生き残ったものたちの放浪記
その10 初役者♪恭也
「どういうことか説明してくれますよね!?」
俺の怒りのこもった声に2人はびびって居るだろう
ま、そういう俺もある意味諦めもついてきてるのであまりきつくは怒らないつもりだ
だけど、今回は相当怒っているのは確かだが……
「えっとね、私はどうしても恭也に出てもらわないと
この映画を降りるつもりだったの……」
「何でですか!?」
「同衾シーンなんて聞いてないし」
「ぐはっ!!」
「そういうことなのよ……それに清純なイメージとかの問題じゃないわ
ただ、エレンは男性と一緒にキスは出来てもベットをともにしたことは無いの」
「ということは?」
「そ、唯一の私のベットシーン相手となるわね」
「エレンさん!! どうして降りないんですか?
後、何で俺がクリステラで紹介されてるんですか!?」
「それについては私が説明するわ……
ジェームスさんはエレンの映画を撮りたいって熱心に頼まれたそうなのよ
それをエレンは断われなかったのよ……
で、クリステラの説明ね……簡単に言うと、恭也が日本で捕まった犯人探しに協力したいなら
本名でも良かったのだけど、こんなところで映画に出てたら問題でしょ」
頭を抱えてしまった……そうだよな
そういう人だよな……何て言うか凄く頭はいいのだけど
こう言う所で抜けている……そんな人だ
「さ、疑問も解決したところで……今日はゆっくり休みましょうね」
「そうそう、私も一緒に寝てあげるからね♪」
「い、いいです」
俺は首を横に一生懸命に振る
しかし、2人はにっこりと俺の肩を押さえる
「駄目♪」
「さ、今日はとことんまで話すわよ〜」
そう言って、俺は2人の女性と一緒に寝ることになるのだった
抜け出そうとしても、ティオレさんとエレンさんから抜け出せるわけも無く
仕方なく眠れない夜を過ごすこととなるのだった
美沙斗さんも俺が起きてるの知っているのか仮眠は取っていたけど
何て言うか、俺だけ不幸だろう、これは……
翌日になって俺とエレンさんとティオレさんと美沙斗さんは4人で朝食を食べていた
これでも結構早くに起きたのだけど、すでにほとんどの人が食べたらしい
ま、それでも夜も明けているのでいいんだろうが……
「さ、恭也、今日から頑張ろうね♪」
この言葉から俺は凄く辛くなってきていた
もう、遅い……やるなら頑張るしかないだろうなぁ
「そうそう、恭也……この映画ね、撮れたら、みんなで見るから」
「え?」
「だから、クリステラのみんなで見るの♪」
「マジですか?」
「本当だよ……恭也が出た映画だしね、みんなで見るんだよ」
「そ、そんな」
人生の汚点というべきかもしれないのに……
というか、そういうのをマジでするんですか?
「あ、恭也、昨日渡したやつで、ある程度、分かってるよね」
「ええ……一応、大体……頭には入れましたよ」
台本にはほとんど目を通した
俺の役はあまり声を出すことなく、進んでいく
ま、俺はガードなんだそうだ……しかも、日本の
舞台は日本の東京……そこに来日するアメリカの偉いさん
で、その役がエレンさんなんだそうだ……で、そこで命を中華系の人に狙われるって話だ
俺がそのガードをするんだそうだ
日本人という人が元侍であったということを元に誰か居ないかとなったのだ
で、俺が選出されたのだ……なんで父さんでないのだろうか?
「そういえば、何で父さんじゃないんですか?」
「私が士郎さんに襲われてもいいと?」
「ごめんなさい、あの節操なしな父さんに頼んだらエレンさんが大変ですね」
「恭也、兄さんがそんな役したらかわいそうじゃないか……エレンさんが」
何気にみんなが言っているのは、父さんがかわいそうと言う言葉は無く
エレンさんがかわいそうだという意見なのだ
ま、分からなくもないな……父さんはひげはやしてるし、そこらの親父みたいだ
「さてと、恭也くん……これが君が使うものだよ
一応身長と手の平を簡単に測って作らせたものなんだが」
「刃がついてるんですけど」
「ああ……これはね……君なら斬る時に相手を傷つけずに出来るだろう」
監督さんはニッコリと微笑みを浮かべていく
俺に声を掛けて、簡単な武器などの携帯をさせてもらえる
それでも、刃には一応潰している部分がある
多分、服は切れるだろうけど、皮膚などには力を込めないかぎり大丈夫だろう
「多分」
「ま、その返事でいいよ……君は演舞なども出来るだろうしね」
「立ち回りくらいなら」
「でわ、頼むよ……エキストラがちゃんと居るから本当は使いたくないんだけどね」
「もう腹をくくりますよ」
「よし、頑張ってくれたまえ」
そして、撮影場所まで移動する
といっても、最初は空港の撮影だ
……俺は最初に渡されている指示書を読んでいるところから始まる
なんと言っても凄いのは最初日本語で読まないといけない点だ
久々すぎて、忘れかけていたが……
美沙斗さんが苦笑いしている……
「ま、先にこのシーンから撮ろうか……恭也くんはどこかに隠れていてね」
「了解しました……」
台本にもそうかいてあった
もう最初にとるシーンからの製本されているものだったから
粗方撮れているものもあるらしい
基本的に、俺が居ないシーンが撮れているという計算になるんだけど
そして、俺はエレンさんに近づく男たちに注意しながらも撮影へと入るのだった
「カーーート」
そう言われて、演技を止める
ふぅ、疲れた〜〜……初挑戦だからなぁ
ま、初って訳じゃない
エキストラでは二度ほどあるんだけど、あれも大変だった
「良い出来だよ……どうだ?」
「はい、良い感じだと思います……しかし、数秒で倒せる所を10秒まで延ばすってのは大変だと思うのですけど」
「大丈夫か? 恭也くん、エレン」
「俺は大丈夫です」
「私も恭也が守ってくれたから」
最初のシーン、出会い頭からエレンさんが襲われるのだ
空港での襲撃……爆弾を使ったものではなく
シンプルに拳銃で狙撃しようとしたところを俺が先に捕まえるというシーンだ
なんとも大変だった……余裕は無いのに、相手を掴んで先に殴って気絶まで持っていく
そこにエレンさんが何故殺さないのかと反感するところから始まる
ま、そこから俺とエレンさんの出会いがあるのだが……
「でも、エレンさんが凄く演義上手いんだなぁって分かりました」
「ううん、でも恭也も上手いね〜」
「いえいえ……と、大丈夫ですか?」
「ん、ああ……上手く投げてくれたおかげで骨とかもなんともないよ
はぁ〜〜〜倒れるのも苦労だな」
「でも、みんなで映画を作るんですよ」
エレンさんがそう言って笑顔を振り撒く
本当に、こういうのが好きなんだなぁ……
「はい、恭也、タオル……無いと大変だろう」
「あ、どうも……」
「本来なら数秒を10秒まで延ばすってのは大変かな?」
「美沙斗さんなら簡単でしょうけどね……俺にはまだまだですよ」
そう言って美沙斗さんとティオレさんに言う
ティオレさんはニッコリと微笑むと……
「士郎はこれみたらどう思うのかしら?」
「俺が死にますよ」
「ま、その時は美沙斗も私も止めるわよ……」
「ありがとうございます」
お礼は大事だしな……と、監督さんが俺の方へと来ると
「恭也くん、本当に映画初めてだよね」
「ええ……」
「時間に正確だから、驚いたよ……何度かしないといけないかと思ったけど
意外と早く終わるかもしれないね」
「そうですか?」
「ああ……ま、早くに終わったら打ち上げにも参加してくれ」
「はぁ」
「さ、次々撮るぞ〜!!」
監督が手をあげて次のシーンへと撮る準備をする
この映画、誰が作ったか知らないけど、相当な凝ったつくりになっている
日本人特有のものを含みながら、その異文化の交流を兼ね備えているのだ
ま、俺はそれを考えて行動しないといけないのと……エレンさんと一緒というのが辛いのだが
ちなみに役名はエレンさんが『ミッシェル・フラウ』
俺が『神咲 秀介』という名前らしい……実在の侍らしいのだが……俺は知らないぞ
『ミス・ミッシェル……』
俺が指示書を見ているシーンを撮っているのだが……辛い
動かずに目線だけで書類をぱらぱらとめくって見ていく
そして、すぐに燃やす……
『ガードすればいいんですね?』
『我々が全力で相手を潰しているのだが、間に合いそうにない
下手に何か彼女の周りで怒っては困る……国際問題に発展する
だから……構わないかな? 神咲秀介くん』
『任務を全うします……』
『よろしい、本日の9時に付く予定の便に乗っている
彼女が日本についた時から君は彼女のガードとしてついてくれ』
『了解しました』
敬礼をする……一応、俺は軍隊に近いものに所属
内閣政令符所属、外交官ガード部門という特殊な部門だ
ま、日本には無いだろう……
「カーーート、いいよ〜♪」
俺はため息を吐く、軽く額を触る
汗が張り付いてる……なんとも困ってしまった
はははは……緊張してたなぁ
「いいよ〜恭也くん……またまた良かったよ」
「ありがとうございます」
「さてと、後は戦闘シーンに彼女を送り届けたりとここの部分は終わったな
撤収だ……各自急ぐように」
監督が指示を飛ばしていく
なんとも活気あるものだと思う……ま、空港を借りるってのも凄いと思うけど
本当に飛行機飛ばしてるし……
さすがというべきかもしれないな
アメリカはスケールが違いすぎる
「さてと、先に何を撮るかが問題だな」
「そうですね……」
監督たちがなにやら相談している
そして、俺は先にティオレさんや美沙斗さんの所へと行く
エレンさんは監督と話があるらしく、なにやら話している
ま、俺はそれを遠めで見ながらティオレさんの警備にあたる
急がしいというか、楽しいかもしれないと思いはじめている
経験が無いからだろう……
「恭也、行きましょう……」
「はい……もう大丈夫ですよね」
「ああ、構わんよ」
「ありがとうございます」
「まぁ、いきなりだろうけど、頑張れよ」
証明のお兄さんと話して、俺と美沙斗さんとティオレさんは先にホテルらしきビルへと戻るのだった
つづく〜
あとがき
腕が痛い
シオン「右?左?」
左だな……年寄りだな
ゆうひ「ま、すでに知られている事実よね」
そうだな
シオン「さ、次々書いていこうね」
ま、このエレンさんと一緒に映画に出ようを考えたからね
ゆうひ「終わってるんでしょ?」
もちろん♪
シオン「でわ、また〜」
ゆうひ「ほなね〜」
でわでわ、また〜(^^)ノシ