うすいの数少ない特技に簿記の早解きがある。
早解きにも限界があり、一定のタイムになるとそれ以上の時間短縮が容易ではなくなる。
普通なら人はその結果に満足し、次のステップに進むだろう。
しかし自分は上級レベルに行くことや、他の資格を極めることなどはしなかった。
かと言って何もしないわけではない。
「敢えて自分で過酷な条件を設定して慣れ親しんだ簿記に挑もうではないか」
と考えた。
つまり「縛り」である。
ふぇいすぼっくすによく訪れてくれている賢明な皆様は
ひとりごとにて縛りのバリエーションを公開しているのをご存じかと思う。
しかしながら、無限に時間があるわけでもなく、
準備に時間がかかってしまうなどの理由により、実際に検証できなかった。
幸いゴールデンウィーク中の休暇を使い検証することができたのでレポートとしてまとめることにした。
前置きが長くなってしまったが、「日商簿記検定縛り解答」をやってみた。
◇
今回は問題用紙と答案用紙を縮小させて解くという「縮小縛り」やってみた。
実際に解いて時間を比較するという考えもあったが、
同じ問題では後で答えた問題のほうが素早く解けてしまうので公平ではない。
もし時間を比較する場合は、同レベルの問題を複数回解き、その平均タイムを比較する方法が考えられる。
しかしながら、1回分の制限時間は2時間。実際に自分が解き終わるには3級であれば45分〜1時間、
2級であれば30〜45分程度かかるため、
平均タイムを求めるために仮に3回分やった場合、通常3回、縛り3回の計6回分を解かなければいけなく、
とてつもなく労力と時間を使ってしまうことになる。
また自分が持っている問題も約50回程度はあると思われるのだが、
ほとんどの問題を何度も解いてしまっているので、
仕訳などでは問題文を見ただけで瞬時に答えが思い浮かぶという可能性も十分ある。
以上のことから今回は縛り解答レビューとしてその難易度をお伝えできればと思う。
◇
■準備するもの
- 日商簿記検定問題
写真撮影を行うため、著作権に配慮し問題集のコピーは控える。
今回は高校時代に自分で作成した2級の問題を用いて解答する。
会計基準やレイアウトに多少の改正があるが、大規模な改正ではないのでそこは目をつむっていただきたい。

日商簿記検定を受けたことのある方ならレイアウトはこんな感じだったと思い出して頂けただろうか。
ちなみに用紙の色は4級はブルー、3級はピンク、2級はグリーン、
1級の商業簿記・会計学がグレー、工業簿記・原価計算がイエローなので、グリーンを使用している。
- コピー機
問題用紙、答案用紙を縮小するという縛りのために縮小作業をしなければならない。
今回はコンピュータ内に問題を用意してあるので、コピー機は使わず、プリンタの縮小機能を使って縮小し、後で裁断することにした。
- 極細ボールペン
日商簿記検定では鉛筆、シャープペンシル、消しごむ、電卓、そろばんのみが持ち込み可であるが、
文字がつぶれてしまう為、今回はやむを得ない手段としてボールペンを使用した。
◇
■検証
まずは問題用紙から見ていくとしよう。
今回は文章と図表が載っているページを使用するため、第3問 残高試算表と決算整理事項による財務諸表作成という問題を選択した。

これが原寸大A4、出力サイズ100%である。
ここからサイズを縮小していくが、B5・A5サイズは確かに小さくはなるが、
決して解けなくなるような大きさではないので今回は割愛する。
B6、出力サイズ61%(写真はA4との比較)


フォントが原寸大よりだいぶ小さくなっている。
視力のいい人ならばそれほど問題ではないだろう。
A6、出力サイズ50%(写真はA4との比較)


原寸大の1/4の大きさ。
問題に直接書き込んだり、メモ書きをするにはスペースが小さくなっている。
いかに必要な情報のみを問題用紙に記入するかが早解きのポイントとなるだろう。
B7、出力サイズ43%(写真はA4との比較)


大きめのポケットならばすっぽり入ってしまう大きさ。
A7、出力サイズ35%(写真はA4との比較)


500万画素のデジカメで撮影しているが、この状態だと拡大しても文字がぼんやりとしか映らなくなった。
B8、出力サイズ30%(写真はA4との比較)

完全な手のひらサイズ。
この大きさだと書き込むことができない。別途メモ用紙が必要になる。
A8、出力サイズ24%(写真はA4との比較)

比較するためにSDカードを置いてみた。SDカードが大きく見えるのは気のせいではない。
B9、出力サイズ21%(写真はA4との比較)


完全なカンニングペーパーサイズ。携帯電話より小さい。
良く見ないと文字は見れない。印刷の明瞭度により文字がつぶれてしまう。
これが限界の大きさといえよう。
◇
続いて答案用紙を見ていこう。
数字であれば多少小さくても記入できるし、後でも識別することができるだろう
しかし漢字は画数が多いため、限りのあるスペースに小さく書いてしまうと文字がつぶれて判読が不可能になってしまう。
それを考慮して、答案用紙は第1問の仕訳問題を選択した。
仕訳も借方・貸方のどちらかが3行のもの、そして比較的長い勘定科目で使用頻度が高い「備品減価償却累計額」を用いることとする。

原寸大。2級 第1問の解答欄は大分大きいので大きな字で書いてもはみ出すことはない。
B6、出力サイズ61%(写真はA4との比較)

ちょっと気をつけないとサイズがオーバーしてしまいそうだが、この時点では流し書きもできそうである。
A6、出力サイズ50%(写真はB6との比較)

じわじわと小さくなってきている。
B7、出力サイズ43%(写真はA6との比較)

縦に細長く書くように意識しないと文字がつぶれてしまう。
A7、出力サイズ35%(写真はB7との比較)

解答欄の列幅がSDカードの横のサイズより小さくなっている。
B8、出力サイズ30%(写真はB8との比較)

ペンに力を入れずに書かないと文字がつぶれてくる。
A8、出力サイズ24%(写真はA8との比較)

画数の多い漢字は文字がつぶれてしまう。
B9、出力サイズ21%(写真はB9との比較)


今までは列幅のみに気を使っていたが、このサイズでは行幅も気をつけなければいけない。
◇
A4からB9まで並べてみた。

A9以降は出力サイズがA4の20%を下回るので、我が家のパソコンではそれ以上の縮小はできなかった。
コピー機を用いても、文字がつぶれてしまう可能性が高いので可能なサイズはおおよそB9までだと考えられる。
ただし、速度を求めるのであればA7までかと思われる。B8以降では文字を記入するのに相当神経を使った。
以上から、A7を実際に解いてみようかと思ったが、自称ドMの自分としてはA7では甘いと感じ、B9でやると決意。
さすがに自分で作った問題で解くのも面白くはないので、
第121回の過去問題を印刷、解答することにした。
第1問の仕訳ではやはり長い勘定科目の記入は相当苦労した。
繰越利益剰余金や売買目的有価証券の記入はそうとう辛いものだった。
第2問、通常のサイズであれば一番早く、さらに容易に解くことのできる推定伝票から仕訳日計表、総勘定元帳等への転記の問題。
恐れていたとおり問題は相当見づらく、チェックマークの記入さえも困難だった。
第3問、精算表の作成。一番恐れていた精算表。残念ながら10円台まで金額があるので何度か貸借一致することができなかった。
数字でさえ記入に困難とは思いもよらなかった。
第4問、第5問、工業簿記。自分はどちらかというと工業簿記のほうが得意なので、数字の読み取りと記入を除けばすんなり解くことができたかと思う。
解答に要した時間は1時間ちょっと。
通常の1.5倍くらいの時間がかかったのではないかと思う。
◇
■総評
この手の縛りは、いかに冷静を保ちイライラせずに迅速に解答することに力を注げるかが時間短縮の鍵となるだろう。
これを見て少しでも興味を持ったMの皆様は一度やってみてはどうだろうか。
次回があれば、また何か考えてやってみようと思う。
こんな誰得コンテンツでしたが最後まで読んで頂きありがとうございました。
最終更新 09/05/07
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