A

 

 

荒井英治

Eiji Arai

BWV.1001-1006

2007

 

 

ジェニー・アベル

Jenny Abel

BWV.1004

 

 live

 

サルヴァトーレ・アッカルド

Salvatore Accardo

BWV.1004

1970s

 

 

サルヴァトーレ・アッカルド

Salvatore Accardo

BWV.1001-1006

1976

 

 

サルヴァトーレ・アッカルド

Salvatore Accardo

BWV.1001-1006

2007

 

 

レオン・アンバルツミアン

Levon Ambartsumian

CHACONNE

1998

 

 

ジル・アパップ

Gilles Apap

CHACONNE

2006

 

 

フェリックス・アーヨ

Felix Ayo

BWV.1001-1006

1975

 

 

セルゲイ・アジジャン

Sergei Azizian

BWV.1001-1006

1996/97

 


B C D E F G H I J Ka Kr L M N O P Q R Sa Sk T U V W X Y Z &



 

荒井英治
Eiji Arai

May 30/31, Sep 06/07, Nov 08/09, 2007
chaconne=14:20
( HERB Classics HERB-008/009  CD-JPN )


 久方ぶりの邦人ヴァイオリニストによる全曲、ということで即買。
 日本人による無伴奏全曲ディスクはこれまでに23組がリリースされており、これが24組めとなる(はず)。世界的にみても高水準なのが目白押しだ。この荒井盤にもそうとう期待したものの、残念ながら、やや肩すかしを食った、というのが率直な感想である。

 息詰まるような緊迫感とは無縁の、あっさりした聴き疲れのしない演奏で、美しく、冷静であり、そつがない。
 しかし私には、行儀がよすぎておもしろみに欠けると感じられた。
 もうすこし、全篇に喜怒哀楽を表出させてもよかったのではないか。第3ソナタのラルゴの前に置いた長めのブランク、第3パルティータの刺激に富んだプレリュードなど、遊び心を感じさせてくれるだけに、なおさらそう思わずにおれなかった。
 録音は、響きのゆたかなスタンダードなもの。

 ところでこのディスク、紙ジャケ仕様であり、なかなか凝っている。しかし中袋が感心しない。不織布を使用しているのだが、ジャケットとサイズが合っていない。それを強引に突っこんであるのでシワになっている。こちらで数ミリカットすればすむこととはいえ、ずさんな印象だ。

(2008/06/14)




 

ジェニー・アベル
Jenny Abel



chaconne=13:06
( PODIUM WOW-003  LP-W.GERMANY )


 第2パルティータ全5楽章完演。デジタル録音。ジェニー・アベルの無伴奏はほかに、第1&第3ソナタが出ている。どれも特Aクラスの演奏だ。
 彼女はドイツのフーズム(Husum)生まれ。ちょこっと調べてみると、北ドイツにある北海沿岸の町だった。古典から現代曲までそのレパートリーは幅広い。これはLPであり、すでに廃盤だが、CDで生きている。ただし、この魅惑ジャケは消えてしまった。
 全曲がほしい。そう思わせる一人である。

(2007/07/08)




 

サルヴァトーレ・アッカルド
Salvatore Accardo


chaconne=14:36
( I Grandi Interpreti della Musica GIM-08  LP-ITALY )


 サルヴァトーレ・アッカルドがRCA時代に入れた録音。1970年前後のものか。これはカップリング替えの再発盤である。第2パルティータ完演。B面はシューベルトの幻想曲。
 インナースリーヴには、アッカルドの若いころや、サッカーに興じる姿を写した写真などが多数盛りこまれている。おそらく未CD化。

(2007/07/08)



 

 

サルヴァトーレ・アッカルド
Salvatore Accardo


Jan 17-24, 1976
chaconne=15:07
( PHILIPS-Japan 18PC-147/9  LP-JAPAN )


 全曲。第2パルティータは2度目となる。私的ランキングの上位グループに入る好きな演奏。
 アッカルドは、1980年の大阪国際フェスティヴァルで、無伴奏リサイタルを開いた。バッハは第1ソナタと第2パルティータ、ほかにパガニーニのカプリースを何曲かというお家芸プログラム。忘れえぬコンサートの一つとなっている。

 アムステルダムにて録音。日フィリップスの3LP。

(2007/07/08)



 

 

サルヴァトーレ・アッカルド
Salvatore Accardo


Sep 24-29, 2007
chaconne=14:55
( fone SACD 061  SACD-ITALY )


 驚愕のディスクが登場した。
 なんとアッカルドがバッハの無伴奏を再録音したのである。

 発売ずみなのに、なかなか国内の外盤店に入ってこない。いつ来るかもわからないので待ちきれずに輸入した。
 実に、31年ぶりだ。この間隔は潮田益子の25年を超える最長記録となる。
 バッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータという曲集の再録音には、それほどの慎重さが必要なのか、とその事実だけでも感銘に値するが、アッカルドほどの大物アーティストがそれをやるところになおさら敬意を表したくなるというものである。

 結論から言うと、あのすばらしい1976年の録音を、さらに上まわり、その世界は深遠で、しかも熱情がほとばしる巨大な演奏となっている。和音を強引に一発弾きにするところなど以前と変わらず、全篇覇気に富んでおり、彼は衰退、枯渇などとは無縁の道を進みつづけているようだ。
 たとえばウィキペディアには、全盛期を過ぎて「技術力の低下が特に顕著」と記されている。まったく首肯できない。すくなくとも、ここでの彼の技巧はなんら不足のないものとなっている。記事は書き換えたほうがいいのではないか。

 09月26日はアッカルドの誕生日で、66歳の記念に入れたもののようである。彼自身も、再録音への意欲はもちつづけていたに違いなく、おそらく最後の無伴奏ということで、さぞかし気合いも入ったことだろう。そしてそれはソナタ第1番やパルティータ第1番、同第2番を聴けば明らかだ。
 さらに部分的に拾ってみると、パルティータ第1番のクーラント後のドゥーブルなど慄然とするばかりの気魄とスピードで、電流が走り抜けるような凄絶さであり、第2ソナタのフーガがまたすばらしい。第2パルティータのジーグも出色だ。その雄大な流れは他に類をみない。

 残響過多の録音は評価の分かれるところだろうが、ともかく内容は最高で、最近の演奏家によるバッハが青臭く感じられてしまう。役者が違うと言っていい。

 ハイブリッドCD。
 Pieve del Convento dei Cappuccini, Peccioli にて録音。(convento=修道院、らしい)
 録音機材はかなり凝っている。ノイマンの真空管マイクを使用しているところなど、パウル盤を思い起こさせる。長岡鉄男が生きていたら推薦盤にしそうだ。
 アッカルドは、ソナタ全3曲&第3パルティータを1727年製ストラド "Hart"ex Francescatti で、残りの2曲を1620年製のマッジーニ"Giorgio III°"で奏でている。

 驚愕、そして驚嘆――。
 これはどうやら、私にとって、デジタル以降、最高の無伴奏全曲盤となりそうだ。


 なお、この全6曲のうち、パルティータ第2番のみ、アナログ盤でも発売された。200グラムの重量盤であり、プレスは日本。こちらはアンペックスのレコーダーを使用、録音自体もアナログのようである。
 私は酔狂にもCDとLPの両方を入手した。私の装置では、CDの音が硬く、LPのほうが心地よく聴けた。ただし、SACDのプレーヤーをもっていないので、それを用いてCDを聴けば、また違った印象をもつことになるかもしれない。
 

(2009/06/01)



 

レヴォン・アンバルツミアン
Levon Ambartsmian


Mar, 1998
chaconne=15:35
( ART CLASSICS ART-059 )


 レヴォン・アンバルツミアンによる、『バッハからシュニトケまで』と題された無伴奏リサイタル盤。シャコンヌのほか、イザイの2番、シューベルトの『魔王』(エルンストによる編曲)、ロジャー・C・フォーゲルという人の幻想曲、ミルシテインの『パガニーニアーナ』、シュニトケの『ア・パガニーニ』など。

 アンバルツミアンは1955年ロシア生まれ。モスクワ音楽院でコーガンやベズロドニーに学んだ。現在はアメリカ・ジョージア大学で教鞭を執っているようである。上記、フォーゲルもこの大学の先生のようだ。
 技巧的に問題はなく、空虚な演奏でもないが、多数のなかからわざわざこれを選ぼうと思わせるには、今ひとつ押し出しに欠ける気がする。

 ジョージア大学のHugh Hodgson Hallでの録音。CDRである。

(2007/08/20)




 

 

ジル・アパップ
Gilles Apap


P2006
chaconne=16:44
( Apapaziz Productions GKJ-00106 )


 あやしげなヴァイオリニストである。なにかやりそうな気配がある。これを《タワレコ》で見つけたとき、それほど安くないのにフラフラと買っていた。不思議な力がはたらいたのかもしれない。

 彼自身のHPをのぞいてみれば、いよいよあやしげである。しかし、このシャコンヌはなかなかである。相当な実力の持ち主である。恐れ入ったのである。
 ジル・アパップは1963年アルジェリア生まれのフランス人ということだ。

(2007/07/08)



 

フェリックス・アーヨ
Felix Ayo


Dec. 29, 1974 - Jan. 03, 1975
chaconne=14:35
( PHILIPS-Japan SFX-9626/8  LP-JAPAN )


 フェリックス・アーヨが41歳時に、正月休みを返上して録音した無伴奏全曲。抵抗なく「名盤」と呼べるセットだ。
 3LP。第2パルティータを聴いてみる。軽快でスイスイ呑めるウマ口の酒、といったおもむきだ。非常に心地よい。それがシャコンヌになるとアーヨの表情が一変する。口許から笑みが消える。それまでが外向きの演奏なら、シャコンヌは内向的な演奏といえる。遠心力が求心力に変わるのである。こうなると、聴き手は黙って耳をかたむけるしかない。この演奏が長くカタログに載りつづけているのも理解できる。

 オリジナルの外盤は2LP。日本盤のみ3LPでしかも布張りボックス・ジャケとなった――のは一部では知られた話。日本フィリップスに座布団10枚進ぜよう。

 アーヨは1933年スペイン生まれ。イ・ムジチ『四季』のベストセラーで有名人となった。

(2007/07/08)



 

セルゲイ・アジジャン
Sergei Azizian


1996/1997
chaconne=14:35
( CLASSICO CLASSCD-161 )


 セルゲイ・アジジャン(※Sergej Azizjanとも表記)は1957年、旧ソヴィエトのアルメニア生まれ。1996&1997年にこのパルティータ全集、その後2001&2002年にソナタ全集(CLASSICO CLASSCD-411)を録音して全曲を完成させている。

 これは思わぬ拾いもの。
 アジジャンは1994年に第3パルティータだけを録音していた。それをたまたま耳にし、あわてて全曲のほうも手に入れたという次第。彼の演奏する二つの第3パルティータは、ほかにこれをしのぐものがいくつあるだろうか、と思わされるほど高いレヴェルに達している。
 シャコンヌもすばらしい。音色はやや鋭いが美しい。よくうたう、ひじょうに聴き栄え――そんな表現があればだが――のする演奏である。テクニックもまず申し分ない。

 一見してシュルレアリスムを想起させるジャケの絵は、Giovanni Pelliccioli という現代画家の手によるもの。そのイメージは、どこかヒエロニムス・ボッシュの幻想世界と重なる。おもしろい作品だ。

(2007/11/02)



chaconne

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