Vol 5 天の気を
取り入れよう
OCTOBER 2002

2か月にわたって地の気(飲食物より取り入れる気)について取り上げましたが、今月は天の気について学びましょう。

天の気とは?
天の気とは呼吸によって取り入れる気のことをいいます。
呼吸をしなければ、やはり生きていけませんね。天の気も地の気と同様に後天の気で、毎日補わなければならないものです。
東洋医学では、呼吸をすることで生きていくのに必要なエネルギー(気)を取り入れると考えます。

呼吸は心身に影響を与える
いつも何気なく行なっている呼吸ですが、それをどう行なうかで天の気の量や質、また気を体のすみずみまで巡らせることなどに差が生じてきます。
つまり呼吸の仕方が心身に影響を与え、適切な呼吸を心がけることが健康につながるということなんですね。

鼻呼吸と腹式呼吸を心がけよう
◆鼻呼吸
天の気の入り口は鼻です。口呼吸を避け、息を吸うときは必ず鼻から吸うように習慣づけましょう。

◆腹式呼吸
胸とお腹の間にある横隔膜を引き下げ、お腹のほうに肺を膨らませて息を入れます。
吸ったときにお腹が膨らみ、吐いたときにお腹がへこみます。

腹式呼吸をするといいことがたくさんある
○疲れにくい
胸の筋肉やその回りの肩などの筋肉を使う胸式呼吸の場合、上部の筋肉に負担がかかりますが、腹式の場合それがなく楽に呼吸することができます。
胸式から腹式に変えただけで肩こりがよくなる人もいます。

○天の気を充分取り入れることができる
腹式呼吸は1回に取り入れる空気の量が多くなります。したがって天の気を多く取り入れることができます。また、それにともない呼吸が深くゆったりとしてきます。

○気を下に下げる

東洋医学では体の下のほうに気が多くある状態が安定してバランスの取れた状態と考えます。
緊張した時、「私、上がっちゃって…」なんていいますね。これは気が上にある状態です。
また、足腰は冷えているのに顔がほてり、熱いようなときも気が上にあります。
腹式呼吸をすることで、上がりやすい気を下げることができます。

○内臓のはたらきを調整し、下垂を防ぐ

腹式呼吸によるお腹の動きは、自然と内臓を適度にマッサージするような効果があり、そのはたらきを調えます。また腹筋を常に使うので、重力による内臓下垂を防ぐ作用があります。

やってみよう呼吸法の基本
呼吸法にもいろいろありますが、ここでは最も簡単にできる基本の方法を紹介します。

○仰向けに寝て膝を立て、手をおなかにあてる
○口からゆっくりと細く長く息を吐く→おなかがへこむ
○鼻からゆっくりと息を吸う→おなかがふくらむ
  ★吐く方を意識し、吸うときの倍以上の時間をかけゆっくりと
    からだの力を抜き、ゆったりした気持ちで行う
○次に手足を伸ばしてやってみる

ふだん無意識に行なっている呼吸を意識的に行なうことで、自律神経を調整し、免疫力をアップさせ、精神を安定させるなど、心身の健康づくりに役立てることができます。
いつでもどこでも手軽に実践でき、お金もかからず、しかも効果の大きい呼吸法で、しっかり天の気を取り入れてください。

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