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今日は、ニワトリを絞めて、さばいて、調理して、食べた、初めての日でした。「自然を食べる」ネタは今後もいろいろ書く予定ですが、自然に携わるものとしては基本中の基本ですね。まずは「食べてみる」。
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もとい、ニワトリの話。母さん父さんの世代より上の人だと「昔はようやったわ」とか「見て、しばらく食べられんかった」という人が多いようですが、現代っ子(子?!)の私は、肉を生きた状態から食卓へ、という経験がありません。育てて、殺して、食べる。どんな感覚なのだろう、と子どもの頃から思っていましたが、ようやく経験することができました。今回は「育てる」ところはあんまり手伝ってないので「あんた、食べただけやな。そら、ずるいんちゃうか?」という感じもしないでもないのですが。いやいや、「絞める」ところはとてもよい勉強になりました。
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今日のおかずは、媛っ子地鶏という愛媛県で品種改良されたニワトリです。かなり気が荒く、体もかなり大きいような気がしますが、文字通り「羽交い絞め」(鳥を絞めるところから来た言葉らしい)にすると、覚悟を決めているのか、おとなしい状態でした。いや、動物を擬人化するのは良くない。おとなしかったのは、持ち方が良かったからです。ここでしっかり持っておかないと、首を切った後、鶏が暴れて血みどろになるので大変。
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今日の先生は、以前、養鶏試験所におられたことのあるOさんです。1人が羽交い絞めにし、Oさんが鶏の首を持ち、包丁で頚動脈あたり(首の側面)をスッと切ると、真っ赤な血が静かにどくどくと流れてきました。すかさず、逆さにした三角コーンに鶏を首から入れます。三角コーンのてっぺんにはあらかじめ穴が開けてあって、鶏の動きを封じたまま、血を出してしまうことができるというわけです。しばらく、鶏の黄色い足はバッタバッタ動いていましたが、1分くらいすると動かなくなりました。生き物がただの物になる瞬間でした。首を切ったときに気管も切ったのが見えたので、もう肺には酸素は行ってないはず。脊髄が切れてないと、あれだけ動けるんだろうか。とても不思議でした。
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しばらく放置した後、鶏をお湯の中で揺すります。どうしてか、お湯に浸けると羽が面白いようにサクサク抜けるのです。とはいえ、ブロイラーなんてこんな手でむしってたら時間がかかって仕様がないやろなあ、と思っていたら、Oさん曰く「ゴムの羽が付いた洗濯機みたいなんに鶏を入れて、ぐるぐる回転させたら、羽が抜けるんよ」だそうです。すごいマシンだ!
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羽をむしったら、もう普段見ている鶏肉になってしまいました。背中に一筋包丁を入れ、両足をはずすとササミが見えた!手をはずすと手羽先だ!おなかを開けると、ピカピカの内臓が出てきました。心臓=ハツ、肝臓=キモ、見ながら思わずよだれが…(苦笑)本当にきれいな内臓でした。切った胃の中から米が出てきたときだけが、リアルというか、生きていた頃の鶏が垣間見えて、少し変な感じがしました。
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足つきモモ肉2枚、ムネ肉2枚、ササミ2本、手羽先と手羽元が2本ずつ、ハツ1個、キモ(肝臓)1個、精巣2個(どうやって食べるのか??)、そしてガラが1体分。頭と胃と腸以外、捨てるところがほとんどなかったのに当たり前ながら感心。
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さて、調理だあ!本日開店焼き鳥屋さん in 我が家の台所です。手羽はきれいに羽を取り除いて塩を振る、ハツとキモは塩水でさっと洗って水を切っておく、ササミは開いて梅・チーズにしよう。魚焼きグリルにアルミホイルをのせて、焼きながらビールだ、わーい!!ハツはものすごくおいしかった!!血抜きをしたおかげで全然臭みがない。キモは、煮切った酒にみりん、うす口醤油、砂糖をいれて一煮立ちさせたタレがいいですねえ〜。ササミはちょっとすじっぽかった。手羽はさすがにすごい硬さだったけど、ものすごい美味しかった…。ふう、目の色を変えて食べてしまった…。
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そして、食べながら思ったこと。何を食べて育ったか知っている鶏の、なんて安心して食べられること。心臓は一匹に一個しかなく、焼き鳥屋さんでは一度に4匹くらいを食べちゃってたのだなあということ。鶏の肝臓は案外大きいということ。育てて絞めて食べるサイクルだと、現代の食生活には全然間に合わない。でも、これだけ美味しいものが食べられるんなら、そのくらいのサイクルでもいいかもなあ。お祝いのときにブタや羊を一匹絞めて食べる人々のように、毎日鶏を育てながら「いつ食べようかなあ」と思うのもいい生活だなあということ。
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今日の媛っ子地鶏は、明らかに私の血となり肉となり、早速明日の山登りに力を貸してくれるということ。ああ、ごちそうさまでした。
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