光と闇の巨大な力が激突し、相殺しあう。
「はぁ、はぁ、はぁ、なんて、魔力・・・」
お互いに大出力魔法を撃ち合ったが互角
に見えたが、魔理沙は消耗しすぎて気絶してしまった。
そのまま墜落する。
ギュパ
突如、空間が裂け魔理沙を飲み込む。
「ふぅ、回収完了よ」
隙間妖怪の紫だ。
「誰?」
「おやおや、忘れてしまったんですか?」
別の方角からもう1人現れる。
「私が八雲 紫であちらが夜摩よ。」
「ゆかり?やま?・・・・」
ピクッ
思案していたルーミアの表情が少しずつ変わる。
記憶が戻ってきているようだ。
「隙間に、人間・・・か、」
「おぉ、思い出されましたか、夜殿」
「また、私を封印しに来たの?
あの時のように・・・」
「そうよ、貴女が起きるのは、もっと後なの。
人の世が終わった時・・・」
「紫どの!あれは・・・」
「夜摩、いいわ、弁解はしない。
騙して封印したのは事実だし・・・」
「もう1人の犯人は?」
「”昼”は、外の世界よ。」
「そう・・・いい機会だわ、復讐してやる!!」
背中から2対の黒い炎が噴出する。
髪が腰までの伸び、
周囲の夜が濃くなる。
「夜翼・ナイトバード!!」
普段のナイトバードとは違い、6対、12枚の黒き翼が2人を襲う。
この弾幕を回避しながら確信する。
「記憶と共に、力も取り戻したようね・・・」
「再生以外の能力は戻っているのは間違いないようですな。」
夜摩が懐から小さな地蔵人形を取り出す。
「地蔵・地獄と現世との堺!!」
地蔵が前方にレーザーを発し、その両側から別々の弾幕が広がる。
片側はゆっくりとした速度で漂う巨大な魔力弾
反対側は高速弾の嵐。
レーザーの射線を動かし、弾幕がレーザーに触れると、速度が変化するという性質を持つ。
黒い翼を相殺しつつ、ルーミアを牽制する。
「こんな遅い弾、当たるものか!」
「なら、追加してあげるわ」
「境界・空と地の狭間!!」
追加はいらないとばかりにスペルカードを発動する。
「暗剣・黄昏!!」
夜を集め、剣とする。
「ここには夜しかないのに、頑張るわね!」
剣を振るい、弾幕を展開する。
「今までの永い、永い時間、伊達に過ごして来てはいないわ
(とは言っても、封印できるような隙が無いわね・・・)」
しかし、封印の隙よりも、気になる事があった。
夜には切り札がある事を紫と夜摩は知っている。
「(たぶん、使えないとは思うけど・・・)夜摩、アレお願い」
「うむ、」
そう頷くと、老人の持つステッキが槍へと変貌する。
「夜どの、人間も色々な武器を作り出してきたのはご存知かな?」
夜の剣を振るうルーミアに問う。
「ふん、それがどうした、人間が一度でも夜を止めた事があるのか?」
槍を構える
「今の貴女はあの頃の夜には程遠い!
神槍・グングニル!!」
ビュン!
槍に変貌したステッキをルーミアに投げつける。
「そんな物、落してあげるわ!」
無数の漆黒の弾丸が槍に向って放たれる!
が、槍は砕けず、全ての弾丸を弾いてルーミアに向う。
「チィ!」
旋回して回避しようとするが、
槍がルーミアの付近に来ると消えうせる。
「な、?」
消えうせたと思った瞬間、全周囲に先ほどの槍が無数に出現し、ルーミアを串刺しにする。
ドシュ、ドシュシュ、ブシュ、グシャ!!
「がッ!?」
「必中の槍です、不完全な貴女には十分な武器でしょう。」
2対の揺らめく夜の翼で全身を覆い、刺さった槍を消す。
「・・・わたしのどこが不完全か、コレを見てもいえるのかな?」
今までとは、比べ物にならない量の夜がルーミアに集まる。
「(アレを使う気ね・・・・)今の私には貴女の切り札は通じないわよ?」
「貴女が知っているのは、死、昏睡、忘却だけでしょ?」
「え?」
紫が驚愕した。
今まで誰にも見せた事の無い、自分でもする事の無くなった表情である。
「見せてあげるわ、混沌より続く系譜を!
紹介してあげるわ、大地、海、時、を除く暗黒と夜の一族を!」
ルーミアを中心に夜が濃く、深くなる
「昼、
輝く光、奈落、不毛、
死神、戦死、皮肉、死の運命、愛欲、欺瞞、
眠り、造形、威嚇、仮像、夢神、幻夢、淫夢、悪夢、
争い、破滅、忘却、狂気、復習、苦痛、誓言、飢餓、殺戮、苦労」
28もの名を告げる。
「(お、多すぎるわ!いくら境界をいじれば対処できるとはいえ、この数は・・・)」
一瞬の静寂。
紫と夜摩に緊張が走る。
「神夜・夜の系譜、ん?」「うわ!?」
スペルを唱え、ルーミアの周囲に28の力の渦が現れ、弾幕を展開するはずだったが、
意外にも、第三者が突然の出現に、気を取られ、不発になる。
「今よ!」
間髪いれず、そう指示するもう1人。
いつのまにか、ルーミアの髪に赤いリボンが巻かれている。
至近距離に霊夢が現れていた。
「霊符・夢想封印・結!!」
ゆっくりとした時間の中、高速で飛ぶ2つの影
「ちょっと、どういうことなの?」
「だから、ルーミアの封印が解けたのよ!」
「リボン位あんた結べるでしょ?」
「・・・封印とかの専門家がそんなんでいいの?」
「・・・・分かってるわ、一度緩んだ封印をもう一度強固なものにするんでしょ?」
「分かってるじゃない、私がリボンを結んで、至近距離まで貴女を運ぶわ」
「ちょっと、それって」
「いきなり目の前に現れるから、一瞬が勝負よ」
霊夢が愚痴を言うが気にしない。
そうこうしていると、紅魔館にたどり着く。
「向うから来ていたの?」
3人が激しい弾幕ごっこをしている。
「あら、紫とルーミアと・・・知らない爺さんね」
「あの人は、閻魔天、夜摩さまよ」
「うそ!?」
「さぁ、心の準備はいいかしら?」
弾幕同士が激突し、打ち消しあう。
なにやらルーミアが大技を披露しようとしているらしい。
今がチャンス!
「止まれぇぇ、時よ!!」
連続での時間操作。
止める時間は数分だが、時間の減速を長時間使っていたので
この日の時間操作はこれで最後にしたかった。
動きの止まった霊夢をルーミアの背後に移動させ、リボンを結ぶ。
「時よ、動け」
「うわ!?」「神夜・夜の系譜、ん?」
「今よ!」
赤いリボンを対象にする。
「霊符・夢想封印・結!!」
博麗の霊力がリボンに込められる。
「ぐぁ!!?」
周囲の夜が薄くなる。
と、ルーミアが一回り縮んだようになり(髪は長いまま)、気を失う。
咲夜がそれを抱きとめる。
「ふぅ、お疲れ様」
「もう2度とやらないわ!こんな危険な事」
「・・・・」
「・・・・」
「ちょっと、霊夢?」
むすっとした表情で紫が言う。
「何よ?」
「なんで美味しいところを持ってっちゃうのかしら?」
「ほっほっほ、紫殿、残念でしたな」
「あ〜あ、もういいわ、夜摩帰りましょ」
そういうと隙間を開く。
「じゃあな、博麗のお嬢さん」
ピキッ
っと隙間が閉じる。
「・・・・お茶位なら煎れるわよ?」
「当たり前でしょ?」
美鈴、リカルド、妖夢、パチュリー、アリス、マリーツィアが紅魔館に戻ってくる。
みんなボロボロだった。
ルーミアを騎士に渡すと、
「主が戦闘不能な今、我ら従者が戦う意味は無い。」
と言い、3人とも消えてしまった。
妖夢が何故か赤面していたのと、魔理沙が紅魔館玄関に捨てられていた事が気になった。
-------------------------------------
次の日、
特別に休暇をもらった美鈴が、湖の主、エレンと昨日の事を話していた。
美鈴は薬のおかげで、危険な状態にはならなかったが、咲夜から特別に休暇をもらったのだ。
「それでですね、私が目を覚ますと、その妖夢さんが、何故か赤面してるんですよ
その後も何故かよそよそしいし・・・嫌われたんでしょうか?」
「(ガーン!)そ、それは、薬を口移しで・・・は、そうか、その子今度紹介してくれないかしら?」
「え?いいですよ〜、あ、チルノさん!」
丁度、エレンの背後にチルノが大妖精ラミィを連れて現れる
「おー、美鈴、げ!リータン」
「そっちで呼ぶんじゃないの!」
エレンの背後で触手が蠢く。
チルノが大妖精の影に隠れる。
トラウマになっているようだ。
「あ、フルネーム、エレン・リータンって言うんですか?」
「え、えぇ、こんな名前恥ずかしくって・・・」
「可愛いじゃないですか〜」
「そ、そう?」
触手がトプンっと湖に隠れる。
「め、美鈴、案内して!できれば早く!!」
「ふふ、それじゃね、エレン。チルノさんこっちです。」
紅魔館の数ある別館のうちの1つ喫茶館
「チルノにはコレ、大妖精にはこっち、と・・・」
大妖精記念日を台無しにしたお礼に、チルノにはコンペイトウの瓶詰セットを、
大妖精には
妖精なら、草花の成長を促進させる程度の能力があるだろうって事で
パチュリー様に作ってもらった「花符」を用意した。
後は4人分のケーキと紅茶だ。
ケーキは先ほど出来上がった。
後は来るのを待つだけだ。
そういえば、気になる事が1つある。
夜遅く帰ってきた紅魔館の主、レミリアお嬢様の機嫌が斜めな事だった。
カランカラン
「咲夜さーん、お連れしました〜」
---------------------------------------------------------
レミリア自室にて
「咲夜が霊夢を連れてきたのは嬉しいけど、
前もって言ってくれればムダに神社まで行く事無かったのに・・・」
愚痴を親友であるパチュリーにこぼす。
本を読んでいたパチュリーだったが、ふと思ったことを口にする。
「・・・・レミィ、昨日あった事何も知らないの?」
「そういえば、対岸とか周辺が色々壊れてたけど何かあったの?」
「・・・・・ハァ(大変ね、咲夜も・・・)」
-------------------------------------------------------
その頃、ルーミアはというと・・・
リカルドが主の前に立つ。
その片手にハサミをもち、もう片方には大きな布を持つ
「さ、髪の毛を切りましょう、ルーミア様」
「いや」
頬を膨らませ、ぷいッと横を向く。
「な、なぜですか?」
「せっかくマリーみたいに長く伸びたんだから、このままがいいの!」
「・・・いっしょ・・・」
主と一緒がそんなに嬉しいのか、少し微笑むが、リカルドに睨まれてすぐに俯く。
「はぁ・・・(もう一度封印緩まないものか・・・・)」
リカルドの苦労はもう少し続きそうだ。
あとがき!
魔理沙を捨てたのは、紫ですね。
落下した時にスキマで転送しました。
チルノの問題も解決、ルーミアのリボンも封印強化されました。
湖の主、エレンさんもチョイ役で登場w
そういえば、現・夜摩の秘書で旧・レミリアのメイドを出すの忘れてた_| ̄|○
むりやり登場させようかな・・・させましたw
そして、まったりレミリア嬢は、何も知らずにお気楽ですw