ジュエリーアーティスト 伊藤一廣 君の思い出

                          渡辺英俊(たなべ しゅん)

 2007年4月に、水野孝彦著「世界のジュエリーアーティスト」(美術出版社)が刊行された。(著者は、ヒコ・みずのジュエリーアート・カレッジの学校長)
 その中で、日本を代表するジュエリーアーティストとして「伊藤一廣」が紹介されている。たまたまそこに、伊藤君と私との関わりのことも触れられている。過分なお言葉をいただいて汗顔の至りだが、惜しまれて早世した伊藤君が、このようにして記録に留められ、その作品が多くの人の目に触れられることを嬉しく思い、感謝する。
 そこに語られていることをたどりながら、少し私自身の思い出をも書き残しておきたい。

伊藤一廣   1948-1997
多摩美大卒。 ミキモトのデザイン室勤務を経て、フリーに。
1987年よりヒコ・みずのジュエリーアートカレッジ学科長。
横浜磯子教会員。

(おことわり ここでは、敬称を「君」にさせていただく。近年、敬称はすべて「さん」にしているが、一廣君と知り合って間もない頃、本人から「君」と呼んでほしいと言われ、生前はそのように呼び習わしていたので。)

まず、水野氏の著書から関係部分を引用させていただく。(40ページ以下)

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─渡辺英俊氏とのつながり─

 この大理石と銀の作品についてはこういう話がある。後述する彼の心の師、渡辺英俊氏の話だ。
 伊藤が精神的に行き詰まって、何もつくれなかった時、渡辺氏は彼の作品について詩のようなものをつくった。彼の作品を贈られた渡辺氏が、それに対してつくったものだ。
 その文(原文のまま)は次のようになる。対象となる作品はV-4だ。
(渡辺注 本稿では渡辺が撮影した左掲の写真を用いている)文と作品を比べながら感じて欲しい。


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