音楽学の知識
本格的なクラシック音楽鑑賞法にとって、音楽理論は必要ありません。
音楽理論は、音楽を演奏するため、作曲するためには役に立ちますが、鑑賞には必要ないのです。
もし「和声学・形式論・対位法などがわかっていなければ、本当の意味で音楽が分かったことにはならない」ということになれば、言葉の助けが必要になるのだから、音楽に国境があることになってしまうから、それは間違いということです。
※この場合も歌曲は考えに入れていません。
以上が原則ですが、ソナタ形式については、知っていると鑑賞の役に立つかもしれません。ソナタ形式はフーガと並んで、人類が作り出した音楽形式の中でもっとも複雑な形です。最初の3分の1で、主なメロディーが3つ、4つ出てきます(提示部)。たいてい、最初の2つのメロディーが重要。真ん中の3分の1で、その2つのメロディーがいろいろな変化をつけながらでてきます(展開部)。最後の3分の1で、提示部が戻ってきます(再現部)。再現部では、提示部の後半はかなり変形されています。
CDを聴くときには、経過時間などを見ながら、曲の全体の中のどのくらいの位置にいるのか、確かめながら聴くのもよいでしょう。
ベートーヴェンの中期・後期の作品には、全体を4分割して、最後の4分の1を第二展開部にして、もうひと暴れする曲もあります(このクドサは彼の魅力の一つです)。