R

 

 

ルジェーロ・リッチ

Ruggiero Ricci

CHACONNE

1930s

 

 

ルジェーロ・リッチ

Ruggiero Ricci

BWV.1004

1957

 

 

ルジェーロ・リッチ

Ruggiero Ricci

BWV.1001-1006

1967

 

 

ルジェーロ・リッチ

Ruggiero Ricci

BWV.1001-1006

1981

 

 

ルジェーロ・リッチ

Ruggiero Ricci

BWV.1004

1988

 live

 

トビアス・リングボリ

Tobias Ringborg

CHACONNE

1998

 

 

マルコ・リッツィ

Marco Rizzi

BWV.1001-1006

2000

 

 

ロニー・ロゴフ

Rony Rogoff

BWV.1004

1980

 

 

アーロン・ロザンド

Aaron Rosand

BWV.1001-1006

1997

 

A B C D E F G H I J Ka Kr L M N O P QSa Sk T U V W X Y Z &


 

ルッジェーロ・リッチ
Ruggiero Ricci

Jan, 1957
chaconne=14:17
(
111 URS-50060  CD )


 リッチ未発表ライヴ録音の発掘で知られた香港の111(one-eleven)が、既出音源をまとめたものである。"Under license from DISCOPAEDIA"とある。
 DISCOPAEDIAはLP時代、クレイトンさんという、ヴァイオリン音楽にとりつかれたカナダ人が興したきわめてマニアックなレーベルだった。「マスター・オヴ・ザ・ボウ」と銘打ち、大レーベルが見向きもしないようなヴァイオリンのSP録音を孤軍奮闘、鼻息荒く復刻リリースしていた。
 また彼は「DISCOPAEDIA OF THE VIOLIN」というヴァイオリンレコードの巨大カタログのようなものをも出版。それはレコードというものが発明されて以後のクラシック・ヴァイオリン・レコードのほとんどすべて(70年代前半まで)を網羅しているというとんでもない書物だった。学生のころ、欲しいと思ったが、あまりに高価で買えず、これの初版本(まさに百科事典なみのデカ本)が兵庫県明石市の図書館にあると聞き、必要なデータを写しに行ったことがある。のち復刻され、今もその気になれば手に入りそうだが、やはり高価格がネックで買わずじまいでいる。

 それはさておき、このCDにシャコンヌが含まれている。タイミングが57年録音とほとんど変わらないが、別録音だ。困ったことに、データの記載がまったくない。
 サーフェス・ノイズがかなり入っており、SP録音らしい。リッチは、SP時代に第2パルティータ全楽章を、たしかVOXに入れていたので、これはそこから抜き出してきたものではないか。ひょっとすると過去に、「マスター・オヴ・ザ・ボウ・シリーズ」で、全5楽章完演盤が復刻されていたのかもしれない。
 ともかく、これがリッチのシャコンヌ・ファースト・レコーディングに違いない。
 演奏は、おそらくこのころ20歳に満たない少年と思われるのに、すでに大家の貫禄がある。いわゆる、神童≠ナあったのだろう。なんとなくメニューインと似たような階段ののぼり方である。
 リッチのシャコンヌは、これか88年のライヴがいいようだ。

 当盤にはほかに、無伴奏第2ソナタと同第1ソナタが入っている。前者はVOXへのSP録音、後者は57年にデッカへ入れたものと同一音源だった(現在市場に流布されている日本盤のほうがはるかに音がよい)。

(2007/10/30)



 

ルッジェーロ・リッチ
Ruggiero Ricci

Jan, 1957
chaconne=14:18
( LONDON-Japan POCL-4625  CD-JAPAN )


 ルッジェーロ・リッチのバッハ無伴奏の演奏歴は長い。SPから、デジタルまで折々の録音が残されている。これはモノラルで、リッチのおそらく2回目の第2パルティータの録音。同曲の初録音はVOXへのSPだったはずだ。

 音質良好なモノラルで、演奏も、のちの1回目の全曲録音のものよりもこちらのほうが上である。
 CD。カップリングは第1ソナタ。

(2007/07/08)



 

ルッジェーロ・リッチ
Ruggiero Ricci

C1967
chaconne=14:07
( MCA CLASSICS MCAD2-9861  CD-USA )


 リッチ、第1回目の無伴奏全曲録音。MCAの廉価CD。
 どうもリッチのバッハはプラスティックのように味気ない。と思うと、たまに(このCDに入っている)第3ソナタのラルゴのように、むせび泣くような音を聴かせたりする。よくわからない。 ただ、ライヴはいいようだ。プラスティックが肌触りのいい天然木となる。「燃える・燃えない」ではない。心。ハートの問題ですな。

 このディスク、トラックの切り方にミスがある。シャコンヌを133小節の途中で分割してしまっている。さいわい、そこにギャップは入っておらず、鑑賞に支障はない。また、その代わりのつもりか、アルマンドとクーラントを合体させているので、全5トラックとして帳尻は合っている。こんな作業をしたやつは別の仕事を探したほうがいいだろう。

(2007/07/08)



 

ルッジェーロ・リッチ
Ruggiero Ricci

Feb 27 & 28  Mar 1-3, 1981
chaconne=13:03
( UNICORN KANCHANA DKP-9010/12  LP-HOLLAND )


 英UNICORNに入れた2度目の全曲。デジタル録音だが、これはオランダ・プレスのLP。
 購入時はデジタル黎明期であり、まだCDは出ていなかった。もちろん、今はCDになっている。

(2007/07/08)



 

ルッジェーロ・リッチ
Ruggiero Ricci

Jun 11, 1988
chaconne=13:11
( 111 URS-8901/2 )


 香港の111(one-eleven)はリッチの貴重なライヴを続々とリリース。タワレコなどでしょっちゅう見かけ、いつでも買えると油断しているスキに、キレイに姿を消してしまった。私も買いもらしがあり、くやしい思いをしている。
 私のもつ彼のシャコンヌではこれが一番いい。ライヴになると人間味あふれる演奏をしてくれる。

 リッチは1918年7月24日生まれ。香港における録音。ほかにパガニーニのカプリースなど。69歳でこのプログラムとはたのもしい。

(2007/07/08)



 

トビアス・リングボリ
Tobias Ringborg

Feb 8-11, 1998
chaconne=13:42
( CAPRICE CAP-21576  CD )


 スウェーデンの作家・ストリンドベリゆかりの音楽をあつめたCD。彼とシャコンヌがどのような因縁で連結されているのかはわからない。
 スウェーデン人ヴァイオリニストのトビアス・リングボリが演奏している。彼は1973年生まれ。ナクソスなどに録音がある。

 まったく深刻ぶらない、どこかおっとりとした、ある意味めずらしいシャコンヌである。シャコンヌがダンスの一つということを思い出させてくれる。ところが、そのあとに続く、クロイツェル(第1楽章のみ)はけっこう積極的だった。
 重たいのはどうも、という人には推せる。といってそこらへんに売っているディスクでもなし……。
 カプリースのディスクは、ものによって入手難易に差があるようだ。私はスウェーデンのショップから取り寄せた。一枚だけだったので高くついた。

(2007/07/08)



 

マルコ・リッツィ
Marco Rizzi

Sep 26-Oct 02, 2000
chaconne=14:39
( Amadeus AM 148-2  CD )


 イタリアのヴァイオリニスト、マルコ・リッツィによる無伴奏全曲CD。数年前にネット上にて、まったくの偶然で発見した。これはイタリアで発行されている音楽雑誌『アマデウス』の付録である。こういうのはカタログに載らないので、それこそツキが味方してくれないことには手も足も出ない。

 雑誌はイタリア語でちんぷんかんぷんであり、私には用をなさない。このディスク付属の解説もオール・イタリアンで内容不明。それでも、CDをプレーヤーにセットすれば、聴きなじんだ音楽が流れ出す。当然のこととはいえ、音楽のすごさとすばらしさを思わずにおれぬ。
 楽曲研究用素材としても使えるように配慮してあるのか、全曲各楽章にこまかくインデックスが付されている。シャコンヌは16分割となっている。

 特徴のない平坦な演奏でやや彫りが浅いものの、ていねいに弾いている。安定感のある技巧とふくよかな音色がこの人の持ち味であるようだ。アルマンドやサラバンドの、かぼそい炎が消えてゆくようなフェルマータが印象的だった。

 日本ではその名を聞かぬが、演奏家かつ指導者としてイタリアを中心に活躍中とのこと。
 ネットで検索をかけてみると、日本の島田真千子という方がこの人に習っている。
 リッツィは、戸田弥生が優勝した1993年のエリザベート国際で第8位に入っていた。

(2008/05/24)



 

ロニー・ロゴフ
Rony Rogoff

Sep 26 & 27  29 & 30, 1980
chaconne=
14:45
( CBS SONY-Japan 50AC-1188/9  LP-JAPAN )


 ロゴフは、「チェリビダッケの秘蔵子」として売り出された。だからどうした、と言いたくなったものだ。
 イスラエルのヴァイオリニスト。1945年生まれ。「シゲティの再来」とも言われていた。3年間シゲティに師事した経歴がある。それが「再来」の根拠なら、アホらしさの限りである。ただし、チェリの薫陶を受けたことよりも、そちらに注目したくなるのはたしかだ。
 彼は日本滞在中にバッハやフランクを入れた。それらは「大評判」とはならなかったが、彼の「代表盤」となったのはまちがいない。どないしてはるのか?

 2LPのアルバムであるが、1枚を第2パルティータのためにそっくり割いている。
 眉唾惹句まみれのロゴフ、それが実際に聴いてみるとなかなかやってくれる。
 シャコンヌがすばらしい。まるで杉本清の競馬実況(長距離レース)のようである。最初は抑えめであり、ちょっとおとなしめかな、とも思うが、ラストにちかづくにつれてテンションがあがってゆく。最後はまさに師シゲティを思わせるような酸欠ぶり、心拍数も上昇してゴールイン。「勝ち時計は14:45!」……となる。
 埼玉県入間市民会館におけるデジタル録音。未CD化だが、ある日突然、廉価盤で復活しそうな……。1715年製ストラディヴァリウス「アラード」を使用。
 ちなみに彼は、第2ソナタと第3パルティータを入れ残している。

(2007/07/08)



ロゴフ無伴奏――大整形疑惑


 f さんよりおもしろい情報をいただきました。
 例の、良くも悪くもパワフルな掲示板「2ちゃんねる」ネタですが、(※f さんに教えていただき、その投稿文を私も読みました)――ロゴフは要するに「ヘタクソ」で、金持ちのボンボンであり(※これは演奏に関係ないが)、このバッハを録音した際も、なかなかうまいこといかず、結果、テイクを重ねたあとに音楽をバラして吟味、そして、その箇所における最上のパーツを選んで縫い合わせ、男前に仕立てあげたということです。編集なんて常識、かつ朝飯前の昨今であり、驚くべきことではないにしても、ロゴフの場合は、そうとう苦戦したらしい。
 そこでワタクシ、よーし、とばかり、ヘッドホン装着のうえ、気合いを入れてあらさがしを(下世話ながら)こころみた。どこかに継ぎ目があるんやないか、と。
 結果は、「降参」。わかりませんでしたワ。これも考えてみりゃ、あたりまえですな。素人が一聴してバレバレな編集を、プロがやるはずありませんわね(たまにあるが……)。
 しかしその後、ロゴフの名を聞かぬところをみると、このウラバナシの信憑性も、あながち低からず、か。
 まァ、それでも――。
 ここで聴く演奏が立派なことには変わりなし。ちなみに、ロゴフは繰り返しを全部律儀におこなっていました。
 彼が使用したアラードは3大ストラドの一つとされる。さすがはボンボン、財力にものをいわせたか?(※私見では、ストラディヴァリウスをもつヴァイオリニストは2種類だけ。実力をもつ者と財力をもつ者である。)

 でもね、私としては、録りなおしはかまわんが、切り貼りは、あんまりやってほしくないですな。
 演奏家のみなさまへあえて申しあげたい。整形なんかしなくても、あなたのお顔はじゅうぶんお美しい……と。
 f さん、そして2ちゃんねる投稿氏、ありがとう。

(2008/04/03)



 

アーロン・ロザンド
Aaron Rosand

May& Aug, 1997
chaconne=
15:27
( VOX Classics VXP2 7901  CD-USA )


 名手として定評のあるアーロン・ロザンドの無伴奏全曲。
 手堅い演奏をする人だが、テクニシャンとして見られがちで、さらには、その広範なレパートリーが「なんでも屋」の印象を与えたか、実際よりも一段低くみられるきらいがあったのは、一種の不遇と言っていいかもしれない。
 ピカイゼンやパパヴラミなどもそうだったが、超絶技巧の持ち主ほど、自制(あるいは自戒か)がはたらくのか、真摯な無伴奏を披露している。ここでのロザンドも同様である。フレージングの妙で聴かせる演奏で、やや型にはまっているとはいえ、好天の昼下がりのような安楽が横溢しており、なにかしら名手の余裕≠ニでも呼びたいものを感じさせる。悪くない。
 フィラデルフィア、カーティス・ホールにおける録音。1741年製グァルネリウス・デル・ジェスコハニスキ(コハンスキ)使用。この楽器は銘器のほまれが高い。

 ロザンドは1927年シカゴ出身。イザイの弟子であるレオン・サメティーニ( Leon Sametini )、アウアーの弟子であるエフレム・ジンバリストに学んだ。教え子に日本の吉田恭子がいる。
 彼は第1ソナタと第2パルティータを80年代に AUDIOFON へ録音。また、シャコンヌに限定すれば、比較的あたらしい演奏が映像で出ているようだ(VAI)。

 なおこのCD、市場では2枚組で2000円前後が相場という、たいへんお買い得なアイテムとなっております。

(2008/03/24)




chaconne

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