海底2万マイル

20,000 LEAGUES UNDER THE SEA

1954

アメリカ

75

 

快傑ズバット

 

1977

日本

70

 

カサブランカ

CASABLANCA

1943

アメリカ

80

 

風の谷のナウシカ

 

1984

日本

70

 

家族ゲーム

 

1984

日本

75

 

カッコーの巣の上で

ONE FLEW OVER THE CUCKOO'S NEST

1975

アメリカ

85

 

ガメラ大怪獣空中決戦

 

1995

日本

65

 

華麗なる一族

 

1974

日本

65

 

河は眠らない

 

1984

日本

70

 

逆噴射家族

 

1984

日本

20

 

恐竜100万年

ONE MILLION YEAR'S B.C.

1966

アメリカ

80

 

恐怖の報酬

LE SALAIRE DE LA PEUR

1953

フランス

80



 ・ いうえお ・ ● ・ くけこ ・ さし ・ すせそ ・  ・  ・  ・  ・ やらわ



海底2万マイル (20,000 LEAGUES UNDER THE SEA)
1954 アメリカ


 監督 / リチャード・フライシャー
 脚本 / アール・フェルトン
 出演 / カーク・ダグラス  ジェームズ・メイソン


 これもガキのころに観て夢中になった作品。小学校2年、児童図書でヴェルヌの原作を読んだ。教室に置いてあったのだ。おもろかった。30を過ぎ、分厚い文庫で再読してみた。やっぱりおもろかった。
 この映画は、小学生の5年か6年時、新聞屋に名画鑑賞会のタダ券をもらい、大阪のフェスティバルホールで観たのが最初だと記憶している(併映は『ジャガーノート』。ツッコミがいのある作品ナリ)。ノーチラス号のプラモデルをつくった思い出もある。思い入れ点5点加算。




快傑ズバット
1977 日本


 監督 / 田中秀夫ほか
 原作 / 石森章太郎
 脚本 / 長坂秀佳
 出演 / 宮内洋


 好きですなァ、これ。リアルタイムで観た記憶はないのだが、どこで接したのかごっついインパクトがあって、DVDが出ると聞くや予約したほどの有頂天ぶりだった。
 とにかく宮内洋がアクセル全開。過去、テレビ番組で彼は、「あなたにとってヒーローとは?」という問いに対し、「自分自身」と答えていた。これを観れば不遜と感じない。許せます。
 また、主題歌もすばらしい。水木一郎が、手がつけられないほどのハイテンションぶりであり、その突撃的歌唱は、「さあ、始まりまっせ!」とこちらの気分をもいやおうなく高めてくれるものとなっている。




カサブランカ (CASABLANCA)
1943 アメリカ


 監督 / マイケル・カーチス
 脚本 / ジュリアス・J・エプスタイン  フィリップ・G・エプスタイン  ハワード・コッチ
 出演 / ハンフリー・ボガート  イングリッド・バーグマン


 ストーリーとしては、平凡。しかし、役者の魅力が絶大で、それだけでこの作品を忘れることはできない。無愛想なボギー、ため息もののバーグマンと、もしこの二人でなければ、さして重要な作品たりえていないだろう。
 名セリフ「君の瞳に乾杯」はクサすぎて採れない。むしろ、ルーレットのシーンでのボギーのささやき、「今夜は22がよさそうですよ」、女が泣きながら礼を言うのに対してそっけなく流す、「彼はツイてたんだ」などのほうが印象的です。
 これを翻案したのが『夜霧よ今夜もありがとう』で、裕次郎と浅丘ルリ子のコンビ。これも裕次郎の魅力だけでもっていたような映画だった。




風の谷のナウシカ
1984 日本


 監督 / 宮崎駿
 脚本 / 宮崎駿
 音楽 / 久石譲


 たまたまスナックでとなりにすわった男と映画の話になり、そいつが「あれが最高」と言ったのが『ナウシカ』であった。だいぶたってからそのことを思い出して鑑賞したが、とりたてて印象に残るものではなかった。よーわからなんだ。

 1990年の9月末か10月のアタマ、私は鹿児島県鹿屋市にいた。オートバイで日本一周中だった。ライダーハウスという簡易宿のようなものがあり、台風にみまわれたのでそこにお世話になっていたのである(※ライダーハウス『プラグポイント(plug point)』)。ほかに、私と同じようなバイク旅連中が四人ほど漂着していた。四日ほどいたのではなかったか。
 テレビがあった。ある夜、『風の谷のナウシカ』が放送されて、みんなで観た。そのときもどうということはなかった。ただ、久石譲の音楽が耳に残ってはなれず、旅を終えて落ちついたとき、レンタルでもう一度観ようと思った。
 台風が去り、私は沖縄へ向かうという連中と別れ、九州を北上、本州に渡り、残る四国を旅して帰阪した。

 私はいまだにこれを観ると、胸が熱くなる。旅の記憶とリンクしてしまうのだ。
 ナウシカとアスベルが腐海の底へ迷いこむ。あの青い風景が好きだ。「泣いてるの?」とアスベルが訊く。ナウシカは首を振り、「うれしいの」と応える。その短いやりとりがひじょうに美しい。

 原作はきわめて重厚な作品である。映画化に際し、ストーリーは変えてあるが、やむなしと思える。あのまま映画化すれば、とんでもない長さと重量になるだろうし、また内容をめぐって物議をかもすことになるのはまちがいないだろう。

 当然のようにDVD化されているが、このすばらしい久石の音楽がモノラルというのは惜しまれる。疑似ステレオ化の話があったものの、流れてしまったようだ。
 別にじゃまになるものでもないので、特典扱いでも、なんとか入れてほしかったが。『ウルトラセブン』など、疑似ステ化が成功しているのをみるとなおさらである。
 いや、ひょっとして、音楽部分だけ録りなおすという大技が待っているとか……。(70)




家族ゲーム
1984 日本


 監督 / 森田芳光
 原作 / 本間洋平
 脚本 / 森田芳光
 出演 / 松田優作  宮川一朗太  由紀さおり  伊丹十三


 松田優作は好きだったので、ドラマを中心にいろいろ観ているが、これが一番光っていると思う(※ドラマなら、『俺たちの勲章』『探偵物語』が好きだった)。宮川一朗太はまさに適役。また、いつも大儀そうなオオノ先生がやけに印象に残っている。
 もっとわかりやすいエンディングはなかったかとも思う。いろんな説明がつくのだろうし、それも一つの問題提起、メッセージの発信方法かもしれない。
 実は、私が初めてこの作品を観たのはテレビであり、オーラス、吉本(松田)の奇行シーンはカットされていた。なんら違和感を覚えず、あとで友人からカットの事実を教わり、そうだったのか、と別に気にもならなかった。ゆえになくてもいいというのは強弁的であるにせよ、私には、説明の要るラストシーンはうっとうしい。落語でサゲの意味がわからず、スッキリしないのと同じですな。
 松田が沼田家まで船で通うのはおもしろいアイディアだった。(70)




カッコーの巣の上で (ONE FLEW OVER THE CUCKOO'S NEST)
1975 アメリカ


 監督 / ミロス・フォアマン
 原作 / ケン・キージー
 脚本 / ローレンス・ホーベン  ボー・ゴールドマン
 出演 / ジャック・ニコルソン


 まー、ジャック・ニコルソンの達者なこと。アカデミーだのカンヌだの、まったく信頼しとらんが、彼がこの作品でアカデミー主演男優賞を受賞したのは健全な選考結果でしょう。
 後味悪いが、映画として認めざるをえない。
 監督のミロス・フォアマンはのちに『アマデウス』を製作している。けったいな人物像を描くのが好きで、またお得意らしい? 他作品は観ていないけど。(75)




ガメラ大怪獣空中決戦
1995 日本


 監督 / 金子修介
 脚本 / 伊藤和典
 音楽 / 大谷幸
 出演 / 藤谷文子  中山忍  小野寺昭  伊原剛志


 日本の怪獣といえば、ゴジラ、そしてガメラが二大巨頭である。ゴジラが東宝でガメラが大映だったからかもしれないが、ゴジラは関東で、ガメラは関西という感じがする。ガメラの鈍くさげなところがそう思わせるのかもしれない。そしてガメラは、どうがんばってもゴジラに勝てそうになかった。

 それが平成になって事情が変わった。金子版ガメラを観たとき、「これなら勝てる!」と思った。この監督はわかっているな、とうれしく思ったものだ。あたらしいゴジラ作品がことごとくズッコケていたからなおさらだった。

 ここでガメラは強力な復活を遂げている。伊福部昭の雰囲気をうまく継承した大谷幸の音楽もお手柄。ただ、二人の女優は、かわいらしいので文句を言いたくはないのですが、はっきりいって、ヘタクソすぎますネ。
 それより、腹が立つのはエンディング・テーマの爆風スランプで(※彼らに罪はない)、余韻もクソもない。歌の宣伝が大切なのも理解できるが、それなら、別ヴァージョンのエンディングも用意すべきでしょう。

 ストーリーの魅力は薄いが、なによりガメラがイケてます。怪獣映画は怪獣が主役なのだからそれだけで合格。ただ、ギャオスはもっと徹底的に、食人マシンとして描いてほしかった不足感も残る。

 第2作『レギオン襲来』もよかったが、第3作『邪神〈イリス〉覚醒』あたりになるとちょっとついてゆけなくなってくる。

 以前、東宝の人間に「ゴジラとガメラを闘わせてほしい」と言ってみたら、「そういう話がまったくないわけではない」という応えだった。どうやら、ゴジラ側が消極的であるらしい。やってくれるとうれしいのだが。(55)




華麗なる一族
1974 日本


 監督 / 山本薩夫
 原作 / 山崎豊子
 脚本 / 山田信夫
 音楽 / 佐藤勝
 出演 / 佐分利信  京マチ子  月丘夢路  仲代達矢  小澤栄太郎  田宮二郎ほか


 ひさびさに鑑賞。3時間以上の長尺ものであるが、退屈せずに観られた。
 役者陣も豪華、脇も、西村晃や平田昭彦、神山繁など、実力者がそろっている。
 ただ、私としては、仲代達矢がもの足りないと感じた。
 京マチ子もさすがだとは思うが、やや浮いている印象もなきにしもあらずか。

 ――以下、ネタバレ。

 ストーリーとしては、オチのつけ方におおいなる不満を抱く。それまでの大きなうねりや流れを、血液型で片づけてしまうなんて、からかっているのかと言いたいほどだ。

 万俵大介(佐分利)は息子の銀平(仲代)を「自分の子ではない」と思いこんでいるので、どうしても愛情が希薄になる。そのことが結局、息子を自殺へと追いやってしまう。それが死後、検死結果により息子の血液型が判明。大介は銀平が実の子だったことを知る――。

 これでは、今の今まで血液型も調べなかったのか、と、鑑賞しただれもが問い詰めたくなるだろう。

 テレビドラマ化されたらしいが未鑑賞。 (2009/04/27)




河は眠らない
1984 日本


 出演 / 開高健


 開高さんの作品はけっこう読んだけれども、小説は(私には)つねにむずかしく、読後はアタマのなかに霞がかかり容易に消えない。一方、エッセイは快晴の空のようにわかりやすく、愉しい。これは、その愉しさを映像に焼きこんだような作品。実に話術に長けたひとで、鑑賞者を退屈させない。20〜30歳くらいの若者にオススメ。文豪のまなざしもその世代へ向けられているように思える。
 西田幾多郎、シュニッツラー、ウォルポールら先人の言葉をたくみに引用し、ロッドを振り、グラスに口を寄せることで、開高健は観る者に「考えよ」、それ以上に「感じよ」と呼びかける。ナース・ログについての話は世代を問わず耳をかたむけるべきものでしょう。
 なお映画のなかで開高さんが呑んでいるシングルモルトは「グレンギリー(glengarioch)」。彼は「グレンガリュッホ」と言っているが、ゲール語では glengarioch を〔glen-geery〕あるいは〔garry〕と発音するようであり、今では日本でもそちらが定着、認知されておるようだ。

【釣りに関する名言】  釣り竿というのは一端に鉤、もう一端にバカがくっついた棒である。




逆噴射家族
1984 日本


 監督 / 石井聰亙
 原案 / 小林よしのり
 脚本 / 小林よしのり 神波史男 石井聰亙
 出演 / 小林克也 倍賞美津子 植木等ほか


 いわゆるブラック・ユーモアと受け取るべきなのか。とはいえ、別にひねりなり風刺なりが効いているとも思えんしねェ……。
 ワタシには、「さっぱりわからぬ」。いい役者をそろえているのに。
 闘いすんで、日が暮れて。THE END。
 創ってる側は実に愉しそうであり、彼らのドンチャン騒ぎを、外野からはやしたてるつもりで観ればいいかも……ってまァ、それが映画の愉しみ方と言えば言えなくもないですがネ。




恐竜100万年 (ONE MILLION YEAR'S B.C.)
1966 アメリカ


 監督 / ドン・チャフィ
 脚本 / マイケル・カレラス
 特撮 / レイ・ハリーハウゼン
 出演 / ラクウェル・ウェルチ


 昔、テレビでしばしば放映され、そのつど観ていたようだ。
 ワタクシも多分にもれず、ラクウェル・ウェルチにときめかされたクチである。DVDが出たとき、特典映像として、カットされたポロリシーンが入ってるんちゃうか、とかアホなことを考えたりした。
 しかし、恐竜がでかいのはわかるけど、バッタやクモまで巨大化させてどないするんや……。カメやトカゲなど、現代の生物をそのまま使って「恐竜です」とやってるあたりもほほえましい。まことに愉しい映画である。
 そこで!
 スピルバーグ監督でもだれでもいいのだが、恐竜特撮のエキスパートにお願いがある。『恐竜100万年』をリメイクしてもらいたい。リアルな恐竜が続々と登場、さらにPLAYBOY誌と提携し、海辺のグラマー族は、プレイメイトらにお願いする。演技がどうとかうるさいことは言わない。ドーンとやってもらえればけっこうだ。グラマラスな巨編ができあがるのは確実である。どないでっしゃろか?




恐怖の報酬 (LE SALAIRE DE LA PEUR)
1953 フランス


 監督 / アンリ=ジョルジュ・クルーゾー
 原作 / ジョルジュ・アルノー
 脚本 / アンリ=ジョルジュ・クルーゾー
 音楽 / ジョルジュ・オーリック
 出演 / イヴ・モンタン シャルル・ヴァネル


 大量のニトロをトラックで運ぶ、というシンプルなストーリー。もちろん、ハイウェイをすっ飛ばしておしまいではなく、道中、瓦礫ごろごろのダート道が、山が谷が、要切りかえしのヘアピンカーヴが、振動厳禁の仕事のじゃまをする。まさに一触即発のアーチのなかを男らがそろそろとくぐり抜けてゆくわけです。
 イヴ・モンタンは悪くないが、シャルル・ヴァネルが達者なために、やや青っぽく見えてしまう。しゃあないか……。
 突然飛来する飛行機や、爆風に飛ばされる紙巻きタバコの葉、巨大な火柱など、インパクトのある画も多い。強烈な陽光も効果的。
 150分とたっぷりな上映時間も、トラックが動き出すまでに60分を費やしている。そこに冗長感がなきにしもあらずだが、それも、スリリングな後半へのお膳立てとして必要、とみることもできる。
 ラストは「フランスならやるやろな」と思っていたら、やりよりましたな……。蛇行運転はなくてもいいような気もしますね。このシーン、スピルバーグはかなりの確率でイタダイてはるでしょう。
 名作。ちなみに、音楽のオーリックはこの年、『ローマの休日』でも担当している。



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