牧師 寺田信一(2004年1月記す)
今年はオリンピック・イヤー。8月13日以降、果たして『炎のランナー』はアテネにも現れるであろうか。願わくは、日本からもエリック・リデル(レースよりも礼拝優先)が生まれる日のすみやかに訪れますように。
空前のスペクタクル巨編『天地創造』の監督はノア役のジョン・ヒューストン。ユル・ブリンナー主演『ソロモンとシバの女王』の監督は『戦争と平和』の巨匠キング・ヴィダー。『愛欲の十字路』はグレゴリー・ペック演じるダビデ王の不倫とその後。『十戒』の主役チャールトン・ヘストンは『華麗なる激情』でミケランジェロを演じた名優であり、『ベン・ハー』では主役を、『偉大な生涯の物語』ではバプテスマのヨハネを演じた。
主イエスのご生涯を描いた作品は、現在公開中であるメル・ギブソン監督の新作『パッション』、キリストの人性を究極まで問うた『最後の誘惑』、巨匠フランコ・ゼッフィレッリ(『ブラザー・サン・シスター・ムーン』の監督)の傑作『ナザレのイエス』、四百以上の言語に翻訳された『ジーザス』、ジャン・ギャバン(『レ・ミゼラブル』のジャン・バルジャン役)が総督ピラトに扮した『ゴルゴダの丘』、他にも『奇跡の丘』や『キング・オブ・キングス』など、枚挙に暇はない(但し『ジーザス・クライスト・スーパースター』は異色)。外伝ならマーチン・シーン主演の『四人目の賢者』、原作がノーベル文学賞を受けている『バラバ』やデボラ・カーも美しい『クオ・ヴァディス』。栄えあるシネマスコープ第一号の『聖衣』は、1950年版『サムソンとデリラ』のビクター・マチュアも登場する名作。『続「聖衣」ディミトリアスと闘士』では彼が主役を演じた。
『わが命つきるとも』はトーマス・モアの生涯。デビッド・リンチ監督『エレファントマン』はジョン・ハートが好演。ジュリー・アンドリュースの「ドレミ」や「エーデルワイス」の大合唱が感動的な『サウンドオブミュージック』はナチ全盛期のオーストリアが舞台。それと時代的背景が同じモノクロ映画『シンドラーのリスト』ではスピルバーグ監督が一部分にだけ赤色を使用。ヘレン・ケラーの生涯を描いた『奇跡の人』ではサリバン役のアン・バンクロフトがアカデミー主演女優賞を授与された。『塩狩峠』は思春期にぜひ。アンデス山脈での実話『生きてこそ』は食後にどうぞ。地面に落ちたパンを拾う『ロメロ』はエルサルバドルで殉教した司祭(英映画の『司祭』とは大違い?)。
本物の牧師ならチャップリンの『偽牧師』を笑えるはず。『わが谷は緑なりき』の凛々しい青年牧師、『我が道を往く』の若くて明るい神父、いずれもその一途さが魅力。ディケンズの名作『クリスマス・キャロル』の監督ロナルド・ニームは『ポセイドン・アドベンチャー』の監督でもある。『タイタニック』は『SOSタイタニック』と観比べながら「主よ、みもとに」を聴き比べると乙。教会建設の精神は『野のゆり』の修道女たちに学ぼう。ウーピー・ゴールドバーグ主演『天使にラブ・ソングを…』はローマ教皇が感動したから『同2』が製作されたわけではない。『尼僧物語』は米映画、『尼僧の恋』は伊映画。ブラッド・ピット主演『セブン』を鑑賞した後はスーザン・サランドンとショーン・ペンとが共演した『デッドマン・ウォーキング』に癒されたい。ショーン・コネリー主演『薔薇の名前』は男子修道院が舞台。『汚れなき悪戯』は『マルセリーノ』にリメイクされても価値を失っていない。ロバート・デ・ニーロが巧くて暗すぎる『ミッション』は眠れない夜に。デミー・ムーアが素敵な『スカーレット・レター』はホーソンの「緋文字」が原作。ア?ミッシュを知りたい方には『刑事ジョン・ブック 目撃者』がお奨め。目を見張るフルコース『バベットの晩餐会』は『日曜日のピュ』と同じくスウェーデン映画。『赤毛のアン』は原作のファンをも満足させるに違いない。『リバー・ランズ・スルー・イット』を観たら食前の感謝が変わるかも(原作を読めばもっと変わる?)。
アニメ『プリンス・オブ・エジプト』はモーセの半生。絵本でも味わえる核の悲劇『風が吹くとき』は夫婦の主の祈りで終わる。