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米谷彩子

Ayako Yonetani

CHACONNE

2008

 

 

ユーヴァル・ヤロン

Yuval Yaron

CHACONNE

1976

 

 

ユーヴァル・ヤロン

Yuval Yaron

BWV.1001-1006

1989

 

A B C D E F G H I J Ka Kr L M N O P Q R Sa Sk T U V W X Z &


 

米谷彩子
Ayako Yonetani

May, 2008
chaconne=16:14
( Venus Classics 825 346-5528  CD )


 米谷彩子のアルバム。
 メインはブルッフで、そこへバッハの無伴奏2曲、すなわち、パルティータ第1番、シャコンヌを組み合わせてCD1枚にまとめたもの。
 邦人ヴァイオリニストの無伴奏が出るとじっとしていられない。また、イニシャルY≠フヴァイオリニストで無伴奏を入れているのはヤロンだけだったので、米谷盤の登場は本欄にとっても――他愛ない理由であるが――よろこばしい。
 
 シャコンヌは単独演奏であることもあってか、序盤からなかなか熱い。そこからさらに熱気を帯びつつ、終曲をむかえる。とはいえ絶叫型ではなく、ほどをわきまえた演奏だ。
 ただ、鳴りっぱなしの印象もあり、もうすこし淑やかさ、繊細さ――もろさやあやうさの気配があっても……と感じたのも事実。これはともに収録されている第1パルティータにも言えることである。
 とりたてて特徴のない演奏、とも言えなくはないが、手堅くまとめており、この曲の魅力を伝えることには成功している。むろんそれは、そこに奏者の想いが十二分に乗っているからにほかならない。

 ブルッフもなかなかいいのであるが、アタッカで連結されているはずの最初の2楽章をトラックに分割した際、楽章間にちいさなギャップが生まれてしまった。このわずかな無音が、とくにヘッドホンで聴く場合、ひじょうに気になる。
 たまに、こういう初歩的、物理的なミスにぶつかる。なぜ放置されるのだろうか。演奏に責任がないにもかかわらず、こうした一点のシミで聴き手のテンションが大きく下降することはままあることである。

 ブルッフとシャコンヌが2008年、第1パルティータは2000年に録音されている。音質は、いずれも問題のないレヴェルであるが、第1パルティータはやや硬く、聴き手の好みによっては、耳障りに響くかもしれない。
 
 米谷彩子は、神戸生まれ。5歳から鷲見三郎のもとでヴァイオリンを始めた。その後、ジュリアードに留学、名教師・ドロシー・ディレイに師事、1982年より活動拠点をアメリカに移し、1989年からはディレイのアシスタントを務めるなどした。現在もアメリカを中心に活躍しているようであるが、日本では、紀尾井シンフォニエッタ東京のメンバーに名を連ねている。

 ※当CDの存在は、いつも参考にさせていただいているT.S.さんのCD試聴記に教わりました。ありがとうございました。

(2009/01/14)



 

ユーヴァル・ヤロン
Yuval Yaron

Feb 12, 1976
chaconne=15:21
( FINNLEVY SFLP-8569  LP-FINNLAND)


 ユーヴァル・ヤロンは1975年にシベリウス・コンクールで優勝。翌年、その記念として制作されたらしいリサイタル盤である。シャコンヌのみを演奏している。ほかに、現代フィンランドを代表する作曲家ラウタヴァーラ、シマノフスキ、シベリウス、チャイコフスキー、モーツァルトの作品が入っている。ピアノ伴奏は、レナ・スティペルマン(Rena Stipelman)。
 このときヤロンは22歳。若いわりには熱くならず、淡々と弾いている。実直そのものといった印象のシャコンヌ。あまりおもしろくない。13年後に全集を入れているが、むしろあちらのほうが血気を感じさせ、はるかに愉しめる演奏になっていた。

 ヤロンは1953年、イスラエルのテル・アヴィヴ生まれ。72年に渡米、74年にはハイフェッツに師事。このレコードが制作された時点では、インディアナ大学で、名教師として名高いジョセフ・ギンゴールドの生徒兼アシスタントを務めていた。

(2007/07/08)



 

ユーヴァル・ヤロン
Yuval Yaron

Jan, 1989
chaconne=14:11
( ACCORD 465 929/30-2  CD )


 ユーヴァル・ヤロンによる全集。ただし、シャコンヌにかぎってはこれが2回目。1回目は、シベリウス・コンクール優勝時(1975年)に制作した記念盤がLPで出ており、そのなかで弾いている。

 残響たっぷりの録音で、まるで洞穴から聞こえてくるようだ。音楽には気魄がみなぎっている。75年時のシャコンヌとくらべ、同じ人物とは思えぬほど表情が豊かになり、メリハリも効いている。こちらのほうが圧倒的に上。
 経歴は76年録音の項を参照されたし。1953年イスラエル生まれ。72年の渡米はシェリングの勧めによるものだったらしい。

(2007/07/08)




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