えげれす通信 vol.21
確かに、後半修了間際は、押し気味だった。 怒涛のシュートの連続。 試合の中の全ての放たれたシュートのうち、 大部分が後半残り10分のところに 集中していたのではないかとまで思わせる程、 主導権を握っていた。 でも、決まらない。 開始早々、敵に取られたペナルティーキック。 あまりにあっけなく、先制点を取られてからほぼ1時間余り、 試合は、完全に膠着状態。 どちらも決め手に欠け、 つまりは、ほぼ互角の勝負を続けていただけに、 開始早々失った1点は、 次第に重く感じられて来ていた。 *** 今日は、フットボール欧州三大カップの一つ、 「European Cup」の決勝が、ありました。 えげれすの最強チーム、マンチェスターUtd.と、 独逸の強豪チーム、Bayern Munichの試合は、 第三国スペインはバルセロナにある 「Nou Camp Stadium」で開催されました。 ここまで、Man Utd.は、 えげれすの国内リーグである「プレミアリーグ」を極め、 えげれすの天皇杯とも言うべき「FAカップ」の頂点に立ち、 更に、ここで、欧州チャンピオンになれるかどうかという、 まさに、黄金時代を築くかどうかという転機に来てるのである。 前回書いたように、 FAカップの決勝は、 僕の応援していた、阪神似のユニフォーム、New Castle Utd.に完勝した。 プレミアリーグは、 相当余裕だったんだけど、 後半、下位に追いつかれて、 結局、去年の覇者「アーセナル」と僅か1ポイント差という、 辛勝を収めた。 で、European Cup。 準決勝は、結構苦戦して、 流石に欧州は懐が広いわいと、感心して見ていたんだけど、 今回の独逸軍、矢張りタダモノではなかった。 うちの英語の先生で、 マンチェスター生まれで、 生粋のManchester Utd.のファンっていう人がいるんだけど、 (日本で言ったら、江戸川区辺りで生まれた巨人ファン) 彼に、今日の試合はどう思うか聞いたところ、 普段は、恐ろしく陽気な彼が、深刻な顔をして、 「あっこは、めちゃめちゃ強い。個人の身体能力は勿論、 組織力、守り、どれをとっても、めちゃめちゃ強いねん」 と呟く。 実際、独逸軍は、鉄壁の守りで、隙を与えなかった。 マンチェスターとか、リバプールとか、 そういうイングランド北部の町は、 最初にえげれすで生まれた12(だったかな?)のクラブチームが、 その辺のものばかり(結構な割合だったと思う)だったこと等からも 分かるように、フットボールが相当人気ある。 倫敦にあるクラブチームも、4つだか5つだかあって、 その中の、チェルシー(貴方にも上げたい)とか、 前出のアーセナル(ここのファンは相当狂暴らしい)とかは、 とっても強いんだけど、 矢張り、今年のマンチェスターUtd.は、一味違うようだ。 だから、当然の如く、マンチェスターの街も、 相当盛りあがる。 あそこは、労働者の町なので、 盛りあがり方も、なかなかコワイものがある。 で、このチームは、倫敦ではないんだけど、いわば「巨人」なので、 当然倫敦でも、盛り上がる。 感じとしては、東京で盛りあがるホークスファンってとこか?(ちゃうか) *** ほとんど、負けは決まったようなものだった。 既に、時間は、85分を過ぎてる。 ベッカムが焦りを見せる。 #イングランドの若き指令塔。Spice Girlsの一人と結婚した。カッコいい。 いつも怒鳴ってるシュマイケルが、檄を飛ばす。 #デンマーク人ながら、チームの為に燃える彼は、今期限りでチームを去る。 シュートは打つんだけど、、、、決まらない。 僅か一点差なんやけどねぇ。 このチームのツートップは、アンディ=コールとドワイト=ヨークという 二人のブラック。 監督の、アレックス=ファーガソンは、途中で、コールに代えて、 シェリンガムという選手を入れた。 僕は、この選手は、初めて見ます。 後半85分過ぎ、 怒涛の攻めを見せて、めまぐるしいシュートを打つ中に、 必ずシェリンガムが絡んでいた。 いいところで、、、、決まらないのよ。 89分25秒、何度目か既に分からないコーナーキックを得る。 例によって、ベッカムが、左から蹴った。 ゴール前でもつれたボールが、 ギッグスからシェリンガムへ。彼が足で合わせる。 これは、奇跡としか言い様がないです。 89分25秒やで! 欧州チャンピオンを決める決勝で。 こんな劇的なことがあっていいのかっていうくらい、 物凄い瞬間でした。 日本のアナウンサーなら、 「ゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーール!」 って叫ぶだろうところを、 フルタチなら、 「躍動する筋肉のフラメンコ!!」 等と、またわけわからん修辞句をつけそうなところを、 我が愛すべきえげれすのアナウンサーは、暫く黙った後で、 「Fantastic!」 と叫んだのであった。 その瞬間、客席では、発煙筒が炊かれ、 異様なムードに包まれた。 だって、誰もが、負けを認めていたし。 何度も言うけど、89分25秒やで! 言葉を失い、倒れこむ選手もいた中で、 漸く、試合が再開された。 こうなると、勢いってのは止められないんやね。 次の一点よりも、この同点の一点の方が 矢張り、凄いと思ったな、僕は。 延長2分23秒。 またしても、ベッカムがコーナーを得る。 同じく、左サイドからいい玉を蹴った。 なかなか感じのええ弧を描き、 またしても、背番号20のシェリンガムが合わせた。 僅か3分。 マンチェスターは、2点を入れて、王者になったのだ。 いつもアツい、キーパーのシュマイケルが 思わず側転のパフォーマンス。 かたや、、、地面を叩いて、泣きはらしてる独逸軍。 日本ならば、「バルセロナの悲劇」と銘打つであろう この劇的な試合は、 かくして、幕を閉じたのであった。 *** アナウンサーは、抑えきれないと見えて、絶叫しだした。 「Champion of England, Champion of FA Cup, Champion of Europe is Manchester Utd.!!」 確かに、この三冠ってのは凄いよな。 巨人嫌いの僕も、 思わず興奮してしまった試合でございました。 ではでは。 |
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