まだ海の色がコバルトの時代

第2回:スキャンで比較、創刊号と最近の号。

 

 1991年と2004年。時代の違い、または時代を経てもかわらぬものをご紹介。

 

ROUND1 電話勝負

↑創刊号掲載の広告より。ダイヤルQ2による、いわゆる「伝言ダイヤル」です。

 当時は一般に携帯電話なんかありませんでしたからこういう連絡手段をとるのは一応はアリでした。
「ルージュの伝言」は、映画「魔女の宅急便」のオープニングソングに使われた松任谷由美の同名の曲からの引用と思われます。(まあよくあるフレーズではありますが)

 ていうかこんな広告パソパラに載っていたんかい。

 載っていたんですよ。むしろ創刊号における広告は半分以上ダイヤルQ2です。(・・・・・・・)そんな中にどういうわけか淀川長治さんのダイヤルQ2映画情報番組の広告があるのが不思議。(近日公開)

 ところで、この広告で男性は結局どこから電話をかけているのでしょうか。電話機はどうみても公衆電話じゃないですけど。

 

↑2004年6月号筆頭「ライク・ライフ」の記事より(C)HOOK


ヒロインが携帯電話ですよ先生!
1992年3月発売の「ミナミの帝王」1巻では銀ちゃんが持っていて珍しがられた携帯電話を、学生の分際で普通にもっていやがるんですよ先生!

 

 

 

ROUND2 消し勝負

創刊号「ELLE」紹介記事より(C)ELF

記念すべき(すんなよ)「消し」の金の延べ棒シール第一号です。1991年は当局の動きがたいへんにあわただしく、夏コミは幕張メッセを追い出され晴海に戻るわ、当局がエロ同人誌を求めにコミケ会場にガサ入れを行うわでこういうのはどこのエロ本屋さんも非常に気を使っていました。

 

2004年6月号「ライクライフ」紹介記事より。(C)HOOK

かわってませんね。

ところで、ビーチクならまだしもどうして喉元に「消し」を入れる必要があるんでしょうか。こんなところに当局の手入れを心配しなくてはならないようなものが描かれているとは思えませんそうかわかったきっとこのコが身に着けているロケットかロザリオかがストーリー上重要なアイテムなんだそれを隠しているんだそうに違いない(違う

 

 

ROUND3 裏表紙勝負

創刊号裏表紙広告は「スケバン戦國史」。(C)HARD

 建前としては最先端ゲーム機でもあるパソゲーにあって、あえてレトロな「紙相撲」です。

1991年は「ストリートファイターII」が登場した年です。

 

裏表紙広告は3Dエロゲー「尾行3」(C)ILLUSION

 本来は過大なスペックが必要ないエロゲーにあって、あえて技術的ハードルが高い「3Dエロゲー」です。

 3Dのエロゲーなんて昔は技術的に不可能すぎて概念としてだけ存在するものだったのに、いまじゃこのとおりっすよ奥さん。

 

 

必要スペック比較

「スケバン戦國史」 「尾行3」 倍率
メモリ 640KB以上 最低128MB,推奨256MB 200倍〜400倍
CPUクロック数 8MHz(PC-9801MV) 1GHz以上 100倍以上
(※実際は同じクロックでも処理能力が異なるので、さらに倍率が上がる)
サウンド FM音源ボード対応 DirectX8以降に対応する
サウンドカード
 
媒体 FDD(2HD) CD-ROMまたは
DVD-ROM
400倍〜4000倍
値段 7、800円 9,200円 だいたい同じ

 

ROUND4 凄い同人ソフト勝負

創刊号の同人ソフト紹介ページより。

 同人ソフトとダイヤルQ2を組み合わせるという、イチゴ大福的発想が素晴らしい。音声を伝えるために「電話を使う」というコロンブスの卵的発想もナイスです。


Q:「音声を配布するのに、何故サンプリング音声を使わなかったのか?」

A:当時のことを考えると、おそらく使えなかったのだと思います。
 当時の標準メディアはFDDであり、また、サンプリング音声を再生できる機能もあまり一般的ではありませんでした。


Q:「CD-Rなかったんか?」

A: 民生用CD-Rの登場は1993年です。

 
Q:「だったらカセットテープを使えばいいだろ」

A:「新しい革袋に新しいワインを」と言うではないですか。ダイヤルQ2という当時の新しいメディアこそが、「女のコの告白音声」を入れるのに相応しかったのですよ。

 というのはいささか詭弁ですが、この当時は「コンピューターデータ記録媒体としての」カセットテープが消えつつあり、なおかつCD-R登場前夜でもあったので、パソコン周りにおいて音声記録再生配布をする「これだ」という方法が一時的になくなっていた、というよくよく考えるとカナーーリ異常な状態でした。

 もちろん、このソフトにカセットをつけてしまうことも可能であったかも知れませんが、廃れたデータ記録媒体でもあるカセットではやっぱりカッコ悪かったのではないでしょうか。

2004年6月号の同人ソフト紹介コーナー・・・ではなく、普通のインフォメーションページより。

説明するまでもない最強の同人ソフト「月姫」。まさかの同人ソフトからのTVアニメ化、そこからのメディア展開という、豊臣秀吉もびっくりの企画力。ただひたすら、脱帽です。

 

ROUND5 ウホッいい男勝負

 

何故か創刊号に載っていた、淀川長治先生映画情報ダイヤルQ2の広告。
雑誌の創刊号というのはどんな本でもそうなんですが、
こういうカオシックなところがたまりませんわ。
2004年6月号「B-PARA」に紹介されておりまする「アポクリファ/ゼロ」
(C)GNソフトウエア
時代は進んでおりますねえ。俺こういうの嫌いじゃないですよ。

 

 

参考資料:
パソコンパラダイス1991年8月号(創刊号)
パソコンパラダイス2004年6月号
Oh!X1991年8月号
マイコンBASICマガジン1991年8月号
あちこちのサイト