愛情物語

THE EDDY DUCHIN STORY

1956

 アメリカ

 70

 

愛と青春の旅だち

an officer and a gentleman

1981

 アメリカ

 75

 

青いパパイヤの香り

l'odeur de la Papaye verte

1993

 フランス=ヴェトナム

 70

 

赤ひげ

 

1965

 日本

 90

 

悪名シリーズ

 

1961-1968

 日本

 95

 

赤穂浪士 天の巻・地の巻

 

1956

 日本

 65

 

赤穂浪士

 

1961

 日本

 50

 

明日に向って撃て!

BUTCH CASSIDY AND THE SUNDANCE KID

1969

 アメリカ

 85

 

LE TROU

1960

 フランス

 90

 

あなたに降る夢

It Could Happen To You

1994

 アメリカ

 80

 

アパートの鍵貸します

The Apartment

1960

 アメリカ

 85

 

アフリカの女王

THE AFRICAN QUEEN

1951

 イギリス

 60

 

アマデウス

Amadeus

1984

 アメリカ

 85

 

アメリカン・グラフィティ

American Graffiti

1973

 アメリカ

 80

 

アラビアのロレンス

LAWRENCE of ARABIA

1962

 アメリカ

 90

 

アルマゲドン

ARMAGEDDON

1998

 アメリカ

 70

 

アルカトラズからの脱出

ESCAPE FROM ALCATRAZ

1979

 アメリカ

 85

 

或る夜の出来事

It Happened One Night

1934

 アメリカ

 95



いうえおかきくけこさしすせそたちつてとなにぬねのはひふへほまみむめもやゆよらりるれろわを



愛情物語 (THE EDDY DUCHIN STORY)
1956 アメリカ

 監督 / ジョージ・シドニー
 脚本 / サミュエル・テイラー
 ピアノ / カーメン・キャバレロ
 主演 / タイロン・パワー  キム・ノヴァク


 夫婦、親子。それぞれの愛情を描いた2部構成になっている。ややクサいが許容範囲。
 カーメン・キャバレロのピアノがまずよく、開始と同時に魅せてくれる。レッド・ガーランドを聴くとキャバレロのピアノを思い出すのは私だけか(※ちなみにキャバレロのほうが10年年長)。ショパンや『ブラジル』もいいが、戦地で少年とともに演奏する『チョップ・スティックス』がすてきである。
 キム・ノヴァク、ビクトリア・ショーも魅力的。ジェームズ・ウィットモアが渋い。これよりおよそ40年後、彼は『ショーシャンクの空に』でもすばらしい存在感を示した。タイロン・パワーも、軽めの主人公キャラによく合っている。
 工夫のない邦題だが、内容的には外れていない。




愛と青春の旅だち (an officer and a gentleman)
1981 アメリカ

 監督 / テイラー・ハックフォード
 脚本 / ダクラス・デイ・スチュワート
 歌 / ジョー・コッカー&ジェニファー・ウォーンズ 出演 / リチャード・ギア  デブラ・ウィンガー  ルイス・ゴセットJr


 軍曹役のルイス・ゴセットJr抜きに語れぬ。
 恋愛部分にはあまり魅力を感じない。ただ、ベッドの上とラストでなにげなく使われる帽子が効いていた。ウィンガーの美人すぎないのがいい。メイヨ役(ギア)はほかの役者でもできそうな気がする。
 原題の「士官と紳士」の意味はラストに明らかになる。解散した瞬間、身分の上下が逆転、メイヨに対し、軍曹が「自分は下士官であります」とけじめをつけつつも、こっそり「はやく行け」と命令口調でうながす。階級章を手に入れたからといって、人間そのものが変わるわけはない。恩師は恩師のはずで、それが紳士というもの。あのシーンは、やっぱりやられてしまうが、字幕にケチをつけたい。メイヨが軍曹を「おまえ」と呼んでいる。あそこは「あんた」とすべきだ。
 エンディング・テーマとなっている、コッカーとウォーンズのデュエットもGOOD。
 なんやかんや言いながら、かなりの回数観ています。邦題はイマイチ。




青いパパイヤの香り (l'odeur de la Papaye verte)
1993 フランス=ヴェトナム

 監督 / トラン・アン・ユン
 脚本 / トラン・アン・ユン
 出演 / リュ・マン・サン


 絵ハガキがきっかけだった。
 文具店の店先に、回転式の展示スタンドが置いてあるのをよく見かける。どこだったか忘れたが、そのスタンドを見つけて、とくにその気もなく、クルリと回してみた。すると、目の前に止まったなかにいい感じのがまじっている。手にとり、裏返してみて、それが映画のワンシーンであることを知った。
 セリフはほとんどない。静かなときの流れ、画の美しさに惹かれる。
 ムイの少女時代を演じたリュ・マン・サンの魅力が突出していた。




赤ひげ
1965 日本

 監督 / 黒澤明
 脚本 / 井出雅人 小国英雄  菊島隆三  黒澤明
 出演 / 三船敏郎  加山雄三  二木てるみ


 黒澤&三船、最後の作品。黒澤さんも、これでなにかが終わると感じてたのではと思えるほど、力が入っている。とにかくなにも残さないようことごとく詰めこんだ感じである。そのぶん不要と思えるものも入っているかもしれない。
 鑑賞する側にも体力が要る。一、二年に一度観る程度だが、この作品を忘れることはないだろう。
 撮影を開始するにあたり、巨匠は「こんなやつを」と、ベートーヴェンの『第9』を流してみせたそうだ(土屋嘉男著『クロサワさーん!』新潮社刊より)。




悪名シリーズ
1961-1968 日本
(「悪名」 「続悪名」 「新悪名」 「続新悪名」 「第三の悪名」 「悪名市場」 「悪名波止場」 「悪名一番」 「悪名太鼓」 「悪名幟」 「悪名無敵」 「悪名桜」 「悪名一代」 [悪名十八番」)

 監督 / 田中徳三  森一生  安田公義
 脚本 / 依田義賢  藤本義一(悪名太鼓)
 撮影 / 宮川一夫ほか
 出演 / 勝新太郎  田宮二郎  中村玉緒  藤原礼子  浪速千栄子  水谷良重  須賀不二男  永田靖  山茶花究  千波丈太郎  藤岡琢也  伊達三郎  名和宏  内田朝雄  八千草薫  芦屋雁之助  芦屋小雁  茶川一郎  藤田まこと  白木みのる  二代目中村鴈治郎  浜田ゆう子  藤村志保  佐藤慶  多々良純  市川悦子  嵯峨美智子  ミヤコ蝶々  田畑義夫ほか


 私の宝物。ただし、ここに「一番勝負」と「縄張り荒らし」はふくめない。田宮二郎が出演していないからである。
 映画史上コンビものは数多あるだろうが、悪名シリーズにおける勝&田宮に勝るものは一つとしてなく、迫るものすらない。このコンビが史上最強と断言する。
 脇役陣も文句のつけようがない。須賀不二男、山茶花究、浪速千栄子、永田靖、藤岡琢也、千波丈太郎、芦屋雁之助&小雁、藤田まこと、白木みのる、中村玉緒、藤原礼子、中田康子、水谷良重、上田吉二郎、そして、(なんといっても)茶川一郎!……書ききれない。

 角川書店がDVD化し、感激のあまり気を失いそうになったほどだが、観て愕然とした。デジタルリマスターによる最高の画質とうたっているのが大ウソで、機械的にノイズを除去したために映像全体がにじんだようになってしまっている。率直に言って、私にはピンボケにしか見えない。
 その当時、私は安物のプレーヤー、コードもコンポジット(一般的なピンコード)を使っていた。それが悪いのかと考え、テレビを買い替えたときに、DVDプレーヤーそのものも買い直し、接続コードもHDMIに交換してみた。ムダだった。

 今からでも、リマスターのやりなおしをすべきである。

 参考までに、『悪名縄張り荒らし』と2000年にリメイクされた『悪名』について記しておく。
 まず『縄張り荒らし』――。
 これは「悪名」と「続悪名」を合わせたリメイク版である。田宮の代わりに北大路欣也が貞やんの役をやっている。これだけを観れば、さすがは北大路と納得しただろうが、田宮のあととあっては分が悪い。それに勝新が朝吉をやるにはトシをとりすぎており、北大路との年齢的バランスもよくない。おきぬをやった望月真理子はよかった。
 平成版『悪名』について――。
 役者からなにからなにまで、見るも無惨な結果に終わっている。憤りを通り越して虚しさを感じただけだった。

 田宮二郎の代表作といえば、「白い巨塔」などを挙げる人がけっこういる。私にすれば論じるまでもない。「悪名」シリーズに決まっているのである。当然、勝新についても同じだ。「座頭市」も「大宮二等兵」も「八尾の朝吉」にはおよばない。
 ついでに言ってしまうと、映画は二人の魅力もあり、原作を超えている。稀有な例と言えるだろう。今東光の小説はおもしろいが、やや冗長である。私は映画のほうを先に観た。逆なら違った印象になっただろうか。




赤穂浪士 天の巻・地の巻
1956 日本

 監督 / 松田定次
 原作 / 大佛次郎
 脚本 / 新藤兼人
 出演 / 市川右太衛門  片岡千恵蔵  月形龍之介


 忠臣蔵の人気は不滅だ。数知れず映画化・ドラマ化がなされている。
 すべてを観ていないので断言はできぬが、100%満足と言える『忠臣蔵』はまだない。もともと悠長なストーリーなので、ほかのいろんな要素で惹きつけないと白けてしまう。
 一(いち)年寄りを執念深く追い、その命までをもうばいとるという展開に眉をひそめる向きもある。しかも、実際の吉良上野介はかなりの人格者だったといわれ、それなのに、あえてそんな彼を血も涙もない極悪者にしたてあげるのは、要するに、そうしないことには観客を納得させられないという、つまり制作者側の単なる都合からのようだ。だとすると、ちょっと上野介が気の毒ではないか。赤穂浪士に命を奪われただけにとどまらず、今にいたるまで、観客の非難と怒りを買いつづけているのだから。

 どっちにしても、もともと忠臣蔵のストーリー自体にムリがあり、これを魅せるものにするためには、そうとうな創意とエネルギーが必要ということだろう。満足のゆく作品が登場していないのもやむをえぬことなのかもしれない。
 映画なら、市川右太衛門が内蔵助を演じたこの松田定次の56年版か。立花左近と対峙する定番場面がみごとである。左近役は片岡千恵蔵。視線の動き、動作の重々しさなど緊迫度満点で引きこまれる。
 また月形龍之介の上野介は私の知るかぎり最高。
 ドラマなら、三船のウルトラ内蔵助が魅力の『大忠臣蔵』が印象に残る。あと、北大路欣也が内蔵助をやったシリーズで平幹二郎が上野介をやっていたが、あれもすばらしかった。

 このDVD、オリジナル・フィルムがかなり傷んでいるにもかかわらず、リマスターをほどこした形跡はない。発行元の東映ビデオには、もうすこしなんとかしろ、と怒鳴りたいくらいだ。とはいえ、角川のようにナマクラな処理をされてはもっと困るが。




赤穂浪士
1961 日本

 監督 / 松田定次
 原作 / 大佛次郎
 脚本 / 小国英雄
 出演 / 片岡千恵蔵   市川右太衛門  月形龍之介  大河内伝次郎ほか


 東映はこの5年前、同じ監督&原作&撮影(川崎新太郎)で忠臣蔵≠制作している。主役級の3人までも同じである。
 内蔵助(千恵蔵)と兵部(右太衛門)が山鹿素行門下の同期で親友、たがいに友情を抑えて主君のために激突するという設定にしているが、5年前の『赤穂浪士』と比較しても新味に欠けるのは否めない。これをつくる必要があったのかという疑問すら感じる二番煎じ物となっている。
 男同士の友情をからめつつ、忠臣蔵のストーリーをなぞっていくものの、どっちつかずとなってしまった。失敗と言っていい。
 見せ場の一つである、立花左近との対峙場面も、大河内伝次郎が間をとらずに早口で片づけてしまうので千恵蔵との呼吸が合っておらず、緊迫感が希薄。心に迫るものがない。

『忠臣蔵』は、TVドラマで、毎回ゲストを替えるなどして、だらだらやるのが向いているような気がする。
 映画とTVの両方を合わせたなかでの私的最高は、三船敏郎主演の『大忠臣蔵』ということになりそうだ。




明日に向って撃て! (BUTCH CASSIDY AND THE SUNDANCE KID)
1969 アメリカ

 監督 / ジョージ・ロイ・ヒル
 脚本 / ウィリアム・ゴールドマン
 音楽 / バート・バカラック
 出演 / ポール・ニューマン  ロバート・レッドフォード  キャサリン・ロス


 何度観たかわからない。映画館でリバイバルも観た。
 初めてファンになった役者が、ポール・ニューマンだった。レッドフォードは男前、キャサリン・ロスは美人、と文字どおり役者もそろっている。ブッチがエッタを自転車に乗せて走らせるシーンの雰囲気など、ムチャクチャにいい。
 また、バート・バカラックの音楽がこの映画の魅力を倍加させている。 『雨にぬれても』は最愛ナンバーの一つだ。BJトーマスのうたうサントラ盤(7インチ)をもっている。今でもひんぱんに聴く。まったく飽きない。不滅のスタンダードである。




穴 (LE TROU)
1960 フランス


 監督 / ジャック・ベッケル
 脚本 / ジョゼ・ジョヴァンニ ジャン・オーレル ジャック・ベッケル
 出演 / ジャン・ケロディ


 やられた。
 解体したベッドの鉄骨を道具として穴掘りを始めるのだが、そのときの音のすさまじいこと。「ちょっと待て、外に聞こえてまう、もっと静かにやらんと……」と思わず耳をふさぎたくなってしまう。完全にベッケルのペースにハメられていたのである。こういうやり方もあるのかと感心した。男たちもクールだ。
 ラストはいかにもフランス映画らしい。私の知る脱獄モノで、ベスト3には入る。




あなたに降る夢 (IT COULD HAPPEN TO YOU)
1994 アメリカ


 監督 / アンドリュー・バーグマン
 脚本 / ジェーン・アンダーソン
 出演 / ニコラス・ケイジ ブリジット・フォンダ


 実直な警察官が喫茶店に立ち寄った。支払いの際にウェイトレスに渡すチップがない。そこで次の来店の際、「チップを払う」か、「ついさっきたまたま買った宝くじの(もし当たればその)賞金の半分をあげる」か、いずれかを選んでもらうことにした。
 律儀な警官は、ふたたび店に姿を現す。で、どちらにするかあらためて問う。ウェイトレスははなからチップなんてどうでもいいので、賞金半分を選ぶ。それを確認したうえで、警官はくじが当たっていることを明かし、約束どおり、半分を与えることにする。当選金は400万ドルという途方もない額だった……。

 実話である。そのことがすでに観る者をよろこばせる。またそれをうまく映画化した。なんといってもキャスティングが的中している。ニコラス・ケイジはピッタリだし、ブリジット・フォンダもたいへん魅力的で、鑑賞後はもう、この二人以外に考えられなくなっている。
 挿入歌として、シナトラのナンバー「Young At Heart」が使用されている。題名もこの唄の歌詞からとられている。オリジナルと、トニー・ベネット&ショーン・コルヴィンのデュオによるカヴァーの2ヴァージョンが流れるが、カヴァーのほうがカッコイイ。
 日本語吹き替えにはタレント・久本雅美が参加。声は合っている。しかし、人物と合体できていない。失敗だろう。

 ※エンドロールによれば、どうやら訴訟沙汰の部分はフィクションのようだ。つまり実際は、ブリジット・フォンダ扮するイヴォンヌは亭主と別れることもなく……ってことか。すると、200万ドルをポンとやってしまったおまわりさん、なおさらすごいと思わざるをえない。元首相ではないが、あらためて、「感動した!」(2008/02再鑑賞後追記)

【印象に残るセリフ】 "A promise is a promise."「約束は約束さ」




アパートの鍵貸します (The Apartment)
1960 アメリカ

 監督 / ビリー・ワイルダー
 脚本 / ビリー・ワイルダー  I.A.L.ダイアモンド
 出演 / ジャック・レモン  シャーリー・マクレーン


 主役二人が光っている。ジャック・レモンは完璧。フラン役・マクレーンの計算された演技がまたすばらしい。小鳥のようにぎこちなく飛びつづけ、最後の最後でバクスター(レモン)のとなりへちょこんととまる。そこでTHE END。ナイスなエンディングですなァ。
 小道具の使い方もいい。ラケットはやりすぎとしても、鍵をはじめ、シャンパンやカード、コンパクト……。また、電気毛布のスイッチを入れるところなども、バクスターの優しさがにじみ出ており、うまいと感じた。




アフリカの女王 (THE AFRICAN QUEEN)
1951 イギリス


 監督 / ジョン・ヒューストン
 脚本 / ジョン・ヒューストン ジェームズ・アギー
 出演 / ハンフリー・ボガート キャサリン・ヘップバーン


 大スターの共演に胸を躍らされる。しかし、今ひとつだった。たいしておもしろい話でもない。ボギーがこれでオスカー? よくわからないな……。『必死の逃亡者』や『黄金』のほうがずっと魅力的である。
 そもそも、このストーリーにこの二人を使うなんて、なんかもったいなくないか? ズバリ、役不足でしょう。




アマデウス (Amadeus)
1984 アメリカ


 監督 / ミロス・フォアマン
 製作 / ソウル・ゼインツ
 脚本・原作(戯曲) / ピーター・シェーファー
 出演 / F・マーリー・エイブラハム  トム・ハルス


 モーツァルトの天才性を、サリエリの凡才性を明解に描くことによってきわだたせた。言わば、ストレートに対象を描くのではなく、その周囲を塗りつぶすことでその形をあらわしたわけである。
 凡人の代表とされたサリエリが気の毒ではあるものの、相手がモーツァルトならたいていの人間が、イコール凡人となってしまうだろう。しかたがない。

 モーツァルトがからかい甲斐を感じていたホルン奏者のロイトゲーブや、カネのために書いたといわれる最後の三大シンフォニーのエピソードなども入れてほしかったように思うが、そんなことを言っていればキリがない。
 観どころはたくさんあるが、ラストのレクイエムの作曲シーンがとくにいい。

 個人的には、『フィガロの結婚』『魔笛』、そして傑作『ドン・ジョバンニ』と、オペラ音痴の私でもさすがに多少はなじんでいる作品をならべてくれているのはうれしい。もちろん、これらになじみがなくてもじゅうぶん愉しめる作品である。
 日常的なモーツァルト愛好家にも、違和感を覚えさせない秀逸なデキではないかと思う。
 モーツァルトは呑兵衛で、オナラだのウンコだのの話が好きだったと聞くが、そんなシーンも「ちゃんと」入っている。

【印象に残るセリフ】 ヒャハハハハハハハハハ……。(セリフとは言いがたいが)




アメリカン・グラフィティ (American Graffiti)
1973 アメリカ


 監督 / ジョージ・ルーカス
 製作 / フランシス・フォード・コッポラ
 脚本 / ジョージ・ルーカス  グロリア・カッツ  ウィラード・ハイク
 出演 / リチャード・ドレイファス  ウルフマン・ジャック


 これを観るたびに、なつかしさが微風のように届いてくる。
 高校を出て数年の短いあいだだった。毎晩のように、友人らとあちこち徘徊した。朝までやってる店で、酒を呑んだり、コーヒーを飲んだりした。腹が減ると、ラーメンだのうどんだのを食い、それでもまだ帰らず、そこらの公園でウダウダしたものだ。なにが目的というわけではなかった。起きていることと、家に帰らないこと、それだけでよかったのかもしれない。
 夜明けがちかづき、あたりが蒼くなってきて、電車が動きだし、世間が動きだす。おれらは解散し、一日の物語が完結した。




アラビアのロレンス (LAWRENCE of ARABIA)
1962 アメリカ


 監督 / デビッド・リーン
 脚本 / ロバート・ボルト
 音楽 / モーリス・ジャール
 出演 / ピーター・オトゥール  オマー・シャリフ ほか


 一風変わった軍人、ロレンスの波乱に満ちた生涯。
 砂漠に暮らす虫は緑豊かな森では生きられない。人も同じである。人間を一生物として描いたところにこの作品の光源があるように思う。
 そして、魅力的な画(え)の数々。そうとうに計算されたらしい構図のたしかさは、ワンシーン、ワンシーンを取り出してならべれば、写真の展覧会として成立しそうなほどにすばらしい。
 ほぼ4時間を要する超大作であるが、数年に一度は観たい作品です。 (2008/06/11)




アルマゲドン (ARMAGEDDON)
1998 アメリカ


 監督 / マイケル・ベイ
 脚本 / ジョナサン・ヘンズリー  J・J・エイブラムス
 出演 / ブルース・ウィリス


 空からでかくて重いものがガンガン降ってくる。クルマが吹っ飛び、松田聖子が吹っ飛ぶ。最近の映画になじんでいなかった私もまた、その迫力に吹っ飛んだ。
 発想もおもしろいし、細部にこだわらず突き進んでゆくところも映画らしくていい。
 父が息子の代わりに……というシーンはくさくて受け入れがたいが、けっこう愉しめたので70点としました。




アルカトラズからの脱出 (ESCAPE FROM ALCATRAZ)
1979 アメリカ

 監督 / ドン・シーゲル
 脚本 / リチャード・タッグル
 出演 / クリント・イーストウッド  パトリック・マクグーハン


 吹き替えで観たいのに、吹き替え版DVDはまだ登場していない。
 山田康雄はもちろん、いっしょにずらかる二人組を担当した声優さんたちもなかなかうまかった。
 ドリルをつくるために扇風機をパクる、あのシーンが印象的。周到な性格のモリス(イーストウッド)にしては乱暴な行動だ。それだけにスリリングだった。
 アルカトラズを舞台にした作品としては、『終身犯』(フランケンハイマー監督)がある。あちらも超のつく名作。




或る夜の出来事 (It Happened One Night)
1934 アメリカ

 監督 / フランク・キャプラ
 原作 / サミュエル・ホプキンス
 脚本 / ロバート・リスキン
 出演 / ロナルド・コールマン  クローデット・コルベール


 フランク・キャプラはいい。どんなことがあってもハッピーエンドで締める、そこがいい。予定調和、善人だらけ……とスノッブは顔をしかめるのだろう。そこがいいのである。
 私は小説だってドラマだって、ハッピーエンドを好む。そして善人が好きだ。だいたい、小説を書きはじめた動機の一つは、「善人を書きたい」というものだった。キャプラ作品のような。
 だれがなんと言おうと、キャプラ礼賛である。この『或る夜の出来事』と『素晴らしき哉、人生』は私にとって、『悪名』シリーズとならぶ宝物です。



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