「能力者外伝 〜剣を継ぐ者〜」 あとがき

 

士郎:「終わってから言うのもなんだが、この終わり方はどうだろうなぁ」

設楽:「…………いいんですかね。こんな終わり方で」

陸王:「ぜってー、読者引いたよな」

無月:「むしろ最後の一句で作品のランクが決定したんじゃないだろうか」

陸王:「で、そこのとこ、作者はどう思ってるわけ?」

 

 いいじゃん! 徹頭徹尾。シリアス貫いたんだからさ。

 

設楽:「途中、中途半端なギャグがあった気もしましたけど」

 

 あれは気分転換。後半重苦しくなること間違いないから、少しでも場に安らぎを与えようとしたのだけど。

 

士郎:「だからそれが中途半端」

無月:「未熟者」

 

 うぅ……反省します(涙)

 

 ま、そんなこんなで、能力者外伝「剣を継ぐ者」もこれにて終わりです。いかがでしたでしょうか。

 外伝ということもあってか本編よりはかなり短めで終わっておりますが、いいたいこと、書きたい事を全て書いた結果ですので、作者的には満足できてます。

 さて、この話。一体何が『外伝』なのかということからはじめるべきですか?

 この物語の中心にあるのは『死宝剣』──火凪蘇芳によって造られた能力者たちです。これには夏織、と設楽、そして能力を発動してはいませんが恭也が該当します。士郎は夏織の夫で恭也の父という形で関わってきます。

 ほら、能力者出てきてるでしょ?

 ……

 無理矢理っぽいですか? ならもう少しだけ言うなら、この死宝剣云々は能力者第二部以降でも出てきます。逆に設楽は二部に登場しません。だから外伝なのです。時間軸的にT2よりも数年以上前の話であるために、先に書いたほうが良いだろうという結論に至りました。その前に、DBを書こうと思ってますが、そうすると第二部は一体いつ連載が始まるんだろう? (って、私が聞いてちゃ駄目か)

 

 さて、他サイトで多く扱われている恭也の母・夏織についてですが。

 色々パターンはあります。恭也の敵となって戦ったりとか、実は恭也を見守っていたとか、実は御神を滅ぼしたのが彼女だったとか、龍に所属していたりとか、美沙斗と同じようなパターンもありましたね。どれも結構なシリアスモノで楽しめたのですが……

 それとは違って、私はもうとっくの昔に死んでいるという結論を出しました。そして士郎もそれを知っているのではないかと。

 何故私は、こうも人と違うことしたがるんでしょうね、まったく。

 といっても何の根拠もなしに、ただのひねくれでこんなことやったわけではありません。

 リリカルおもちゃ箱で、士郎が桃子に恭也の母親のことを聞かれたときの回想。

『今も生きてたらどこにいようと見つけ出して……』

 これは仮定法過去完了の表現です。およそこの使い方には、過去と反したことを述べる場合に使われることが多いようです。

 つまり、上文は、

『夏織が死んでいなかった場合』の話ということになり、これには高い確率で夏織が死んでいることを士郎が知っている可能性があるのではないかと推論したのです。

 もし生きているかどうか知らない場合には、

『今も生きてるなら……』

 となって、過去形にはしなかっただろうと。あくまで可能性の一つとしては、ですが。

 

 ま、どっちにしろ細かい。細かすぎるぞ、私!

 

 ええもう、私だってわかってますよ! 誰もそんなこと気にしちゃいないんだろうって事くらいは。原作のシナリオ書いた人だって、そこまで深く考えていたかどうかもわかりませんしね。

 でも一度考えちゃうと気になって仕方ないのですよ。夏織が登場する小説を読むたびに、「エーッ! 夏織って死んでんじゃねぇの?」とか、「やっぱりこんな解釈してるの私だけかぁ……」とか、色々思って改善しようとしましたが駄目でした(笑)

 まぁそんなわけで、私の中で夏織さんは天国の人になってしまいましたとさ、マル。

 

 それはとにかく。

 この外伝、なにやらシリアス一直線な話となってしまいました。所々でささやかなギャグがあるのは、その反動でしょうね、きっと。連載途中で掲載したH&H二作でも思いましたが、シリアスの最中にギャグを書くのは正直つらいです。思考がついていかないです。それほどまでにこの作品は私のテンションを下げまくってくれました。特に後半。

 今読み返しても重いですね。話の中身が。ここまで設楽を不幸(というか不遇)にする意味あったのかどうか今となっては疑問ですが、でもそういう境遇だからこそ彼は自身を理解できているのかもしれないと思ったりするわけです。失ってから初めて大切さが分かるものというのはたくさん在りますが、彼の場合は最初から大切なものなど何もなく、一方で得ることも出来ないがゆえにその存在価値が理解できたのではないかと。ま、どっちであろうと物悲しくなってしまう辺り重症です。

 あ、でも、私的にこれはハッピーエンドなのですよ?

 とりあえず設楽と士郎のエピソードはここで終わりですが、彼らの関係は今後ちょっとばかり微妙なものになるようです。で、もうお分かりかとは思いますが、能力者本編で言っていた死んだ仲間というのは設楽のことです。

 その辺も書けたら嬉しいですが、ここのところ忙しくて中々執筆が進みません。大体、この後書き書いている今日は二月二十日。すぐ傍で先輩が修士論文提出に四苦八苦しています。本来ならもっと早く掲載できるのでしょうけど、多分これがネットに出るのは三月じゃないかと思います。

 私の場合、執筆後一週間は放置。原稿推敲期間をそれから十日くらい取るわけですが、忙しいとそれがさらに伸びるわけです。事実、十二月半ばまでに十一章まで完結していたのに、気に食わないから書きなおしたのが正月明け。そうして一月末までには実はこの話、書き終わってたりします。なのに後書き書いてるのがそれから一ヶ月も後。自分でも何やってるんだか。

 

 何はともあれ、ここまで読んでくださった読者様には感謝です。次回はDB、もしくはH&Hか遊伝になるでしょうが、そちらもよろしくお付き合いくだされば幸いです。

 ではでは。

 

 


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