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能力者遊伝C 逃亡者
あとがき
九月二十四日午後一時三分、この話を書き終えた大学の研究室内
ふとあることに気づいて私は胸中で己に問いかける。 「一体、いつのまにエリザはお笑いキャラになったのだろう」と…… 不可思議なこともあるものである。最初はシリアスな真面目キャラだった。とにかく美女であること。魔術師であり、夜の一族であること。双真と互角以上の実力を誇る、大人の女性の魅力を漂わせたお姉さまキャラ、だったはずなのだが。 もうどこにも面影がねぇな。
はてさて。 仕方がないので私は、これでも理系の学生であるので、理詰めによる根拠というものを推測しようと試みました。 考察してみます。きっかけはなんだったか。動機は? そも、どのようにしてこのような結果に落ち着いたのか、その経過をないがしろにするわけには行きません。話しの展開上、致し方なかったなどというつもりもありません。何故なら、最初から彼女をオチとして使うつもりで執筆したからです。いえ、正確に言うならタイプした、が正しいですか。 最近の文明の利器というのは本当に便利になりました。手書きがワープロに、そしてパソコンという多機能搭載型の執筆手段が編み出されて後、私は試験で書く小論文以外で原稿用紙なんぞ手に取らなくなりました。昔はあれほど手に鉛筆だこを作っていたというのに。その後をそっと指先で押してみると、今なおあの頃のがむしゃらに書き取りやら作文やらをしていた時期を思い出します。 懐かしい。そしてそれ以上に時代の流れを感じさせます。あれほど読書感想文が嫌いだった私が、こうして小説を書くようになるなどとは思いもしませんでした。タイムマシンがあれば、過去に戻って言ってやりたいです。頼むから卓球部にだけは入るなと。あそこで読んだ官能小説が私の人生最初に読んだ小説であるなどというのは、捨て去りたい過去なのですよ。秘密ですが。 実際、小説が好きになったのは、それとは全く関係ない友人からのすすめで『スレイヤーズ』を読んだからですしね。 …………話がそれました。 本題に戻りましょう。 えーと。 なんでしたっけ? ………… ああ、そうそう。 エリザがお笑いキャラであることを証明しようとしてたんだった。なんかちょっとニュアンスが違う気もするけど、まぁ大概的には変わらんだろうってことで、先に進もうと思います。 で、もう説明が面倒なので締め括ると、彼女がお笑いキャラなのは生まれつきであり、作者の指のせいではないと断言させていただきます。 その結論を踏まえた上で私が彼女に対して言えることは唯一つ。 「諦めてください」 私に気に入られたのが運のつきだと、そういうことですね。 あ、今向こうで悲鳴が聞こえた。 (無視して)とまぁ、長ったらしく講釈をたれてしまいましたが。 私の書く小説は、お笑いになればなるほど主人公が不幸な目に会う傾向にあるのですが。この遊伝に限って言えばなんだかエリザが主人公っぽいですね。なにはともあれ、双真にはご苦労様とねぎらいの言葉を送っておきます。 おかげで耕介が最近不幸じゃありません。むぅ。こっちを立てればあっちが立たず。中々難しいですね。全員幸せにすればいいじゃないかと思われるかもしれませんが、それだと面白くありません。笑える範囲内での不幸は笑いましょう。他人の災難は蜜の味です。 ここで不幸でない分、耕介にはH&Hシリーズで思う存分いじるつもりです。 ともあれ、読んでいただければなんてことはないオチなのですが。要約するとこの話、デンタルパニック、エリザ編です。本当にいじりやすいキャラになってくれて、作者的にはエリザは物凄く扱いやすくおいしい位置にいます。これからもいじらせてくださいね(笑) 夜の一族は好きなキャラが多い(忍やさくら)ので、今後もネタによっては登場させる可能性大です。とりあえず、私が今一番書きたいのは耕介とさくらの絡み話です。いつになるかわかりませんけど、出来ましたら暇なときにでも目を通してやってくだされば幸いです。 では、また。
一週間、昼夜あわせて計十四食。カレー続きでいい加減嫌気が差している九月── ef-V
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