生き残ったものたちの放浪記
その16 襲撃!!
目が覚めた……何かが起こる!!
そんな気配
といっても、俺自身が感じたというだけ
でも、周囲の気配が少し慌しい感じがする
父さんは?
いや、それ以上に俺は……2人を守らないと!!
ベットサイドに置いた小太刀を握る
他の装備一式は俺が持ってない
ちっ、少し不安がある……
2人がおきないようにして俺はベットを見ながら待つ
何処から来る?
まず、窓かドアだが……
ドアは父さんが居るから、窓を一応厳重注意というところだ
持ち場を離れてなくて、父さんが居たら一番安心できるんだけど
いまだ、自分の腕は父さんに達してない
それは経験から来るものだと俺は思っている
遠くから銃声と窓の割れる音
それから、怒声と叫び声が聞こえる
何て言うか、嵐が来たという感じだ
「恭くん」
「大丈夫です……絶対、守りますから」
「うん」
理恵さんがおきて、俺の手を持って聞いてきた
俺はそれに答えて、手を放してもらう
ただ、エレンさんと2人でいててくれと頼む
そして、ドアを窓を見ながら、どうするか考える
襲撃されて、逃げれるのか?
2人を逃がしながら闘う……正直な話難しいと思う
1人では……では、誰かに助けてもらうか?
いや、それも難しい……誰が味方かもわからない状態だからだ
「恭也……」
不安そうに見つめてくる2人に俺は笑顔を見せる
夜の月の光の中で俺の笑顔はどう見えたのだろうか?
そして、殺気みたいなものを感じて、俺はさっとその場を退くと窓ガラスにひびが入った
ちぃっ!! 射撃か?
飛針が無いことに焦りが生まれる
だが、焦ったら駄目だ……何とかして避けて相手をいぶりださないと
それに、こちら側を狙われてるってことは、理恵さん狙い
もし、理恵さんに当たったら大変だし
エレンさんに当たっても大変
俺1人なら……何とかできるのか?
いや、1人でも辛い
と、外の人が1人落ちたみたいだ……撃たれたな
ドアがバンと開いて、父さんが入ってきた
一瞬敵かと思って小太刀をおもいっきし叩きつける
父さんもさすがと言えるような動きで俺の小太刀を受け流し
その後俺の首筋に小太刀を当てる
「くっ!!」
「落ち着け、恭也……もう、終わった」
「え!!」
「はぁ、いきなり息子に小太刀を突きつけられるなんて俺くらいだけだぞ」
「やったね、士郎、世界初だよ♪」
横手からエレンさんの笑い声
なんていうか、楽しんでたみたいだ
理恵さんも大丈夫みたいだ……
「やられたよ……いきなり夜に襲撃をかけてくるとはね……
ま、俺の友達に頼んで調べてもらった結果だけだと、襲撃してきたところは割れてる
なら……」
「と、父さん?」
や、やばい!! 父さんが切れてる!?
父さんはもともと切れやすい
だが、それはある条件が整った時だ……その時こそ闘神が表れる
一度だけ、父さんが戦ってるのを見たとき、俺は恐怖で体が震え
敵が誰か分からない恐慌状態に陥った時があった
先ほどのアレに似てる状態だ……油断すると死ぬからと
自らに叩き込んだ方法だ
「恭也はエレンさんと理恵さんと一緒に居てくれ」
「と、父さんは?」
「俺か? ま、明日の朝か明後日の朝の新聞の見出しを作ってくる」
ほ、本気だ……潰す気だ!!
相手の本拠地から丸ごと……父さんなら本気でやりかねない
前なんて魔薬密売組織かなんか忘れたけど、魔薬置いてある倉庫を麻薬抜いて爆破
その後、麻薬は警察に渡してたし……
父さんは何してあんなふうになったんだか?
「とりあえず、俺は行って来る
もし、何かあったら全力で守れ」
「うん」
「じゃあ、朝にな」
父さんはそう言ってドアから出て行く
何て言うか、こういう時の父さんほど怖いものは無いな
はっきり言えば、最強にして最高の剣士だ
ただ、最狂も加わるけど
残虐であり、相手を陥れることを絶対する
そんな瞬間とそんな時だ……
相手に冥福を祈るよ……多分、ほとんどが半死半生だろうし
「恭くん、大丈夫?」
「理恵さん、俺は大丈夫ですよ」
「本当?」
「本当ですって……では、このまま寝ましょう
少し寒いですが」
俺はそういってベットにある毛布で2人の体を覆う
俺が抱きしめるように……
父さんは2人のフォローを俺にしろとも言ってるのだ
たまに父さんは俺にこういう役割を俺に託す
理由は子供方が何かと便利なんだそうだ
男が守るってのはいいんだが、如何せん、俺は血で汚れてる
お前はまだ子供だと安心感が沸くから大丈夫だとのこと
なんていうか、大人の言い訳にも聞こえるが
今の2人には父さんより俺の方が必要だと感じたから
俺もそう思ったから……
「恭也……怖かったよ」
「私も」
2人が抱きついて涙を流してる
本当なら父さんに着いていきたかった
でも、俺は足手まといになるから……強くならないと
守れるくらいに……
「すみません、此処を動けなかったもので」
「ううん、分かってるよ……動いたら危険だって」
「そうそう……でも、やっぱり怖いよ」
命の危険
それは動物的感覚が物を言うのか、その危機的状態からの脱出が難しければ難しいほど
自分たちの恐怖心が煽られる
俺は、それを少しでも取り去れたら嬉しいと思う
だが、俺の頭には先ほど死のイメージはあった
撃たれたと思ってしまう瞬間があったのだ
2人が寝るまで俺は腕と手を目一杯広げ、彼女たちを抱きしめた
柔らかな温もりが俺に当たってる
そんなこと気にしない
もう、守れたのだから……
翌朝になって、襲撃があったために、映画を撮るのは昼からとなった
一応事情聴取などは免れたんだけど
睡眠不足ということだ……真夜中に起こされた結果だからだ
監督さんに至っては寝てたらしい……よっぽど疲れてたんだな
それでも、襲撃を聞いて、真っ先に色々動いたのも監督さんだ
「ふっ、俺の勝利」
父さんが新聞紙を見ながらにやけて言う
と、新聞の半分くらいのページを開いてる
なになに……
『街の暴れ者、誰かに斬られ、グループ全員半死半生!!
やったのは誰か分からないが恨みの線と見てるらしい』
父さん、本気でやったな……
「父さん、大丈夫なの?」
「ああ、すでに警察には言ってあるからな……
それに、警察もこいつらの行動は危なくて仕方なかったらしい
でも、手出しできなかったんで、丁度良かったとのことだ」
「なるほどね〜」
朝食の席で話すが……絶対家族の会話ではないよな
そう、普通なら違うだろうって突っ込みが来るぞ
気にしないのがいい事だろう
「そう言えば、士郎、昨日のやつら捕まって
今日が終われば一応私の撮りは終わりだけど……」
「俺は先に帰るぞ……完成披露試写会は任せてる奴が居るから」
「そうなんですか……残念」
「何? まさか、エレンさんって!!」
「いえ、恭也もつれて帰るかなぁって思って」
「いや、恭也は置いて行きますよ」
「あ、そうなんだ♪」
「一度、佐伯の奴が連れてきてくれと煩くてな」
「鬼ですね」
「そう言うな……社長だからな、いい顔くらい出来ないと困るし
というわけで、理恵さん」
「はい?」
「かえる時に、コレも持っていってくれ
抱き枕でも使えるし、他にも各種機能が充実してるぞ♪」
「いえ、さすがに……でも、連れて行きますね」
「ああ」
父さんたちが笑顔でかわす会話
なんていうか、俺っておもいっきし辛い役割じゃないか?
まぁ、それを否定できる要素が少ないのが現状で悲しい
「襲撃はもう無いとみてもいいだろうが……
マクガーレンに一応頼んだから平気だろう」
マクガーレンさんは父さんの友達だ
一応仲間としても仲がよく、それで居ていい飲み友達らしい
ま、そこまで知ってるのは、マクガーレンさんには妻子が居て、子供の方が
俺の知ってるエリスだからだ
あんなに真面目になってるとは思わなかったけど
「じゃあ、今日の撮りが終わったら交代なんですね」
「ああ……ま、流石に何かあれば連絡がくるようにはしてるけど
恭也も居るから大丈夫だろう……」
「はい♪」
「そうですね♪」
「というわけで、恭也……ちゃんと頼むぞ」
「ん、ああ……父さんこそ
桃子お姉さんに嫌われることしたら駄目だからね」
「……はい」
父さんの答えに間があいた
そうか……この時に父さんは……
「恭也どうしたの?」
「ううん、父さんにいい人が見つかったなぁって」
「え!?」
父さんをみんなが見る
父さんは俺を睨むが、効果が無い
少し頬も赤いし……何となく分かっていたけど
さすが父さんだよな……手が早い!
「さ、恭也、最終チェックしようか?」
「そうですね」
俺とエレンさんと理恵さんは最後の撮りのチェックへと入るのだった
つづく
あとがき
ふぅ、後2話か3話で一応映画編終わりのはず
シオン「多分嘘だね」
そうだといいなって思ってるだけだから
ゆうひ「で、実際は?」
難しいです
シオン「ま、いいけど」
ゆうひ「じゃあ、速めに次回書きなよ」
うん
シオン「でわ、また」
ゆうひ「次回に〜」
ほなね〜(^^)ノシ