やさしいデータ資料室

病気とその治療について 科学的な理解を 深めましょう。

(2005.4.3更新)

ここは、ぜん息やCOPDの患者さんや、そのご家族、関係者の方々のための「やさしいデータ資料室」です。
  やみくもに病気を怖れるのではなく、病気やその治療法についてデータにも関心を示し、できるだけ理解に努めることが、正しい自己管理にもつながります。ぜひこれらの資料を治療のお役にたててください。

1. 「ぜん息」と「COPD」の違いについて勉強しましょう。

1-1 このグラフは「呼吸器系疾患の年齢別患者数」を表しています。

特徴として、 ぜん息の患者さんが全年齢層にわたって分布しているのに対して、COPDの患者さんは40歳台後半から病気にかかり始めていることがわかります。

 

 1-2 では、ぜん息とCOPDとは、いったい何が違うのでしょうか?
 ぜん息とCOPDは、ともに閉塞性換気障害の原因となりますが、異なる別の疾患です。
  鑑別に悩むときは、ステロイド薬の試験的投与を含め、最大限の治療を行って改善するレベルを、その後の治療目標とするのが実際的であると考えられています。
 

COPDの患者

気管支ぜん息患者

喫 煙 喫煙者 喫煙暦有 ×非喫煙者
年 齢 ×40才以下 40才以上
40才以下 40才以上
慢性の痰症状 あり ×なし
×あり なし
肺気腫 あり ×なし
×あり なし
可逆的な気道閉塞 あり ×なし
あり ×なし
アトピー
(アレルギー/気道過敏性)
×あり なし
あり ×なし
好中球増多(気道中) あり ×なし
×あり なし
好酸球増多(気道中) ×あり なし
あり ×なし
※COPD患者の多くはある程度は可逆的な気道閉塞を有しています。

この表で分かるように、COPDの患者さんは喫煙者(または喫煙暦あり)に多く、年齢も40才以上です。

 

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2. では、「ぜん息」の今を数字でおってみましょう。

 

 2-1 年齢・性別で、ぜん息の患者数をみてみると、このようなかんじです。

 

 2-2 実はぜん息で亡くなる方は、近年減少傾向にあります。

 2-3 ぜん息の死亡率も減少してきています。

 

 

ぜん息死が減少傾向にあるのは、吸入ステロイド薬がぜん息の長期管理薬として使われ始めたためといわれています。

 

 2-4 吸入ステロイド薬の普及と同時にぜん息死が減ってきました。しかし……!

 

主な国におけるぜん息死者数(ぜん息患者10万人あたり)

国 名

ぜん息死亡者数

 カ ナ ダ

1.6

 スウェーデン

2.0

 オーストラリア

3.8

 韓   国

4.9

 U S A

5.2

 フランス

6.5

 日   本

8.7

 シンガポール

16.1

しかし世界的水準でみると、日本のぜん息患者の死亡率はまだまだ高いといわざるを得ません。2001年の統計では年間3800人程度まで下がって来ました。それでもイギリスの1600人やオーストラリアの422人よりもはるかに喘息で亡くなる方が多いのが現状です。ぜん息に対する方策が日本ではまだまだ不十分であることが、お分かりいただけると思います

 

 2-5 それでも低い吸入ステロイド薬使用率。ヨーロッパなどと比べると……?

 

 2-6 吸入ステロイド薬を1年間を通してしっかり吸入しているほど、死亡のリスクが減少していきます。

ぜん息のコントロール薬として吸入ステロイド薬をしっかり使うことで、かなり発作を予防することができることを理解しましょう! それとともに、ぜん息の自己管理をマスターしましょう!

 

 

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3. では、COPDについての数字を、おってみましょう。

※COPDとぜん息の違いは、こちらを見てくださいネ!

 3-1 COPDは、中高年とりわけ男性に患者数が飛びぬけて多い疾患です。その原因は若いころの喫煙や呼吸器系によくない労働環境にいたためなどといわれます。

 3-2 COPD(慢性気管支炎および肺気腫)で亡くなる方が増加しています。

 3-3 タバコの消費量とCOPDの関係は、一目瞭然!(日米)

年々COPDで亡くなる方が増えています。COPDの患者さんが中高年齢者に多く、同時に亡くなられる方も増加してきています。ぜひ専門医の指導のもと早期の治療をうけてください。

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