これが「銀河戦士アポロン」だ!
「一騎に読め!」のBONさんより貴重な資料・・・かつて少年キングに連載された「UFO戦士ダイアポロン」の原作コミック「銀河戦士アポロン」第九話の完全なうつし(←ここの元ネタがわかったあなたは超がつく雁屋哲フリーク)をご提供いただきました。というわけで、このたび皆様にこの記念すべき「初映像化雁屋哲原作作品」である同コミックを紹介したいと思います。
情報追加!
このイベントのスタッフのZEDさんより情報をいただきました。
下の扉絵の「海堂りゅう」という人の現在のPNは「土山しげる」・・・そう、あの「喧嘩ラーメン」「食キング」の「土山しげる」先生だそうです。
というわけで、「UFO戦士ダイアポロン」のOPに出てくる「原作 雁屋哲 土山しげる」という名前の真実がついに判明しました。
結論:「UFO戦士ダイアポロン」の原作は「少年キング」に連載されていた「銀河戦士アポロン」であり、その原作を「『美味しんぼ』の雁屋哲」が担当、「喧嘩ラーメン』『食キング』の土山しげる(当時:海堂りゅう)」がマンガを描いていた。
(ちなみに、現在CS「ホームドラマチャンネル」でダイアポロンの「番組説明」を見ると、「原作 雁屋哲 海堂りゅう」と表示されています。)
| 前号まで(ハシラより:原文ママ:太字は筆者が)
地球をはじめとする太陽系さらには銀河系を侵略しようとする、暗黒星雲(原文ママ)の第一攻撃隊サタニクとシレーヌは彗星ロケット(原文ママ)に乗って、アフリカ エジプト砂漠(原文ママ)へおりたった。むかえうつ銀河戦士アポロン(原文ママ)は、七首の竜(原文ママ)とグリフィンという怪獣(原文ママ)とともに戦いをのぞんだ(原文ママ)が、既に敵(原文ママ)の策(原文ママ)略(原文ママ)は(原文ママ) |
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| 手前より アキラ(銀河戦士アポロン)、サタニク、シレーヌ |
この回は、サタニクの手元の箱から立ち上る黒い炎を見上げる全裸のアキラ(主人公)のシーンからはじまる。
「く 黒い炎が天空へまいあがっていくっ!」「な なんということだ 黒い炎が 無数の小さな人間の姿となり四方八方へと飛び去っていく!!」
サタニクは、その人間の姿になった炎が人間にとりつくと、サターン一族の命令にしたがうようになり、地球滅亡のために働くとアキラに説明する。
アキラ「人間をあやつって人間自身の手でこの地球を滅亡させようというのか・・・・・・」
サタニク「そうだ 人間ほどおろかな生物はいない。欲ふかで自分のことしか考えず軽はくで知能も低くひきょうでずるい!」「あやつるのにこれほど容易な生物はない」
・・・いやはや、神竜剛次の「大衆はブタだ!」に匹敵する人間憎悪ですな
原作者の本音が出てますな「知能が低い」なんて東大出てる人が言うとさすがに説得力が違いますな。もちろん「ふせいでみせる」と言ってのけるアキラではありますが、
サタニク「どこまでおろかなのだ、おまえごときに何ができる」
アキラ「フフフ・・・たしかにこのままのおれには何もできん(←そりゃそーだ砂漠のド真中で全裸だし。)」
「だが!!」
「俺は銀河戦士アポロンだっ!」
「アポローーーーーン」
の掛け声とともに巨大化して服を着るアキラ。
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アキラ(以降アポロン)「おまえたちの自由にはさせん」
サタニク「なるほど、じゃまをするというのなら・・・」
サタニクは、シレーヌに死の歌をきかせてやれと命令する。
シレーヌ「お お兄さま わたくしに『死の歌』をうたえというのですか・・・たったいまパンドラの箱からおそろしい災厄をばらまいたばかりだというのに・・・・・・このうえ・・・」
サタニク「何をためらっているのだ おまえの役目は歌をうたうこと 暗黒星雲軍団にさからうものを死においやる歌をうたうこと」
敵の兄妹がアポロンをほっといて言い争っている間に、前回までに彗星ロケット(原文ママ)に体当たりしてやられた七首の竜(の、首の一つ)がアポロンに声をかける。
アポロン「おおっ、おまえは七首の竜・・・生きていたのかっ」
とはいえ七首の竜は虫の息。「死の歌を聞いてはなりません。あやうくなったらスフィンクスを・・・」とアポロンに言い残して事切れる。
アポロン「スフィンクスだと・・・スフィンクスがどうした!?」
サタニク「なにをいっておるっ きけいっ 『死の歌』を!!」
さっきまでの自分たちの内輪もめを棚に上げてアポロンにツッコむサタニク。アポロンがふりかえると、そこにはアポロンと同じ大きさに巨大化したサタニク・シレーヌがいた。
アポロン「おおっ いつのまにおれとおなじ大きさに・・・!」
サタニク「われわれには定まった形も定まった大きさもない 自由に姿を変えられるのだっ」
・・・やっぱり雁屋哲先生のお約束「大きさ自由自在」がここにも・・・・・・・・・。
サタニク「歌えシレーヌ!」
アポロンは先ほどの七首の竜の言葉を思い出した。「きいてはいけませぬぞアポロン様」
シレーヌ「形あるものはほろび ちからあるものは失われ すべて命あるものは死へ 死せるものは闇 底なしの闇へ みちびかん」
・・・と、ここまで聞いたところで耳をふさぐ。あのなあ。
アポロン「い いかん 歌の最初の音をきいてしまったっ」
・・・・・・・・・・・・最初の音だけか?まあそれはともかくとして、死の歌は、それを聞いたものを石にしてしまうようで、最初の音を聞いたアポロンは下半身を石にされてしまった。
サタニク「さきほどの元気はどうしたアポロン!!われわれの侵略をふせいでみせるといった勢いはどこへいった シレーヌの歌をききおわったときそれが銀河戦士アポロンのさいごだっ」
アポロン絶体絶命!
サタニク「フフフ・・・このままじっとみているのもおもしろくない・・・」というわけで、サタニクは「メドゥーサ三姉妹」を呼び出し、まだ石になっていない上半身を攻撃させる。メドゥーサ達の頭髪の蛇がアポロンの血を吸わんと襲い掛かる!
アポロン「うわああーっ からだが石と化していくというのに毒蛇までおそいくるとは ど どうすればっ」
・・・と、ここで終了。
最終ページのハシラ(原文ママ) ★おそるべき暗黒星雲侵略軍団の先兵たち!!地球を守る銀河戦士アポロンのゆく手は・・・?
最終ページの床下(原文ママ(くどい))
◆第十話『めざめよ スフィンクス!!』へ◆
あえてツッコミも入れましたが、決してヨモスエ・駄作の謗りをうけるような作品ではなく、それどころかこの当時としては珍しい、映像化(マンガとして書き起こす事も含めて)を意識している作品であるという事がうかがえます。しかしながら、それは「雁屋哲先生自身が頭に描いた絵を原作として書き起こし、それを忠実に映像化する」事ではありません。
実際のところ、雁屋哲先生が作画の細かい処にどこまで具体的な指示を出されていたのかはわかりませんが、「マンガ家さんの好きなように描いて」くれるのを期待しているように思われます。(※1)
というのも、この作品に出てくる固有名詞を見ればわかるのですが・・・「メドゥーサ三姉妹!」「彗星ロケット!」「暗黒星雲侵略軍団!」「スフィンクス!」そして・・・「銀河戦士アポロン!」単語を聞いただけで、100人が100人、いかようにもその映像を思い浮かべられるような、しかも皆が共通の記憶として知っているような単語ばかりです。
これをマンガ家さんが映像化するわけですが、このようなイメージしやすい題材を好きなように描いていいのですから、描きやすくもあるでしょうし、なおかつ、描き甲斐もあるでしょう。
原作との共通点が一部の固有名詞以外には極めて少ない「六神合体ゴッドマーズ」方式でアニメになった(いや、むしろ「六神合体ゴッドマーズ」こそが「UFO戦士ダイアポロン」方式でアニメになった、というべきだ。)この「銀河戦士アポロン」ではありますが、それは雁屋哲先生が、自身の原作をそのまんま映像化するよりも映像化担当者がその個性と能力を発揮する事を善しとする原作者である事を考えると、むしろ必然であったといえるかもしれません。 (※2)
最後に、貴重な資料をご提供くださいましたBONさんにあらためて大感謝!m(_ _)m
(※1)・「野望の王国」最終巻後書きより由起賢二先生の言葉
「原作者と漫画家は、ピッチャーとキャッチャーの関係であるという周囲の言葉に疑問を抱いていた小生は、雁屋氏と初対面の時、絵描きはホームランを打ち返すバッターたれ、と言われ、快哉を叫んだものだった。(以下略)」
(※2) ・「風の戦士ダン」のマンガ担当の島本和彦先生は、「原作をパロディ化しながらマンガ化した」と話しておられました。(おいおい・・・。)