フィジー通信 vol.03
昼過ぎ、大学の前の中国人の雑貨屋に行き、テレホンカードを買う。 そこで、蚊取り線香を見つける。 やっぱり、こっちにも売ってるんやな。 大学に行き、ネットをしようとしたが、 3台あるパソコンはどれも使用中。 空きそうにないので、帰ってきた。 これだけの道のり、僅か1時間ばかりの行動で、 Tシャツがぐしょぐしょになる。 毎日、洗濯が大変である。 今日は教授との約束がある。 教授の友達が、さる家に招かれ、 カヴァを振舞われる。 この「カヴァ」はフィジーを初めとする南太平洋地区では、 儀礼的に非常に重要な意味をもつ飲み物である。 僕と教授は、ゲストとして、そのセレモニーに参与するわけである。 教授に電話すると、17時頃、迎えに来てくれるそうなので、 部屋で待機。 その間に、シドニーで買ってきた玄米茶を入れて、 ボトルに入れて冷やしておく。 だんだん、生活の知恵もついてきた。 然し、ユニオンのショップに行ったら、 シャンプーとかボディーソープとか、 えげれすとあまり変わらない品揃えなのに驚いた。 然も、ブリーチとかまでおいてあるぞ。 フィジー、恐るべし。 さらに驚くことに、カップヌードルがさくっと置いてある。 感動して買ってしまった。 カップヌードルは、醤油並みに、世界的に普及してるらしいことを悟る。 教授が車で迎えに来たので、乗せてもらって出発。 車は新しく、クーラーがきいてる。 フィジーでクーラーきいてるところに身を置いたのは、 昨日のマクド以来である。 やっぱり、涼しいのはええねぇ。 教授は、気さくに、スバの市内を観光案内してくれ、 それぞれに色々コメントをしてくれる。 僕は、ふんふんと頷くばかり。 そのうちに、目的の家に着いた。 西洋人男性2人、西洋人女性2人、家のホストファミリー。 教授の友人だという人がどの人だかわからなかったが、 インド人でもフィジアンでもない人種に会ってなんだかほっとする。 ホストの長男らしき、でかい、しかしかっちょいい男が、 カヴァを作っている。 僕は早速写真を取りつつ、観察した。 ちゃんと見るのは初めてに近いし、 前回フィジーに来て、カヴァを飲んだのは、観光コースの一環だったから、 本当の意味での、生活に根付いた、カヴァのもてなしは見るのが初めてだ。 彼は、先ず、ヤンゴーナの根をナイフで削り始めた。 ある程度細かく削った後、 鉄の容器に入れて、上から、鉄の器具で、さらに細かくつぶす。 この仕事、物凄く体力がいるらしく、 相当いい体格をしてる長男氏も、時々腰に手をやって、宙を見上げる。 まるで、銭湯で牛乳を飲むがごとく。 フィジアンもやはり、「休め」をするときは、腰に手をやるらしい。 これで、用意は整った。 さらさらの、カヴァの素、出来あがり。 水で薄めるところは見れなかったが、 あの、独特の、でかい容器(名前、なんて言うんだったかなぁ?)に入れて、できあがり。 コーヒー牛乳っぽい色やね。 やっぱり、腰に手はデフォルトかな(笑)。 年長者、男性、主賓、といった階列で、ふるまわれる。 西洋人男性が主賓なので、彼らが、一番目と二番目。 次は、教授。 そして、4番目に僕であった。 その後は、西洋人女性2人。 だいぶ久しぶりのカヴァだけど、 前に飲んだのよりも薄い感じがした。 その後、しばし、談笑。 教授と一緒に帰ることにする。 ホストの主人も、奥さんも、娘さんも、 とっても感じがいい人で、 プライベートな関係がゼロの土地において、 段々にではあるが、人との繋がりができていく心地よさを実感する。 帰りは、再び、教授が、観光案内をしてくれて、 スバの市内で車を下ろしてくれた。 僕は、チャイニーズのTake awayに寄り、 久しぶりの、食事らしい食事をゲットできた。 チャイニーズってのは、素晴らしいねぇ。 本当に、世界中何処に行っても、必ず店がある。 中華はとりあえず旨いからねぇ。 ところで、日本人の名前は、 僕らが西欧人の名前をさっぱり覚えられないように、 彼らにとっても、難しいものみたいである。 教授は学部棟の中を色々と案内してくれて、 会う人会う人に僕を紹介してくれる。 「こちらは、イギリスの大学から、フィールドワークにやってきた、PhDのリオーです」 「Hi!Nice to see you!」 段々と、僕の名前は変化を遂げていく。 「彼は、リャオ。イギリスでPhDをやってる。」 そのうちに、もっと進化をとげるらしい。 「彼は、ライオー。フィールドワークにやってきた。」 誰やねん。 リッチーかい(それは「ライオネル」。一寸だけ長い)。 これは、誰かが止めねば。 ちゅうか、オレしかおらんやんか。 そう思った僕は、 「ちゃいます。リョウです。リ・ョ・ウ。『玲』と書いてリョウと読む。」 「リ・ョ・ウ・・・。OK。わかった」 教授は、とある部屋に入った。 なんと、そこには、彼の奥さんのクレアがいた。 夫婦揃って、同じ学部なのか! なんて素敵なんだ。 「クレア。彼が今度日本からやってきたライオだよ」 雷雄? もうええわ。 |
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