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鋸山と水仙の街,鋸南町

鋸山と日本寺
地獄のぞき@E800 鋸山(標高329m)は,鹿野山・清澄山と並ぶ房総三山の一つで,かつての房州石の石切場として知られる。
切り立った岩肌には,今もノミ跡が生々しく残る。
突き出した絶壁から覗く「地獄のぞき」(右の写真)は,鳥肌の立つスリルがある。

山の全域は,日本寺の寺域になっている。
正式には乾坤山日本寺(曹洞禅宗)といい,神亀2年(725),聖武天皇の命により行基が開創したと伝わる。
弘法大師も訪れた関東屈指の古道場で,七堂十二院百坊を誇ったが,昭和14年に登山者の失火で焼失し,今も仮本堂のままだ。
寺宝の木造獅子像や梵鐘(元亨六年銘)は,国重文に指定されている。

石仏の寺として知られ,日本一大きい大仏(1783)や,上総桜井(今の木更津市)の名工・大野甚五郎作の千五百羅漢(1798)が有名。
多くは明治の廃仏毀釈運動で頭を壊され,俗に「首なし羅漢」と呼ばれる姿が痛々しい。

山頂へのアクセスは,ロープウェイ(0439-69-2314),登山自動車道(有料),観光自動車道(無料)の3ルートがある。
大仏〜千五百羅漢〜地獄のぞきを巡るには,どのルートも急な石段を1時間以上歩く覚悟がいる。
歩きやすい靴で,時間に余裕を持って出かけたい。
■拝観8:30〜17:00/無休
■料金大人600,小人400/Pあり(山頂,大仏下,海岸)
■所在地安房郡鋸南町鋸山1(JR内房線浜金谷駅下車)
■問合せ0470-53-1103(乾坤山日本寺管理所)

菱川師宣記念館(鋸南町歴史民俗資料館)
菱川師宣記念館@E800 江戸前期の浮世絵師・菱川師宣(1631-1694)は,安房保田村(今の鋸南町)に生まれた。

家業の縫箔刺繍を手伝いながら下絵技術を体得し,江戸や京都で修行を重ね,狩野派や土佐派の画法を学んだ。
一部の文化人のものだった版本の,挿絵だけを独立させて木版画を考案。
吉原や歌舞伎など,庶民の風俗を題材にした木版印刷で,江戸庶民の人気を博した。

肉筆画では,有名な「見返り美人」に代表される独特の女性美を追究し,菱川派の画風を打ち立てて,江戸元禄期を代表する浮世絵の祖となった。

記念館は,師宣関係資料の集大成を目指し,昭和60年(1985)にオープンした。
「見返り美人」のレプリカ(原画は東京国立博物館蔵)や貴重な肉筆画「のぼり龍図」など,故郷を慕い「房国」「房陽」と称した師宣や,弟子らの作品を常設展示している。

隣接する「道の駅きょなん」では,東京湾の海の幸が手頃な価格で手に入る。
■開館9:00〜17:00/月曜・年末年始(12/29〜1/3)は休館
■料金大人500,小中高校400/Pあり(道の駅きょなんと共用,無料)
■所在地安房郡鋸南町吉浜516(JR内房線保田駅から徒歩20分)
■問合せ0470-55-4061(鋸南町歴史民俗資料館)

源頼朝上陸地
源頼朝上陸地@D300 伊豆で挙兵した源頼朝は,石橋山の合戦(1180)で平家に敗れ,真鶴岬から舟で安房国に逃れた。

その上陸地点には諸説あるが,鎌倉幕府の公式書「吾妻鏡」によれば,一行は翌日「平北郡猟島」(今の鋸南町竜島)に漂着したとされる。

安房に逃れた頼朝は,さらに南下して仁右衛門島(今の鴨川市)の洞窟に身を隠したらしい。
まもなく,房総を支配していた上総広常・千葉常胤を味方につけ,房総半島を北上。
わずか2か月で鎌倉に戻り,富士川の戦い(1180)では平家の軍勢を打ち破った。

頼朝が板東の平定を遂げると,全国の武士団は次々に頼朝側に付いた。
平家は都を捨て,幼い安徳天皇を奉じて西海へ逃走し,後鳥羽上皇は頼朝に平家追討を命じる。
かくして頼朝は,壇ノ浦の合戦(1185)で平家を滅ぼし,建久3年(1192)に鎌倉幕府を開き,武家の世の礎を築いた。

頼朝が上陸した海岸には,県指定史跡の石碑が立っている。
砂浜から,遠く対岸の三浦半島と東京湾を行き交う大型船がよく見える。
■見学自由/無休/無料/Pあり(無料)
■所在地安房郡鋸南町竜島165-1(JR内房線安房勝山駅から徒歩10分)
■問合せ0470-55-1560(鋸南町地域振興課まちづくり推進室)

江月水仙ロード
保田の水仙@E800 房州は,越前福井・淡路島と並ぶ日本水仙の三大産地として知られる。

鋸南の水仙は,中国帰国僧がこの地に持ち帰ったのが始まりと伝えられる。
江戸後期,房総沿岸を巡視した老中松平定信が,保田の水仙に感嘆した記録が残っており,この頃には広く自生していたらしい。
幕末の安政年間に江戸に出荷され,明治に東京の生花問屋が栽培と市場開拓に尽力し,房州水仙は一気に有名となった。

町では,毎年1月に水仙まつりを開き,「江月水仙ロード」や「をくづれ水仙郷」をPRしている。
江月地区の「水仙ロード」は,山あいに広がる水仙畑を眺めながら,山頂までの3.7kmを歩いて楽しむコース。
クルマで上まで行けるので,意外に交通量が多い。
花の優しさを愛でるためにも,クルマを置いてぜひ歩きたい。
■房総の風景「水仙の郷」へ
■見ごろ水仙まつりは例年1月10〜31日ころ
■料金無料/臨時P数カ所あり(無料)
■所在地安房郡鋸南町江月(JR内房線保田駅から徒歩15分)
■問合せ0470-55-1683(保田駅前観光案内所)

もっと知りたい方のために
鋸南町観光協会南房総いいとこどり世界のねこグッズ博物館
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2011年03月15日改訂