えげれす通信 vol.04
えげれすモノといえば、 巷(日本)では、teletubiesなどが流行っているみたいだけど、 あんな可愛くないもんじゃなく、 僕の子供の頃に戻って思い起こせば、 文句無しに W.Awdry の絵本なのだ。 最近(でもないか)ポンキッキ絡みで 「トーマス」がメジャーになり、 日本でも大々的にヒットしたけど、 この本の一冊目「The Three Railway Engines」が出版されたのは 何と1945年。 完結となる26巻「Tramway Engines」が出版された1972年に至るまで 大体1〜2年に一度、刊行されていたことになるわけです。 僕がこの本に出会ったのは、確か、幼稚園か小学校の頃。 最初に叔母かなんかから、この絵本の8巻「Gordon The Big Engine」 (勿論日本語訳だけど(笑))を贈られたんだな。 で、うちのおかんが、その当時、手に入るだけ集めたらしく、 結局うちには、1〜15巻までがそろっていた。 僕が、鉄道に興味を持ち、それが旅好きにつながり、 結局今、異文化に興味を持っているということの 原点の一つはここにあると言ってもいいと、 自分では思ってます。 巷では、やたらトーマスばかりがちやほやされてるけど、 僕は、入ったのが「ゴードン」な故、 あんな、生意気な、こちゃこちゃした機関車より、 多少傲慢だけど、情にもろい、 しかし力は誰もが認めている「ゴードン」こそが トップだと思うのは仕方ないことでしょう(笑)。 実際、その8巻では、 ゴードンがその傲慢さゆえにやらかしてしまう 失敗をあざ笑うトーマスがいるんだけど、しかし、 生意気なトーマスが、しでかすヘマのフォローを ゴードン自らがかってでるという、 非常に「いい話」なのです。 実際、急行列車を引くことができるのは、 ゴードンをおいては、 せいぜいヘンリーかジェームズ、エドワードじゃ無理という ところ(知らない人には全くごめんなさい(笑))。 なんでこんな話をしたかというと、 週末、車を借りて、ウェールズ〜イングランド中部を まわってきました。 ウェールズで思い出したんだった。 件の絵本。 その中に出てくる「ヘンリー」という機関車。 彼は、非常に自尊心が強いが、しかし、 構造的に欠陥をもっていた。 すなわち、火室が小さい。 質の悪い石炭だと、充分な温度にまで 石炭が効率良く燃えないのである。 次の引用は、6巻「Henry The Green Engine」から。 "What do you think is wrong, Fireman?" asked the Fat Controller. The Fireman mopped his face. "Excuse me, Sir," he answered, "but the coal is wrong. We've had a poor lot lately, and today it's worse. The other engines can manage: they have big fireboxes. Henry's is small and can't make the heat. With Welsh coal he'd be a different engine." "It's expensive," said the Fat Controller thoughtfully, "but Henry must have a fair chance. James shall go and fetch some." cf) the Fat Controller;邦訳「ふとっちょの重役」。 偉そうだけど、実は誰よりも彼らの働きぶりを評価している、 この鉄道会社のおえらいさん。 というわけで、僕の人生に「ウェールズ」という言葉がインプットされた のは、この機会においてであったのである。 ちなみに、この絵本シリーズが僕に与えた影響、 というか、単にイギリス情報を与えてくれたというだけなんだけど、 それは結構多い。 まず、ロンドンのターミナルについて。 例えば、大阪なら、「大阪駅」が存在するのは、JRだけで、 他のターミナルは、行き先別、つまりは会社別で、 「梅田」「淀屋橋」「難波」「上本町」「天王寺」「阿部野橋」「西九条」 等など、いっぱいあります。 ロンドンも、「ロンドン駅」というのはなくて、 数的に言うとヨーロッパで最大のターミナル数だそうだけど、 「キングスクロス」「セントパンクラス」「ユーストン」「パディントン」 「ヴィクトリア」「ウオータールー」「チャリングクロス」 そのほかちっちゃいターミナルを入れたら、 「リバプールストリート」とか、「マリルボン」とか、 「ロンドンブリッジ」とか、まだまだあるんだけど、 要するに、行き先と会社別に、いっぱい駅があるわけ。 どういうつながりがあるかというと、 件の絵本に、ロンドンのことが出てくる。 <the Fat Controller>たちは、Sodor島という架空の島の鉄道にいるんだけど、彼 らの中で、ゴードンとダック(彼は大西部鉄道というところで働いていた経験を持つ。 大西部鉄道というのは、実在する会社で、パディントン駅を基点に、主にブリテン 島の西部を受け持つ会社)のみが、遥かロンドンに行った事があると言うのである。 彼らは、車庫で、別の会社の機関車一台とともに、 ロンドンの駅のことを、憧れを以って話しする。 "When I was young and green," he(Gordon) said, "I remember going to London. Do you know the place? The station's called King's Cross." "King's Cross!" snorted the engine, "London's Euston. Everybody knows that." "Rubbish!" said Duck, "London's Paddington. I know. I worked there." 要は、ターミナルは一杯あるんだということで、 「ロンドン駅」なるものはないんだよ、ということなんだけど、 この話は、妙に、僕の記憶に残っていた。 僕が、去年初めてイギリスに来たとき、 泊まったホテルが「ユーストン」の近くだったし、 スコットランドに初めて行った時に乗った列車の出発駅は 「キングスクロス」だった。 この前、件の「大西部鉄道」の急行でブリテン島の西端に行った時、 利用した駅は「パディントン」。 それぞれに、僕にとっては、想い出深い地名なのであった。 で、例の「ウエールズ」。 ご存知とは思いますが、この「連合王国」のメインボディは4つの国であります。 つまり、イングランド、スコットランド、(北)アイルランド、それにウエールズ。 ウエールズだけは、併合された当時、国旗とかをもってなかったため、 ドラゴンの旗をかざしているけど、 他の国は、基本的に、ユニオンジャックに、含まれている。 で、ウエールズはと言えば、 僕は、「ヘンリーにとっての、いい石炭の取れるところ」と思っていたわけ(笑)。 しかし、こっちに来て、色々考えが変わった。 なんと言っても、ケルト。 この文様にはまっているのである。 それに、地形的にも結構独特で、 ブリテン島にしては、割と起伏は激しい。 で、家は、石造りが多い。 兎に角、この地は、「イギリス」ではないのである。 基本的に、話されてるのはWelishだし。 表示だけかと思いきや、実際しゃべってる! この、ドイツ語っぽい言葉は、さっぱりわからないのであった。 何を言おうかとしたかというと、 やはり、いろんな文化があるというのは、おもしろいね。 えげれすは、イングランドだけじゃないぞよ、あたりまえだけど。 まぁしかし、この国は面白いわ。 基本的に、どこに行っても、草原と、羊がいるのは一緒だけど、 家の造りは石や煉瓦で違うし、 言語が違うんだもんな。 「ここからウエールズ!(国境)」てのが興味深かった。 確かに、スコットランドに入るときもあるもんな、 「ここからスコットランド」という国境のしるし。 なんやかんやいうて、結局車借りて、1300kmくらい走ったぞ。 高速代がかからないから、結局金がかかってしまう。 というのは、日本だったら、高速代節約のため下道を走り、 故に距離が稼げずにガソリン代も適度、となるんだけど、 こっちじゃ、高速がタダで、しかも、高速以外のルートがない (主要道は高速仕様になっている)ので、 走ってると、どうしても走りすぎてしまい、 結局ガソリン代を食ってしまう。 しかも、こっちは、ガソリンが高い!(130〜140円/l)。 というわけで、僕のReading Week 休暇は終わってしまった。 これで、さらに5週間が過ぎれば、1学期も終わりで、 その頃は日本なわけだ(笑)。 では。また。 |
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