エパレクニュース No.3

  1. NACと交流会をもちました。
    〜全オーストラリア喘息委員会の紹介〜
  2. タバコ あたなたは許せますか?
    〜第1回 オープンセミナー〜
  3. 熟練患者会活動開始!
    〜患者グループが初の会合を開く〜
  4. 「受動喫煙対策は、自治体主導で」
    〜厚生労働省をたずねて〜
  5. 叙勲、おめでとうございます

NACと交流会をもちました。

〜全オーストラリア喘息委員会の紹介〜

 10月20日ダイヤモンドホテル(千代田区)にて、オーストラリアのNAC(National Asthma Council)の最高責任者クリスティーン・ウォールローさんらを囲んで、わがエパレクとの交流会がもたれました。
  NACは1998年にぜん息患者への支援とぜん息死克服のために立ち上げられたオーストラリアの全国組織です。いわゆるNPOに近い組織ですが、患者団体というよりは『ある要望を実現するために組織された事業団体』という性格で、効率的・現実的な行動を基本原則としています。
  オーストラリアでは1980年後半からの10年間で、ぜん息患者数が1.5倍に増加するという状況にありました。これを打開するため、NACはインターネットとテレビCMを使った全国的キャンペーンを大胆に展開、かたや国と開業医に対しては『ぜん息死の現状と正しい治療法』についての意識改革を徹底して行ったそうです。
  さらにぜん息患者が減れば国の医療負担額が減少するという具体的な政策プランを提示し、ついには喘息を行政が危険度の高い疾病ランキング6位にアップ、日本円にして約5億円の予算を獲得しました。これにより、ぜん息患者を治療した際には開業医に補助金が支給されました。
  この組織は世界に先駆けて喘息治療のガイドラインを作成した事でも知られています。オーストラリアは法令により国民から資金援助をえることが出来ないので、このような事業を行ったり全国キャンペーンを展開する際は、各大手企業から資金援助を集めたそうです。
  効果的な戦略と努力が実り、専門医以外の開業医にも正しい治療方法を広めることができ、設立後の約10年間で年間死亡者数が2,000人から963人(現在は422人)にまで減らしたそうです(日本のぜん息死は10万人に対して3.2人の死亡率といわれています。総人口が1億2,000万人とすると約3,800人程度がぜん息で亡くなられていると推定されます)。
  しかしこれだけの業績をあげた組織が、実はたった4名の有給スタッフで運営されていると聞かされたときには、会場に驚嘆の声があがりました。
  もちろんボランティアの協力もありますが、専門性が要求される業務やプランニングの作成などを外注するなど、組織を小さく効率的に稼動することをモットーとしているのだそうです。
  運動的にも組織経営的にもプロフェッショナルに行動する組織を目の当たりにし、私たちも新しい発想と創意を持つことが必要だとあらためて認識させられました。

(テキスト・広報編集部)

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タバコ あたなたは許せますか?

第1回 オープンセミナー

 2003年11月24日、アイビーホール青学会館にて第1回エパレクオープンセミナーが開催されました。テーマは『タバコ! あなたは許せますか?』。会場は140人もの参加者であふれ、禁煙問題に対する関心の高さが伺えました。また製薬会社等多くの企業が協賛出展し、禁煙グッズなどが紹介されました。

脱タバコ社会に向けて活発な意見が交わされました。

 まず最初にセミナーの導入として、宮本理事長が日本人とタバコの関係について概要を話され、次に灰田副理事長が「COPDとは何か」というテーマで、タバコとCOPDの関係、COPDの治療法などについて解説されました。
  続いて行われたのが、特別講演「タバコ社会から、脱タバコ社会へ」。国立保健医療科学院研究情報センター室長の望月友美子先生が、欧米と日本の喫煙の比較、ガンとタバコの関係、受動喫煙の危険性、健康増進法などについて詳細に説明されました。
  港区役所戦略事業推進室長の川畑青史様からは、「港区のタバコキャンペーンについて」講演があり、規制ではなく品性へ訴えかける独自の取り組みが紹介されました。また『禁煙ジャーナル』編集長の渡辺文学様には「タバコってなんだ」と題して、喫煙の害、タバコ広告や自動販売機のあり方、国のタバコ政策等についてお話いただきました。
  続いて切明顧問医がタバコ対策を行う上で知っておくべきこととして、未成年者と喫煙の関係などを話された後、田中副理事長が今回のセミナーを簡潔にまとめられ、今後の課題等を提示されました。
  最後に、出席いただいた全員の先生方を交えて公開討論が行われ、参加者からの質問等に答えていただきました。時間不足で答えられなかった質問については、エパレクのHP上でお答えしてあります。
  多くの問題点が浮き彫りになった有意義なセミナーでしたが、エパレクとしては今後も禁煙問題に積極的に取り組み、活動を広げていきたいと思います。

(テキスト・岡田久美)

講演会ピックアップ

●理事長の宮本昭正先生。
 基調講演のテーマは、タバコの歴史やガンと喫煙の関係などについて。

●副理事長の灰田美知子先生。
 COPDと喫煙について、短時間ながら中身の濃い講演をしていただきました。

●国立保健医療科学院研究情報センター室長の望月友美子先生。
  詳細なデータに基づいたお話で、タバコが「死向品」であることがよく理解できました。

●港区役所戦略事業推進室長の川畑青史様。
  罰金制度を導入している千代田区とは異なり、マナーに訴える港区の取り組みについて説明されました。

●『禁煙ジャーナル』編集長の渡辺文学様。
  25年間、禁煙問題に取り組んでこられたエキスパート。タバコ教育の重要性等について熱く語られました。

●当会顧問医の切明義孝先生。
 「Smoking Clean」と題し、若者の喫煙の実態等を報告していただきました。

●副理事長の田中一正先生。
 今回のセミナーをまとめていただき、今後の課題、問題点を提示していただきました。

参加者の声

参加者から寄せられた数多くの感想のなかから、ごく一部をご紹介します。
「一人でも団体でも、それぞれが連携して脱タバコ社会を早急に作り上げるべき。そうしないと被害が長引く。まず受動喫煙対策が急務と感じた」
「広範な話を伺えて有意義でしたが、もっと詳しく聞きたかった。脱タバコ社会にするために我々に何ができるのか、具体的に教示していただけたらと思いました」
「タバコ問題に限らず、相手のことを考え、思いやりをもってマナーやルールを守ることが大切。自分の回りの人に禁煙を勧めていきたいと思います」

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熟練患者会活動開始!

〜患者グループが初の会合を開く〜

 今回は11月23日に行われた熟練患者の集まりの様子をお伝えしたいと思います。
  朝から降り止まぬ雨の寒い日にもかかわらず、半蔵門にあるマンションの一室に10人ものひとが集まりました。仕事の都合や家の事情でこられない方がいることを思うと、みなの関心の高さを感ぜずにはいられません。
  まずは自己紹介です。名前と差し支えのない範囲で自身の病歴が語られました。話を聞く方も真剣です。他人の痛みではあるけれど同じ病気のつらさや苦しさをわが痛みとして感じとってしまうのでしょうか、うなずきとため息、そしてさかんに合いの手が入りました。

熟練患者というものについて

  エパレクでは、熟練患者を定義するにあたりかなり詳細な位置付けを行っています。同時に病気と薬について相当の知識を有する人から、ぜん息日記などの日常的な自己管理を実践している人までと幅広い意味での『熟練患者』をも認めています。
  ただここに集まった人たちは医療従事者でもなければ知的好奇心が旺盛というわけでもありませんから、自分の身の丈にあった『熟練患者』を目指すことから始めようということになりました。もちろんそのためには正しいぜん息の治療法について学習し、いわゆる"民間療法"などとは一線を画していくことも話し合われました。

学習会をやろう

  あるテーマを決めて学習し、それぞれ有用なパンフやテキストを提供する方針が決まりました。また同じぜん息であっても高齢者・女性・妊婦・勤労者・子供によっては、悩みや苦労も異なります。こうした世代や性、患者の社会的側面からもアプローチすることが必要であることも語られました。
  さらにぜん息に関する講演会にも積極的に参加し、講演内容の骨子をまとめて学習会で共有化していくことになりました。
  ここに集まる人の多くは病気を有しています。だから体調が悪ければ真っ先に休む権利をもちます。そしてその際はやれる人が替わりを務めようという原則も確認しました。初めての試みを前に構えることなく仲間を集い、各方面のご協力を得ながら一歩を踏み出しました。

(テキスト・伊藤敦)

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「受動喫煙対策は、自治体主導で」

〜厚生労働省をたずねて〜

 健康増進法が今年5月に施行されて、関心事である同法25条は、実態として、どの程度普及し実行されているのでしょうか? 厚生労働省の健康局生活習慣病対策室のお話をご紹介します。
  『厚生労働省における近年の主要なたばこ対策としては、平成12年より推進しております「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」において、具体的な目標を施行したところであり、健康増進法の施行に当たっては、各都道府県に対し、受動喫煙防止対策について関係者への周知等を図るよう通知するとともに、関係省庁を通じて関係者等に周知徹底していただくこととしました。平成15年度から生活衛生関係営業者に対して、国民生活金融公庫の生活衛生貸付では、多数の方が利用する施設について受動喫煙の防止に必要な設備投資についての融資が設けられたところです。』
  また『今年の5月31日は、世界保健機関(WHO)が定める世界禁煙デーと定められており、厚生労働省におきましては、平成4年から世界禁煙デーに始まる一週間を『禁煙週間』と定め、週間行事としてシンポジュウムを実施してきており、本年も第16回禁煙デー記念シンポジュウムを受動喫煙の防止を中心的なテーマとして実施しました。』というコメントをいただきました。喫煙・受動喫煙被害を予防するためにも、行政にはさらに大胆なキャンペーンや法整備を進めていただくよう期待します。

(テキスト・岡田龍一)

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叙勲、おめでとうございます

 このたび当会理事長、宮本昭正先生は、長年にわたり医学会の発展に貢献された功績により「瑞宝中授章」を、また当会理事であられる西川茂先生は、長年法曹界に貢献された功績により「旭日小授章」を、それぞれ叙勲されました。
  先生方おめでとうございます。

(エパレク一同)

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