えげれす通信 vol.29
多少前に書いて、送信できなかった奴を送ります。 お久しぶりの「えげれす通信」です。 内容が重複する人も何人かはいると思うけど、 とりあえず、今日は、電話が漸くついて、 通信環境が復活して嬉しいので、 vol.20を送りまする。 -------------- 電話をつけなきゃならんので、 これが鬱陶しくて、 各方面にも、正式にまだ言ってないところが多く、 今の様子も、後にしようと思っていたんで、 報告が遅れました。 まぁ、こうやって、大学に毎日パソコン持って来てるから 多少不便だけど、その場で読み書きはできるんだけどね。 一応、先生方と、院の連中には、 報告したけど、その他の友人連中には きちんと知らせてないので、 一応正式にこれまでの経過を書いている訳であります。 まだ、僕が何をしてるか、不明なひとたちが多いらしいので(笑)。 棲家は、とっても快適。 静かだしねぇ。 今までの喧騒さが嘘の様だ。 僕は、この国の田舎をこよなく愛するのだけど、 ロンドンも、このあたりまで来ると、 だいぶ田舎の雰囲気が増してくる。 完全な住宅地なんで、 恐ろしく静かだ。 大家ともう一人の同居人は、 両方韓国人なんだが、 大家さんは、とってもいい人である。 何と言っても、綺麗好きなのがいい。 欧州人は、食った皿を洗わないとか、 ゴミをほったらかしにするとか、 掃除をしないとか、 多々そういうことがあるんだけど、 流石はアジア人。 家は恐ろしく綺麗さを保ってる。 ご存知とは思いますが、 僕もかなりの整頓好き。 それでも、負けそうになるくらいだ(笑)。 もう一人は、最近来たんで、 まだほとんど話もしてない。 でも、悪い人ではなさそう。 基本的にprivateは尊重される、 というか、会うことは少ないんで、 その点も気に入ってるね。 共同スペースである、 キッチン、トイレ、バス、で会うことも たまにあるけど、 活動時間帯がずれてるらしく、 あまり会わない。 料理は、完全なキッチンがあって、 しかもオーブンまであるんで、 僕は非常に嬉しい。 これまで見てきた、 イギリス固有の、見たことない野菜類とか、 調理してみたくてたまらなかったんだが、 これで実現できるし。 食文化を副業とする人類学徒としては、 料理は欠かせない要素なのだ。 乗換えが多少多いけど、 僕はそれは気にならないので、 平気です。 定期券は、こっちのは、 地下鉄+バス+BR(元国鉄)全てに共通で、 しかも区間制ではなく、ゾーン制なんで、 ZONE1-2の好きなところに 自由に行ける。 とっても重宝してます。 家賃が前の寮より安く、 その安くなった分で定期代をまかなえるし、 他の生活費の分で生活もできそうなんで、 経済的には、前と変わらないでしょう。 全部込みで、この値段。 いや、よくぞ見つかったものだ。 このJubileeラインというのは、 日本人が多く住む地区を走っていて、 客層もいい。 混まないし、綺麗だし。 ロンドンの「地図」は、 矢張り、他の多くの都市と同じく 「西高東低」。 更に、大阪と同じく 「北高南低」。 このように、きっかりと、人種だとか、生活レベルだとかが 分かれている。 具体的な地名で言うと、 「そこから生きて戻って来た者はいない」Elephant&Castle、 「カリビアンは陽気だけど、他の理由でハイなのかもしれない」Brixton、 等は、テムズの南に位置し、 「空気が全てカレー味」Whitechapel、 「人間の住むところじゃない」Stratford、 等は、東に位置してる。 それに対して、 「ジェームズボンドも住んでいる」Chelsea、 「ダイアナ妃でおなじみの」Kensington、 は西だし、 「ロンドンが一望の下に見渡せる小高い丘」Hamstead、 「あのAbbey Roadがある、閑静な住宅地」St.John's Wood、 等は、北にある。 で、僕の住むCricklewoodはというと、 北西であり、条件は抜群なんだけど、 途中にアイリッシュコミュニティー、Kilburnを控えてるためか、 若干落ちるんだな、これが。 但し、あくまでも、アイリッシュが危険なのは イングリッシュに対してだけなので、 我々には、何の問題もない訳である。 だから、僕は、多少遠いけれども、 実に気に入っています。 さて、大学だけど、あまりに名前のブランドを 鼻にかけすぎるところは、よくないな。 最初の、新入生歓迎式典みたいなのも、 日本じゃ珍しくないけど、 中之島公会堂みたいなところでやるし。 (イギリスではそんなのは滅多にない) そこで、早速、 「ここは、世界でも有数の、sosial scienceの名門である」 と連呼していた(^^; その後も、この手のコメントの多いこと多いこと。 ちと言い過ぎやろと思うが。 そういうことは、自分たちが言うことではなく、 世間が判断することだろう。 大学は、知っていた通り、 キャンパスがない。 ビルが、大きなもので、5つくらいあって、 それは、普通の通りにある。 車が入れない部分はほんの少しだけで、 あとは、公道なのだ。 だから、その狭いスペースに、 学生はうじゃうじゃいるわけ。 爆弾とか投げたら、面白い様に焼け出されそう。 授業は、モジュール単位で、 モジュールは、一時間の講義+一時間のセミナーで構成される。 モジュールは、全部で3つ。 Anthropology: Theory and Ethnography(必修) The Anthropology of Economic Institutions and their Social Transformations(選択) あともういっこが、まだ決めてない。 第3のグループには、 僕の取りたい、経済関係の奴があったんだけど、 残念なことに、今年は開講されないのだ。 開講される奴は、具体的なエリアスタディのもんとか、 あまり面白そうじゃない奴とかしかない。 これは目下考慮中。 学生は、全体では、16人。 女性のほうが多い。 アジア系は、僕を含めて、日本人が二人いるのみ。 あとは、インドとかパキスタンとかはいるけど、 基本的に欧州のひとたちだな。 まぁ、問題はしゃべりだけど 何とかなるでしょう。 聞き取りは、結構できるようになってるんで。 それにしても、この国は、 列車事故が異様に多いねぇ。 先日の、パディントンの奴だけど。 日本じゃ信じ難いことが 頻繁に起こる。 正面衝突なんて、あり得ないやんけ。 信楽のは、単線だったぞ。 この前も、こっちでは、脱線事故とかあったし、 日本に流れてないだけで、 実は相当あるのだ。 しかも、こっちのインターシティ(一番速い奴)は、 線路のキャパシティ以上に思えるほどの スピードを出す。 音は限界値、振動も脱線寸前、 列車がしゃべりよったら、 「これ以上、辛抱たまらん。100mダッシュでマラソンやってるみたいな もんやないけ。オレの気持ち知りたかったら、自分で走ってみぃ」 と文句いいそうなくらい、飛ばす。 つまりは、恐ろしく、体感速度が速いのね。 あれでぶつかったら、一発だわな。 何事も、古いものを大事にする国だから、 列車管理システムも、 「ここは、モダンの箇所、ここは違う」 とか言ってるような塩梅だ(笑)。 --------------- とまぁ、これが、少し前に書いた部分です。 この一週間は、何だか、とっても運気が悪かった。 週の初めには、鍵が開かなくなり、家に入れず、 友人の家に泊まらざるを得なかったし。 昨日は、何と、財布を落とした! こんなの、我が人生で二度目だ。 (二度目なんかい!>僕) 一度目の時は、取ったばかりの免許証を、一緒になくした。 でも、まだ日本だったし、 今から考えれば、どうってことない。 今、財布をなくすとどうなるか。 僕は、 国際キャッシュカード 1枚 キャッシュカード 1枚 クレジットカード 3枚 国際テレホンカード 3枚 学生証 1枚 国際学生証 1枚 BR学割パス 1枚 図書館カード 1枚 ざっと挙げただけでも、 これらのものが一気になくなる。 先ず、国際キャッシュカードをなくした時点で、 日本からの送金が途絶える。 現金は、減ることはあっても、 増えることが一切なくなる。 次に、こちらの銀行のキャッシュカードをなくした時点で、 こちらの口座の現金が封じられる。 同時に、ギャランティーを失うので、 小切手も切れなくなる。 次に、クレジットカードがなくなると、 要するに、キャッシュレスの買物までが、不可能になる。 この段階で、僕の持ち金は、 コイン入れに入ってたコインのみということになる。 何故なら、紙幣は、財布に入ってたから。 さて、こちらの口座についてはいいけど、 日本のカード会社に連絡して、 止めてもらわなきゃならない。 然し、テレホンカードがないので、 劇的に高い、KDDのテレカ(これは幸い家にあった)を 使わざるを得ない。 それを使って、実家に電話した。 向こうは、夜中の3時だけど、しゃぁないわ。 「・・・・只今出かけております」 何で留守電やねん。 こんな夜中に、おかん、どこぞに遊びにいってるんかいな。 息子が大変な時に。 ・・・ってな訳はないから、多分、留守電にして、寝てるんやろ。 (一時間後) 「・・・・只今出かけております」 何でやねん。 あ、でも、まだ4時か。 しゃぁないな。 (ニ時間後) 「・・・・只今出かけております」 出かけてるんやったら、出かけるって言うてくれ。 #言ってるやん (三時間後) 「・・・・只今出かけております」 おいおい。 6時やで、もう。 ぼちぼち起きなあかん時間ちゃうんか。 平日の朝やろ。 世の中の奥さんは、ぼちぼち、味噌汁をつくる頃やないの。 (四時間後) 「・・・・只今出かけております」 寝坊しすぎ。 留守電やったら、聞こえてるはずやから、 大声で怒鳴って、起こしてやれ。 「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」(like 雄叫び) 僕は、人気のない公衆電話のボックスで 夜中の、クソ寒いなか、 何度も怒鳴った。 これじゃ、アイリッシュじゃなくとも、 治安の悪い地域みたいに、 他人から見たら、見えただろうなぁ。 知っての通り、KDDってのは、鬼のような値段である。 実際、日本よりも、遥かに競争が進んでいるえげれすでは、 アホみたいに安いテレカが沢山あって、 日本までは、一分16円とかでかけられるんだけど、 天下のKDDは、流石に、 西田敏行が屋根の上で踊っていただけあって (それは、朝日ソーラー) もとい、西田敏行が歌っていただけあって、 絶望的な状況にいる僕を、更に苦しめる。 はっきりいって、このKDDのテレカが、 僕の生命線だったのだが、 最初7500円分くらいあったのが、 実家の、 「・・・・只今出かけております」 の度に、劇的に減っていくのだ。 結局、僕は、日本時間で9時になっても まだ寝静まってるらしい我が家に、舌打ちをしながら、 自分で、国際電話で、 住友銀行と、クレディセゾンに手続きをしたのだった。 住友のねぇちゃんは、朝9時きっかりに電話した僕に、 「おはようございます。住友銀行仙台支店の○○です」 と爽やかにいいやがる。 「『おはよう』じゃねーんだよ」 と心で呟きながら、 「あの、今、ロンドンなんですけど」 というと、ねぇちゃんは、 「ぇ」 と、小さくリアクションを起こし、 暫くすると、偉いおっちゃんに代わってしまった(笑)。 ああ、きっと、昼休みに、OL話で、 惨めな日本人青年のネタが話題に上るんだろうなぁ。 全ての手続きが一応完了し、 オウムのように繰り返す「・・・・只今出かけております」には、 それなりのメッセージを残し、 僕は自棄酒を飲んで、寝たのでした。 そう、こちらは、その頃、やっと夜中だったのだ。 今日は、大学に行って、本を借りようと思った。 すると、 「図書カードがない」 大学の、去年よく行っていたパブで、 今年から、セキュリティーがついたところへ行こうと思って考えたら、 「IDがない」 まるで、手足をもがれたみたいに、 何にもできずに、 うんざりして、大学で聞いてみると、 何と、無傷で見つかったのだ!! 思わず係のおっちゃんに、 「Oh my God!!」 と言ってしまってから、 自分が、やらしい日本人に見えた気がして、 小さく 「Oh my Buddha!」 と言い直したのは内緒。 とりあえず一見落着して、 愛しの我が家に電話すると、 漸くおかんが出てきて、一言。 「昨日は、おとーさんも、わたしも、泊まりだったのよ」 Oh My Buddha!!! |
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