のどが、痛い……扁桃炎? (2003年6月 キッズジャーナル紙掲載)
扁桃腺は大きく分けて3種類。もっとも良く目にするのが口を大きく開けた時にのどの両側に見える『口蓋扁桃』。鼻とのどの間、口蓋垂(のどちんこ)の裏側にある『咽頭扁桃』。舌の付け根にある『舌根扁桃』。この他にも、のどの突き当たりには扁桃腺と似たようにリンパ組織である『リンパ濾泡』があります。いずれも親から受け継いだ免疫機能を持っているのと、鼻やのどからの、細菌、ウィルスが奥に入らないよう防御の役割をしています。
口蓋扁桃が炎症を起こして、発熱や嚥下痛を起こすのを一般的には『扁桃炎』と呼ばれています。この扁桃炎を繰り返すことにより、腎炎、心内膜炎などの他の病気を引き起こすことがあります。また、38度以上の熱を出し学校をしばしば休む場合などは、扁桃摘出術が必要かも知れません。その時は、耳鼻科医にご相談下さい。ここで間違っていけないのは、単に口蓋扁桃が大きい場合です。大きさと扁桃炎を起こす頻度は関係有りません。
咽頭扁桃は直接目で見ることは出来ません。鼻の一番突き当たりに有りますので、これが大きくなると鼻閉の原因になり鼾をかきます。また、鼻と鼓膜の奥をつなぐ耳管の入り口を閉鎖すると、耳管狭窄症や滲出性中耳炎となり難聴を引き起こします。しかし、痛みや発熱は伴いません。この『咽頭扁桃』が一番大きいのは6歳前後であり、その後は自然に消退します。異常に増殖して、症状が出現したような場合『アデノイド』と呼ばれます。小児の場合、口蓋扁桃摘出術と同時に、アデノイド切除術が行われるのはこれらの理由によるからです。
舌根扁桃は小児で炎症を起こすことは殆どありません。口蓋扁桃摘出術を受けた成人で代償性に、『リンパ濾泡』と共に炎症を起こすことがあります。 のどが痛いのは皆、扁桃炎でしょうか?扁桃炎は殆どが細菌感染ですが、ウィルス性の咽頭炎(のど風邪)の方が比率的には多いようです。
|