ふわふわ、ふわり。
体が宙に浮くような感覚。
上も下も、判らない。
でもそれが、不安で、心地良い。
ふと気がつく。
どうして、何も見えないんだろう?
そうか、目を瞑っているから・・・
私は目を開けて、見る。
あれ・・・?
変わらない。
広がっているのは、暗い闇。
不安になってきて涙が溜まってしまう。
うぅ、誰か居ないか呼んでみよう。
「誰かいませんかー?」
私は知っているはず。
誰も居ないということを。
何故なら・・・・、これが―――
だが、居た。
声が返ってくる。
「どうしたの?」
聞き覚えのある声。
でも、いつもより優しい、声。
「あ・・・何処に居るんですか?
咲夜さん」
「私はココに居るわよ?」
声と供に、ギュッと手を握られる。
手に暖かい感触が伝わる。
「誰も、居ないし・・・
何も、見えないし・・・」
私は感じていた不安を吐き出す。
「美鈴、しっかり目を見開いて、」
咲夜さんの声が、返ってくる。
私はもう一度目を閉じ、見開く。
「どうかしら?」
・・・仄かに、見える。
鳥目になった場合、こんな見え方なのかな?
と思ってしまうほど微かで仄かに見えた。
「咲夜さん、もう少し近くに来てください、
・・・私、不安で・・・」
「ふふ、いいわよ・・・」
仕方ないわね、そんな感じの笑いと供に、咲夜さんの顔が近寄る。
ぼやけていた輪郭も大分はっきりと見えてくる。
「あ・・・、咲夜さん、もう少し・・」
私はぐぃ、と引っ張って抱き寄せれるほど近くに咲夜さんを近寄らせる。
「ぁ・・美鈴、」
やっとはっきり見えた。
「って、ななななな、なんで咲夜さん、子供なんですか!?」
私の目に映ったのは、10年も若返った咲夜さん。
可愛い物好きな咲夜さんや永琳さんが見たら、即血黙りになりそうな位鼻血を噴出しそう。
それ程、可愛い。
「なにかおかしなことでもあったの?」
ナンダロ?っといった感じで首を傾げる。
こ・・声まで可愛くなってる・・・
あー・・・咲夜さんや永琳さんが、狂喜するのも何だか解りそうです。
こんな風に可愛らしく首を傾げられちゃうと、母性本能をくすぐられるというか、
こう、ギュッってしたくなっちゃいますね・・・
「さ、咲夜さん、あの・・・」
「なぁに?、めいりんおねえちゃん」
一瞬思考が停止する。
舌足らずで、甘えた口調で私の事を、「めいりんおねえちゃん」
なんて呼ばれた。
「・・・さ・・さくやちゃん、おねえちゃん、ぎゅってしても、いいかなぁ?」
私は、我慢できず、恐る恐る聞いてみる。
でも、なんで私は恐れるのだろうか?
結果は判っているのに。
だって、これは―――
「ぅん、さくや、ぎゅってされるの、すきだよぉ」
―――私の夢なのだから
私は咲夜ちゃんをぎゅっとその胸に抱き寄せる。
普段、咲夜さんに
「また大きくなったの!?
なんで貴女だけ・・・」
などと言われ、揉まれたりする私の胸。
武術家としてはこんなにも要らない胸だけど、
今はありがたかった。
胸から抱いている咲夜ちゃんの感触が伝わる。
「暖かい・・・」
「んふ〜、あったかいねぇ」
嬉しそうに呟く咲夜ちゃんの頭を撫でてあげる。
身じろきして、顔を胸に埋めてくる。
ぅぅう、可愛い・・・
さらにギュっと抱きしめ、咲夜ちゃんの頬にキスをしてあげる。
「さくやちゃん・・・チュッ」
「ぁ・・・」
顔を真っ赤にして、はにかんでる。
あー、私ってこんな趣味あったんだ・・・
でも、コレは夢なんだし・・・・
・・・・いいよね?
「さくやちゃん、大好き・・・」

□◆□◆□

メイドの長として、従業員の部屋の戸締りなどもチェックする。
私の仕事の一つだ。
美鈴の部屋が珍しくドアが開いて灯りが漏れていたので、部屋の中を確認したところ、
美鈴はベッドの上で、布団も掛けずに眠っていた。
「大分疲れてるのかしら・・・?
仕方ないわね・・・」
私は布団を掛け直そうとして、彼女の悲しそうな声を聞いた。
「・・誰か・・・」
その呟きと供に、頬を伝う涙。
「美鈴、どうしたの?」
どうやら寝言のようだけど・・・
「咲夜さん・・・どこ・・?」
「私はココよ?」
そっと手を握ってあげる。
表情が和らいだけど、スグに寂しそうな表情になる。
「咲夜さん・・・近くに・・・不安で・・・」
ふぅ、少しだけ付き合ってあげましょうか・・・
「ふふ、いいわよ?」
顔を覗き見れるほどの距離。
これで安心かしら?
と思っていると、急に布団の中に引き寄せられる。
「ぇ・・?」
「ギュって・・・」
急に頭を抱えられると、私よりも*cm大きい胸に顔を押さえつけられる。
「んむぅーー!?」
ちょ・・・ちょっと、美鈴!?
「・・・ぁったかぃ・・」
安堵の声と供に一瞬、力が弱まったので、顔を上げる。
「ぷぁ・・・め、美り・・ぅ・・ひゃあ!?」
再度抱擁。
そして、
「さくやちゃん・・・」
いきなり
ちゅッ
頬にキス。
え・・・えぇええぇえええええ!?
め、美鈴、どうしちゃったのよ?
それに、私の事を・・・ちゃん!!!?
もう、私の頭の中は混乱してしまい、抜け出すという選択すらできなくなってしまった。
そんな状態の私を知ってか知らずか、
今度は私の唇に・・・・
「さくやちゃん、大好き・・・」

□◆□◆□

「ふぁ・・・・ぁ・・・」
へへ・・・あんな夢見てしまうなんて・・・
咲夜さんはちっちゃいし、
最後なんて・・・
想像しただけで、耳まで熱くなる。
「うふふ・・・、?」
あれ?
私の隣に誰か・・・・いるような・・・・・?
布団を剥いでみる。
バッ
猫みたいに丸くなって・・・寝ている
「・・・・・ッ、さ、・・・咲夜さん!!!?」
「すぅ・・・すぅ・・・」
なんと、隣にはメイド服を肌蹴させた咲夜さんが眠っていた。
「んぅ・・・、」
「お、おはようございます、咲夜さん、」
目をコシコシこすって、咲夜さんが私を見る。
「めいりん・・・」
「は、はい?」
「・・・・、」
顔を真っ赤にして、私を睨む。
「ぅ・・・、」
「・・昨日・・あんな・・・」
目には涙が滲んでくる。
「・・・バカ・・・」
小さく、一言だけ、そう呟くと、布団を被りなおしてしまった。
「え?・・ちょ、ゆ、夢じゃなかったんですか!?
ってか、わ、私どこまでしちゃったんですか?
ねぇ、咲夜さん、起きてくださいよぉ〜〜〜」


後日、メイド達の間に怪しい噂が広まったとか、広まらなかったとか。



あとがき! 美鈴、咲夜支援? です。 美鈴の寝相?寝癖?は悪い方で、 近寄ると抱きつく習性とかあるとかそんな妄想から生まれたssです。 美鈴と咲夜さんはラブラブだと思います(*´ω`) むしろ、紅魔館メンバーはみんな「とても仲良し」だと思ってます。 子供咲夜さんがでてきたのは、美鈴が気使いのできる、優しい人、保母さん的なイメージからです。 美鈴自身が母性を感じる対象という事で。 ちなみに、美鈴がなんで暴走したかというと、 疲労回復の為に、無意識に房中術による精気吸収をしようとした為。 美鈴(胸)成長中、咲夜(胸)成長ストップだと思ってるEXAMでした。

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