夏の夜に涼を追う 楊 万里
夜熱依然午熱同
開門小立月明中
竹深樹蜜虫鳴処
時有微涼不是風
「書き下し文」
夜熱は依然として午熱に同じ
門を開いて小(しば)し月明の中
竹深く樹蜜なり 虫の鳴く処
時に微涼有り 是れ風ならず
「通解」
夜になっても、まだ昼間の熱気が続いている。耐えかねて戸を開いて
外に出てしばらく月明かりの中にたたずんだ。竹が深く樹木も茂って
いるあたりに虫が鳴いている。それだけでほのかに涼しさを感じたが
これは風が吹いたわけではない。
「作者」
楊万里(1124〜1206)、南宋の詩人、字は廷秀
1154年の進士、融通のきかない性格から中央では出世できず地方官を歴任、晩年は郷里の吉州吉水(江西省)に隠棲。
4200余首の詩を残し、陸游、范成大とともに南宋の三大詩人と称せられる。
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