当社の農場では、1ヶ月に数個程度見られます。
・たまごの中にたまごが入ってる(二重卵)
卵を割ってみると、中に白身と黄身と、
それからもうひとつカラ付きの卵が入ってるものです。
鶏の体内で普通に作られた卵が、なぜか普通に生まれずに
卵管を逆流してしまう場合がごくまれにあります。
そこに「次に生まれる予定の卵」の黄身と白身が流れてきて、
逆流した卵といっしょにカラに包まれたものです。
時々TVなどで「卵が卵を産んだ!」とか報道されたりするものですが
当社の農場では1年に2〜3個ほど見られます。
私共にとっては、それほど驚くようなものではありません。
この二重卵、まるまる二個分の卵が殻に包まれてるので、
とてもサイズが大きいです。
二重卵自体には驚きませんが、こんな大きな卵を自然分娩(!?)する
鶏の方に感心します(笑)。
クチクラは母の愛
「母鶏は卵を産んで、自分の体温で温めてヒヨコを孵化させる」このことはみなさんご存知ですよね。
この母鶏に抱かれている卵は、温度は38度程度、湿度は60%程度に保たれている状態です。
この温度と湿度。卵がヒヨコに成長するのにちょうど良いんですが、同時に雑菌が繁殖するのにもちょうど良い温度です。なのにどうして、母鶏が抱いてる卵は腐敗せずに無事ヒヨコに成長できるのでしょうか。
それは、産みたての卵の表面には「クチクラ層」という抗菌層があるからなんです。
卵のカラには目に見えない小さな穴(気孔といいます)が空いていて、卵はそこから呼吸しています。微生物はその気孔から卵の内部に侵入しようとしますが、クチクラ層がその侵入を防ぐわけです。
母鶏が我が子が元気に成長するようにと、卵のカラの表面に抗菌層を持たせてるんですね。
このクチクラ層は非常にもろいもので、洗ったりこすったりするとかんたんに剥がれてしまいます。ですから、常温の元では洗浄していない卵の方が洗浄した卵より日持ちする、ということになります。
もっとも、食用のたまごの保存は、摂氏7度以下の冷蔵が一番適しています。7度以下では雑菌の繁殖スピードもかなり遅いため、クチクラ層の有無はあまり差がありませんし、
洗浄して表面の汚れや雑菌を洗い流してあるたまごのほうが衛生的です。
当店のたまごは通常は冷蔵発送で洗卵を行います。常温発送をご希望のお客様のみ、無洗卵梱包を承っています。
ニワトリは汗をかく?
ニワトリは暑さにはあまり強くありません。
体に羽毛布団をまとってるようなものなので(笑)、それはまぁ、当然ですね。
で、タイトルの「汗をかくか?」 なんですが、イキナリ結論です。
「ニワトリは汗をかきません」
汗は乾くときに熱を奪って(気化熱)涼しくする効果があるのですが、羽毛布団(笑)の下では、なかなか乾かないからかもしれません。
それではニワトリはどうやって涼むのかというと、犬と同様に口をあけて「はぁはぁ」息をします。口から水蒸気を発散して、気化熱で体温を下げようとするんですね。
この口をあけてハァハァ(ハンチングと呼びます)はニワトリも体力を消耗します。カロリーを余計に消費します。
さらに暑くて食欲も落ちてるので、摂取するカロリーも下がります。卵に栄養を回す余裕があまりなくなってきます。結果として、卵のサイズが小さくなってきます。
私共は「たまご1Kgなんぼ」で商売してますので、卵が小さくなると、とても困るわけです。
鶏舎の風通しを良くしたり、散水したりして少しでもニワトリたちに快適な空間を作ることはニワトリたちのためでもあり、私共飼い主のためでもあります。
たまごの上下
当社の直売店での、先日の出来事です(直売店の京子店長のお話です)。
お客様が、店頭のたまごのパックをていねいに1つづつ上下裏返しているのを見かけて、ビックリしました。
「お客様、どうかなさいましたか?」とお尋ねしたところ、
「いや、たまごがひっくり返ってるから、直してる」とおっしゃるのです。
そのお客様は、たまごのとがった方が上だと思ってて、そう置くものだと信じ込んでたそうです。
一般的に、たまごはとがった方が上ってイメージ、ありますよね。
当店のたまごの写真も、とがった方を上にして撮影してあります。
でも、たまごを保存するときは、「とがった方を下にしたほうが鮮度が長持ちする」んです。
たまごはカラに空いた目に見えない小さな穴(気孔)から呼吸しています。
この気孔はたまごのとがってない方に特にたくさんあり、この部分に気室ができます。
(ゆで卵にすると、とがってない方にへこんだ部分ができますね。 これが気室です)
とがった方を上にすると、たまごそのものの重さで気室が圧迫され、たまごが呼吸しにくくなり、鮮度が落ちるのが早まるのです。
スーパーなどへ行ったら、たまごの売り場を見てみてください。
パック入りの玉子は、とがった方を下にして陳列しているはずです。
さて、ご自宅の冷蔵庫もチェックしてみてください。
もし、とがった方が上になってたら、すぐに逆にしてあげましょう。
ニワトリのおしり
今回のウラ話はオトナ向けです。
18歳未満の方はこっそりと読んでください (^^;)。
哺乳類のメスには、大事なところに穴が3つありますね。
1つは尿道、1つは肛門。そしてもう1つは、赤ちゃんが生まれてくるところ(性器)です。
ところが、ニワトリのおしりには、穴が1つしかありません。
糞、尿、卵、すべて肛門から排泄されます。
これを「総排泄腔(クロアカ)」と呼んでいます。
総排泄腔の中ではちゃんと大腸に繋がる糞洞、尿道・卵管(雄は精管)に繋がる尿洞などに別れていますが、総排泄腔ではすべて同じところを通ります。
ですから、肛門に糞がついてたりすると卵にも糞がくっついて出てくることがあります。
総排泄腔は性器でもありますので、交尾のときは雄のおしりを雌のおしりに差し込むようにして交尾をします。
採卵鶏の一生
今回は、採卵鶏(食用の卵を産ませるニワトリ)の一生についてお話しします。
親鶏(種鶏:しゅけい)から生まれた卵は、孵卵機に入れられ、ヒヨコに孵化します。ここから一生の始まりです。
生まれたてのヒヨコから30日間を幼雛期、次の30日間を中雛期、次の60日間を大雛期と呼びます。
つまり生後120日間はまだヒナ扱いです。
生後110〜120日くらいから、そろそろ卵を産み始めます。
最初はウズラの卵のような小さな卵で、だんだん鶏の齢が進むにつれて S→MS→M→L と、サイズが大きくなってきます。
卵のサイズが大きくなるのは大変結構なんですが、同時に産卵率も下がっていきます。
具体的には、毎日産んでたのが、5日に1日休み、4日に1日休みと産む量が減ってきます。
また、卵のカラもだんだん質が落ちてきて、カラのザラつきや割れ卵、歪み卵も増え、商品化率も下がってきます。
そして生後500日〜600日程度で引退。廃鶏としてお肉になります。
(養鶏場によっては700日以降も飼育するところもあるようです)。
このように食用の卵を産むニワトリは、2年以下の短い生涯を送ります。
ですから私たちは感謝し、大切に育てています。
消費者のみなさんにも、たまごを大切に食べて欲しいと思います。
有精卵と無精卵
たまごには有精卵と無精卵がありますね。
有精卵は雄の精子が入っており、温めるとヒヨコが生まれます。
無精卵は、いくら温めてもヒヨコにはなりません。
これは大きな違いです。
しかし、「人間の食品として」たまごを見た見た場合、有精卵と無精卵は栄養価はまったく変わりません。
有精卵と無精卵は、精子が入っているかどうかの違いだけ、黄身と白身の栄養は、ほとんど違いがないということです。
味には違いがあるようですが、食べる人の好みもあるのでどちらが良いとは言えません。
有精卵は摂氏26度以上では細胞分裂を始めて成長し始めるため、きちんと温度管理をして保管しないと、無精卵より早く傷みますので注意が必要です。
※当店の3Aさくらたまご、3Aもみじたまごはすべて無精卵です。
黄身の横の白いぐるぐる
たまごを割ってみると、黄身の横に白いぐるぐるしたものがありますね。
このぐるぐるを「カラザ」と呼んでいます。
このカラザは、白身の成分の一部です。
卵巣で作られた黄身が輸卵管の中を移動するときに白身がつくのですが、
この輸卵管の最初のほうで分泌される白身の成分の中のムチンが繊維状になって黄身に付着します。
その後、黄身は輸卵管の中を回転しながら移動して行くので、ぐるぐるとねじれたような形状になってるわけです。
輸卵管を通り抜けた卵は、子宮でカラが作られるのですが、このとき、カラザは卵の尖ったほうと丸いほうにのび、黄身を卵の中心に保持するバネの役割をします。
また、卵が静止状態のときに、黄身が急激にカラの方向へ上昇してしまうのを防ぎます。
たまごを食べるとき、このカラザを取り除いていませんか?
上記のように、カラザは白身の成分です。
もったいないので、ぜひ食べてくださいね。
半熟たまごと温泉たまご
ゆで卵の半熟卵には、一般的な半熟卵(白身は固まってて、黄身が半生)と、温泉卵(黄身がゆるく固まってて、白身が半生)がありますね。
どうしてこんな違いが出るんでしょうか。
その答えは、「白身と黄身は固まる温度が違う」からです。
白身と黄身はそのたんぱく質の違いから、加熱したときの固まる温度が違います。
白身は約75度、黄身は約70度で固まります。
ですから、熱いお湯で短時間でゆでると外側の白身は十分加熱されて固まりますが、黄身まで十分加熱されずに一般的な半熟卵になり、
70度弱のお湯でゆっくりゆでると黄身が先に固まって温泉卵になるわけです。
ご家庭で温泉卵を作るときは、65度〜68度程度のお湯で30分ほどゆでてください。
でも「温度計見ながら30分もゆでるのは面倒!」ですよね。私もです(笑)。
そこで簡単な作り方のご紹介。
鍋に5カップ(1リットル)のお湯を沸かします。
火を止めて、1カップ(200cc)の冷水を入れます。
室温に戻した卵を入れて、ふたをします。
15〜20分ほどそのまま置くとできあがりです(時間はお好みの固さで加減してください)。
簡単でしょ?
他にも炊飯ジャーの保温機能でゆでたり、カップ麺の容器にお湯を入れて作る方法もあるそうです。
インターネットで検索してみてください。
ニワトリのみみたぶ
以前のウラ話で「カラの色は親鳥の種類による」というお話をしました。
その話を読んで「白い鶏から白い卵、茶色い鶏から赤卵が生まれる」と思われた方が若干いらっしゃったようです。
が! 実はちょっと違います。
白い羽根で赤卵を産む種類のニワトリもいますし、茶色い羽根で白い卵を産むニワトリもいます。私共の農場で飼育している「もみじ」は茶色い鶏で赤卵を産みますが、「さくら」は白い鶏でピンクの卵を産みます。
それでは鶏の外見から、産む卵のカラの色はわからないのか・・・いえいえ、実はわかるんです。
100%と言えるわけではありませんが、「ニワトリの耳たぶの色と卵のカラの色は関係がある」ようです。
こちらの写真をご覧下さい
ご覧のように、耳たぶ(耳朶:じだと呼んでいます)と卵のカラの色は関係があるようです。
どこかでニワトリを見かけたら、耳たぶを注意して見てみてください。卵のカラの色を言い当てられるかもしれませんよ (^^)。
トリインフルエンザ
最近、連日のように報道されているトリインフルエンザ。
しかし、TVを見てると大きく勘違いされている方が多いようです。
・「山口県産のたまごと鶏肉は怖くて食べられません」
・「九州のたまごは山口県を通過して持ってくるので、買いたくありません」
・「TVを見たら怖くなって、冷蔵庫のたまごを捨てちゃいました」
どれも大間違いです。生産者の1人として、しっかりと説明させてください。
まず、トリインフルエンザ・ウイルスはどこから来るのか。ウイルスはどうやらシベリアなどの寒い地方にいるようです。で、そちらから渡ってくる渡り鳥(主に水鳥)が日本に連れて来ます。渡り鳥の体内で増殖したウイルスは糞などに混じって地面に落ち、乾燥して埃と一緒に風に運ばれたり、スズメなどの野鳥や他の野生動物、あるいは人間の靴や衣服にくっついて移動して行きます。
そして今回のように養鶏場に入り込んだ場合は、重大な被害をもたらすわけです。
今回のように養鶏場で高病原性インフルエンザが発生した場合、緊急の貿易措置として、発生農場の鶏は殺処分、半径30Km以内の農場は鶏・卵・鶏糞の移動禁止措置が実施されます。
この措置は、あくまで
「他の養鶏場に病気を伝染させないため」
です。人間の感染予防のための移動禁止措置ではありません。今回、インフルエンザ発生農場の鶏卵が回収されていましたが、これはあくまで「念のため」です。
トリインフルエンザは、鶏卵・鶏肉を食べて感染することはありません(過去にそのような事例はありません)。香港やベトナムなどで、鳥から人間への感染が報告されていますが、これらはインフルエンザに感染した鶏やその内臓・排泄物などに触れたことが感染原因です。
あちらの人は鶏を市場で生きたまま買ってきて、自分でシメて食べます。鶏を処理するときに、内臓に触れたからでしょうね。
普通に販売されている鶏肉やたまごに対しては、トリインフルエンザの心配はしなくても大丈夫です。安心してお召し上がりください。
※渡り鳥がウイルスを運ぶ話をしましたが、渡り鳥が悪者なのではありません。
彼らには、彼らの生活があります。自然界のことです。
人間は彼らの生活に影響を与えないようにしつつ、
自分達の生活を守る方法を考え、行わなくてはならないと思います。
クチバシは切っている
まったくタイトルのとおりなんですが(笑)、採卵養鶏場で飼われているニワトリのクチバシは切り取られています。
「えっ!? じゃエサ食べられないじゃん!」
はい、全部切っちゃったらそうですね。実際に切るのは、先端の数ミリだけです。生後1日〜10日くらいまでの間に、クチバシの先端数ミリを切り落とします。これをデビークと呼びます。
ニワトリのクチバシの先端は鋭く尖っています。
室内の明るい開放鶏舎(自然の光と風が入る鶏舎)で飼育していると、育成中に仲間の羽毛をつついて怪我をさせたり、また成鶏になってからも仲間のお尻をつついて怪我をさせたり死なせてしまったりします。
それを防止する為に、クチバシの先端をカットするのです。
まぁ人間で言えば爪を切るようなものですが、デビーク直後はクチバシから出血もしますし、ヒヨコも痛そうな顔をしているので(?)ちょっと可愛そうな気もします。
しかし、デビークしなければ、仲間をつつき殺してしまうので、採卵養鶏ではやはりデビークは必要です。一羽でも怪我させずに元気に育てたいですから。
鶏の胃袋はいくつある?
「牛の胃袋は4つある」というのはあまりにも有名ですね。歌にもなってるほどです。
(私はNHKのむしまるQは大好きです(笑))。
では、鶏にはいくつ胃袋があるでしょうか。
考えましたか? って考えてもわかるわけないですね (^^;)。答えは2つです。「腺胃」と「筋胃」があります。
腺胃は消化液を分泌し、食べたエサとよく混ぜ合わせます。
筋胃は別名「砂嚢」といいます。いわゆる、スナズリ・スナギモと呼ばれる部分です。鶏は歯を持ちませんから、エサを丸呑みします。筋胃は収縮運動をしてエサを砕きすりつぶす、いわゆる奥歯のような働きをします。
ところで、鶏にはもう1つ、胃袋のようなものがあります。
それは「そ嚢(そ=口辺に素なんですが、変換できませんでした)」といいます。喉の下の食道から胃に繋がる途中にあって、一時的にエサが入り、細菌や酵素の作用でエサを膨らませて柔らかくするところです。
胃袋ではないけど、胃袋のようなものがもうひとつある、ということで、正確には「胃袋は2.5個」かもしれません (^^;)。
鶏は一生に何個たまごを産めるのか
鶏の卵は、卵巣で卵黄ができ、輸卵管で卵白・卵殻膜(カラの内側の薄膜)、卵殻ができ、産卵となります。
つまり、卵巣で卵黄ができる数が卵のできる数、ということになります。
卵巣の中では、鶏の一生のうちに、なんと1万個以上もの卵子が作られるそうです。しかし、それらがすべて排卵されるわけではなく、実際にたまごになって生まれるものは約1500個程度と推定されています。残りの多くの卵子は未成熟のままか、あるいは退化してしまったりするそうです。
弊社の鶏たちは、生後140日ごろから卵を産み始め、生後500日くらいで産卵を引退します(お肉にします)。その間に産卵される卵は約300個程度です。卵も肉も、まだ鶏が若く元気で良質な時期のもののみを使用しています。
シャンク
ゴルフのミスショットで、「シャンク」というのがありますね。クラブのネックの部分に当たって、右に飛んで行っちゃうミスショットのことなんですが (^^;)。
(ちなみに私はゴルフはやりません・・・)
語源が同様なのかはよくわからないのですが、鶏の足の膝から足までの部分の長さを「シャンク長」と呼びます。
鶏の成長の様子を確認するのにいろんな部分を測定します。体重を量ったり、羽根の生え変わり具合を調べたりするのですが、同様に膝下の長さ「シャンク長」を計測します。
鶏の種類によって理想的な長さというのがあって、それに近づけるように育てるのが一般的です。
私が鶏を育てると、よく餌を食べて元気に育つので、シャンク長は標準のより若干長くなります (^^;)。体格も標準より大きくて、卵も大き目のものを産むようになります。
餌も多めに必要でコストはかかりますが、元気で健康な鶏とたまごが我が社の自慢です (^^)。
開放鶏舎と無窓鶏舎
先月、鳥インフルエンザの発生を受けて、農水省が「窓の無い鶏舎の建設には半額を補助する」と発表しました。
「窓の無い鶏舎って???」って思われた方も多いでしょう。今回はこの鶏舎についてお話しします。
鶏舎には、自然の風と日光が入る「開放鶏舎」と完全に外気と日光を遮断する「ウインドレス鶏舎(無窓鶏舎)」、両方の中間の「セミウインドレス鶏舎」があります。
開放鶏舎は、屋根と少しの壁があり、あとは吹き抜けになっています。自然の風と日光が差し込むようになっています。寒い時期はカーテンを閉めて冷たい風が入るのを防ぎます。鶏舎の建設費・維持費が安く、自然に近い形で飼育できるのが特徴です。
ウインドレス鶏舎は、文字通り窓がなく、外気と日光は入りません。照明は人工照明、換気は換気扇で強制換気を行います。人工的な環境での鶏の飼育になるので、鶏の管理は楽になります。建設費は高く、電気代などのコストもかかり、大規模に飼育しないとモトがとれません。
セミウインドレス鶏舎は、上記の2つ両方の特徴を持った鶏舎です。
海老原養鶏場では、自然の風と日光を重視して、開放鶏舎で飼育しています。ウインドレス鶏舎は「密閉空間での飼育」というイメージがして飼育者として納得できなかったので。
もちろん、野鳥や野外動物対策として、ネットをきちんと張ってあります。