陰詩
■監督/旭正嗣・巽祐一郎 原案・脚本/立石俊二
■出演/熊田曜子 加々美正史 上野未来 吉永雄紀 今宿麻美 高野八誠

ソフトホラー、とでも言ったらいいんでしょうか。 恐くないし。どっちかっていうと、せつない系。 三編とも、誰かが誰かを想う気持ち、それは愛なのか憎しみなのか− もしかしたら「思念」みたいな言葉の方がいいかもしれないけど− その「思念」にフィルターをかけて、上下左右に引っ張って、 さらに捻ってみたっていう感じかな。 ま、捻ってはあるけれど、想いは想いとして、伝わってきました。 ちょっと失敗かなっていうところもあるけど。

第一章 ラビリンス
もったいないな、という感じ。えらそうかもしれないけど、もう少し違うアプローチが あったんじゃないかな、と。 熊田曜子ちゃん。 かわいいんだけど、いかんせんセリフがこなれてなくて、見てるのがちょっと辛かった。 何気ない表情なんかはいいんだけど。 桐子と健一君がプール(なの?)で遊ぶ場面。無意味に(見えた)熊田曜子ちゃんの 下半身のアップ。うーん。どうせアップにするなら、乳の方にしてくれ。
いつも、雨が降っている。 繰り返し繰り返し、大学の同じ門から出て、同じように友達に声をかける。 繰り返し繰り返し、玄関から家に入り、同じようにお父さんに声をかける。 実際に映画では、2回しか出てこないけど、きっと、もっと何回も何回も繰り返しているんだろう と思わせる。それは、きっと何かを暗示しているのかな、と。 桐子が今おかれている状況を。 ここは、なるほどな、と思ったり。 桐子が歩いているところ、後ろから自転車で追い越していく健一君が「また明日」っていう 場面が好きだ。あそこで、二人は「再び出会った」んだよな。

第二章 クロスラブ
一番お話としてまとまってたって言うか、わかりやすかったと言うか。 マモルのカナを想う気持ちがまっすぐで、オチは予想してたけど、ぐっときた。 ただ、最後の場面、マモルと写真の場面、、、ああいう描写は余計だと思うんだけど。 あんなストレートな表現じゃない方がよかったな。 帰る電車の中でのカナの表情。ふっきれたような表情。 最後に救われたんだよね、カナは。

第三章 シンドローム
アキラの想いは、「もう一度、やりなおそう」だったのかな。 その想いが、アキラをユキの病室に連れてきたんじゃないかな、って思った。 でも、それは叶うことはなかった。 傷ついたユキの心がそれを許さなかったのか。
ユキ役の今宿麻美ちゃん、なかなかよかったな。 かわいいのかかわいくないのか、よくわかんないんだけど、なんか、かわいいっていう感じ。 アキラとのやりとりも、テンポがよくて、見てておもしろかった。
印象に残ったところ、、、荒れた海の、全体にグレーな画面に、 鮮やかな黄色のビキニと水鉄砲。 黄色を強調していて、そのコントラストがとてもきれいだった。

高野八誠。存在感があった、やっぱり。あと、、、でかっ。
高野八誠は、見るたびにイメージが違うな。 それは、髪型だとか役柄だとか、そういうことじゃなくて、 ある役をどういう風に演じるか、というところで、毎回違うように感じる。 楽しみではあるね、今回はどういう風なのかっていうのを見るのは。


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