馬のお手入れ講座

  乗馬クラブの会員の方は、入会時に説明を受けていると思いますが、体験乗馬とか短時間のビジター騎乗の場合には なかなか手入れの説明を受けることかできません。という訳で、ごくごく簡単な馬体の手入れについてご説明します。


 ■手入れ道具について

  手入れ道具にはイロイロな種類があって、最初は戸惑います。同じ役割の道具でも姿や呼び名が違う場合があるので大変ですが、基本的には次の6種類です。

 1.鉄ピ(鉄べら又は裏掘り)
  蹄の裏にたまった土などを取り除くものです。
 2.爪ブラシ(水洗いブラシ)
  ブラシの毛がやや硬いナイロン製のブラシです。主として脚部に使います。亀の子たわしで代用することもあります。
 3.金ブラシ、ゴムブラシ
  馬体表面の汚れや乾いて固まった汗、皮膚表面のフケを取るためのブラシです。血行を良くするためのマッサージをするのに適しています。
 4.毛ブラシ
  金ブラシ等を使った後に、表面に浮き出た汚れやフケを取り除き、毛並みを整えるために使います。
 5.根ブラシ
  馬装前や手入れの仕上げに使う、柔らかいブラシです。顔などのブラッシングに適しています。
 6.タオル
  馬体の汗や水分をふき取ります。


 ■基本的な手入れ手順

  騎乗前編

・馬房から馬を出し、洗い場に繋ぎます。

・蹄の裏掘りをします。このとき、蹄の裏の中央部(蹄踵)から先端(蹄先)に向かって 土などをかき出します。逆に先端から中央に向けて鉄ピを使うと、蹄踵部の柔らかい部分を鉄ピで突き刺してしまう恐れがあります。

・馬体全体を毛並みに沿って、軽くブラシをかけます。(毛ブラシ又は根ブラシ)

  騎乗後編

・頭絡を無口に取り替え、鞍を外します。(鞍の下は最も汗をかいています)

・蹄の裏掘りをします。(4つの蹄すべて)

・爪ブラシ、亀の子たわしを水をつけながら使い、脚のつけ根から爪先までの汚れを落とします。汚れが落ちたらタオルで水気を取ります。

・金ブラシ又はゴムブラシで馬体表面の汚れやアカ、フケを取ります。クビから順に、背、腹、尻と徐々に後ろへ移動します。 ただし、き甲や肩の付け根など骨の出ている部分に金ブラシをかけてはいけません。金ブラシを嫌がる馬にはゴムブラシを使います。 フケを取るために、毛並みとは逆にブラッシングすると効果的です。(このとき馬の急な動きに対応するため、片方の手は常に馬体に接していること)

・ぬけ毛の多い時期には、ゴムブラシを毛並みに沿って力一杯こすります。

・金ブラシ・ゴムブラシかけが終わったら、金ブラシを左手に持ち替え、右手に毛ブラシを持ちます。金ブラシで一度毛並みを逆立てて、毛ブラシで毛並みを整えます。金ブラシにはフケや汚れが溜まりやすいので、軽く叩いて落とします。

・乾いたタオルで馬の顔を拭きます。特に頭絡の部分が汚れているのでよく拭きます。乾いたタオルでは落ちないようなら、水拭きします。水拭きの跡は乾いたタオルで水分を取ります。(正面からではなく、横から拭きます)

・尻尾が乾いている時は、尾の付け根(尾筒)だけにブラシをかけます。

  蹄油について

 蹄油は薄くムラ無く塗ります。蹄の付け根の毛(冠毛)の下1センチくらいあけて、最初に塗布する上限を決めておきます。蹄の裏は三角形になった蹄叉部を除いて蹄底部全体に塗りますが、蹄鉄には塗ってはいけません。

 注意点としては・・・

 1.脚もとを洗った後、すぐにタオルで水分を拭き取ること。

 2.蹄油は蹄を水洗いした後、蹄の表面の水気がなくなってから塗ること。

 3.蹄の裏は更に乾いてから塗ること。水分の多いまま蹄油を塗ると、爪が柔らかくなって腐る病気(蹄叉腐乱)の原因となる。


 ■その他
 乗馬クラブでは、行っている所は少ないようですが、「束藁/そっこう」マッサージがあります。これは、藁を束にして作ったブラシの ようなもので、馬体表面から皮脂分を絞り出すことで馬体に光沢を与えるものです。(トレセンでは使っている厩舎もあるようです)最近は束藁と同じ効果のある「マッサージパッド」という手入れ用品もあります。

 参考資料:「乗馬教本」        社団法人 日本馬術連盟
      「馬を楽しもう−手入れ編」 アバロン乗馬学校


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KFD00264@niftyserve.or.jp Koichi Sakashita