コンコン
扉をノックする音が聞こえる。
読書をしていた図書館の管理人、パチュリー・ノーレッジはめんどくさそうに答える。
「・・けほけほ、どうぞ」
ガチャリ
「よぅ、パチュリー。」
「お邪魔するわ。」
「・・・珍しい組み合わせね。あ、リトル、この2人に案内は要らないわ」
司書である小悪魔リトルにあらかじめ言っておく。
「・・・パチェ、私の事が嫌いになったの?」
すこし、眼を潤ませるのがポイントだ。
「本を返却してくれれば好きになるわよ?」
「あんたまだ返してなかったの?」
「・・・まぁ、その話は置いといてだな、封印関連の本、たしかこっちだったよな?」
「なに?結界でも壊したの?」
「違うわ、ルーミアのリボンが取れてたのよ。」
ピクリと眉が動く。
「あの子のリボンが・・・?」
コンコン
「どうぞ」
がちゃ
「失礼します、パチュリー様」
入ってきたのはティーセットを持った咲夜だった。
「ありがとう咲夜、そこに置いておいて・・ごほっ」
「お、メイド長、私たちのカップが無いけれど?」
「お客様になら出すけど、どうせ問題でも起こしに来たんでしょう?」
「失礼ね、ルーミアのリボンが取れたから調べに来たのに・・・」
ピクッ
咲夜の動きが止まる。
以前、ルーミアの封印が解かれてしまい、時間を巻き戻すという事までやった経験がある。
その時の惨事が鮮明に甦る。
「(・・・まさか、また封印が解かれたとでも言うの?)ルーミアはどうなってたの?」
「あら、気になるの?髪が少し伸びて、妖力も以前より増えてたわね。」
「(最悪の状態では無いって訳ね・・それでも、レミリアお嬢様に影響が出る前に行動しなければ)
・・・そう、お茶、用意してあげるわ。」
「お!?」
「ただし、今日中に再度封印をする事。」
「ふぅ、仕方ないな。」
「元々そのつもりでしょ?」
無かったはずの2つのカップに紅茶を注ぎ、2人に出す。
「あと、助っ人も呼んで来てあげるわ」
そういうと図書館を出る。
キィ、バタン
「完全に封印は解けてないようだし、あの子を呼べば十分かしら?」
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「ふぅ、なんとか庭掃除終了っと」
今日は食事会の日だ。
幽々子様は、友人である紫さんを誘って楽しくすごそうって事らしい。
ん?
ピキィィィッ
空間が割れる。
グバァ
「あら、こんにちわ」
件の隙間妖怪、八雲 紫だ。
するりと隙間から出てくると、その後から彼女の式、八雲 藍とその式の橙が現れる。
「妖夢どの、今日は招待ありがとうございます。」
「ようこそ、白玉楼へ。」
隙間は一度閉じて、再度開く。
中から一人出てきた。
背の高い老紳士である。
「や、夜摩様!?」
柔和な笑みで妖夢に挨拶をする。
「ん?妖夢のお嬢ちゃんか、お久しぶり」
「は、はいお久しぶりです、夜摩様。でも、なんで隙間から?」
「ふふ、私と夜摩は古くからの知り合いなのよ。ね」
頷く夜摩。
その時、スキマの中から女性が現れる。
「夜摩様、忘れ物です。」
となにやら渡した。
「おぉ、すまんな、ファラ。仕事のほうは頼んだぞ」
「はい、それでは、失礼します。」
そういうと、ファラと呼ばれた女性はスキマに姿を隠す。
夜摩様の秘書だろうか?
「ふむ、幽々子のお嬢ちゃんは説明してなかったのか、あ、それと、お土産じゃよ。」
と夜摩が蟹を出す。
三途の川産なのだろうか・・・
「私もお酒を持ってきたのよ・・・」
紫がゴソゴソとなにやら探し出す。
「あら、持ってきたと思ったのに・・・ん〜無いわね」
橙に色々木の種類を説明していた藍が顔色を変える。
「忘れたんですか?だからアレほど確認しろって言ったのに・・・」
「藍、ちょっと持ってきてくれない?それじゃ、行きましょうか」
妖夢の背を押して屋敷に急ぐ紫。
幽々子に会うのも久しぶりなので少しはしゃいでいた。
「・・・・ハァ、解りました。」
ぽつんと一人残されてハッと気がつく藍。
「まさか、飛んで行けと!!?」
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「幽々子様ー、食事の方、用意できたみたいです。」
「そう?なら運びなさい。」
この日の白玉楼は慌ただしかった。
古くからの友人である八雲 紫と、その式達を食事に招待したのだ。
紫がよこした返事は、「ゲスト1人連れて行くわ」
との事だった。
「それにしても、夜摩様がゲストだったとは・・・」
食事を運びながらそう呟く。
死後に人を裁く者。最初の人、閻魔王
何故か、紫とは知り合いらしい。
年齢が気になるが、聞かない方が安全だろう。
触らぬ神に祟りなし、だ。
みょんな事を考えていると、いつの間にか部屋の前まで来ていた。
すぅと襖が開く。
「あ、妖夢さま、お運びいたします」
襖が開き、白玉楼で働いている霊が仕事を手伝うと言ってきた。
ちなみに、人の形をしている。
「あ、お願いしていいですか?」
食事を渡す。と、
「妖夢」
声が掛けられる。
反射的に返事をしてしまう。
「はい、なんです・・・うわぁ!!?」
そこにいたのは、幽々子様でなく、紫さんでもなく、咲夜さんだった。
「ちょっと、そんなに驚かなくてもいいでしょ?」
「あ、いえ、そんな訳では・・・」
ドキドキ・・・
鼓動がはっきりと聞こえる。
顔が熱い。
たぶん、頬が赤くなっている。
こんな風になるのは、親睦会の時の咲夜の行動が原因だった。
「あら、具合でも悪いの?」
まったくその事に気がついていない咲夜の手が妖夢の額に触れようとする。
慌てて一歩引く。
「いえ、そんなんじゃないですよ。」
「そう、ちょっと付いて来て欲しいんだけど、いいかしら?」
「え、あ、今仕事が・・・」
「仕事よりも重要なのよ。封印が解けたみたいだし、説明は後、とにかく来なさい!
時間も無いし、周囲の時間を遅くしてでも急ぐわよ!」
「え、ちょ、待って意味が、うわぁ!」
手を握られると強引に連れて行かれる。
でも、どこか幸せな妖夢だった。
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酒瓶を抱えた妖怪が空を飛んでいた。
九尾の仙狐、藍である。
主に言われて、わざわざマヨイガの棲家まで酒を取りに戻っていた。
まったく、なんでこういう時にスキマを使ってくれないんだろう。
そんな愚痴を心に隠して白玉楼に戻る途中、
「ん?メイド長と妖夢殿?」
高速で白玉楼の方角から飛んできた2人。
何か言っているようだ。
「もう、急がないと日が沈んで夜がきちゃうじゃない!」
「そもそも、封印ってなんの事ですかー!?」
「説明は後!」
ものすごい勢いで飛び去っていく。
時間でも加速しているのだろうか?
まぁ、あのメイド長なら時間をいじる事位やりかねないが。
過ぎ去った事は、気にしない。
急がなければ食べるものが無くなりそうだ。
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あとがき!
さぁ、唯一記憶のある咲夜は、
以前の惨劇を事前に回避するために行動しますが
向った先は白玉楼。
・・・・妖夢さん、以前の(咲夜に泣き付かれた)事をまだ引きずってますw
このまま百合街道にそれるのか!?(ぉ
さて、その白玉楼でもいろんな人?が集まってます。
さてさて、どうなるのやら?
追記、急遽ファラ追加w