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オシム監督の記事を読んで

 今日の朝刊にJリーグ・ジェフ千葉の監督を務めるオシムさんが今度のW杯について記者会見で語ったという記事が載っていた。それによると、オシムさん曰く日本代表には攻守のバランスが大切である、という。オシムさんは攻撃型の選手をメディアが持て囃し過ぎるのも懸念しているらしい。サッカーを見る人がそれに影響されるのを恐れているようにも読める。
 さて、僕は昨日素人考えではあるが、ブラジル戦はバランスがどうのということは脇に措いて攻め込んだ方が良いのではないか、ということを書いた。これは全くメディアが「日本代表は攻撃陣にタレントが揃っている」と言っているのを信じたからでもある。詰まりオシムさんの懸念が見事に的中しているかもしれない。

 しかしオシムさんの言葉は拡大解釈して良いと思う。攻撃ばかりするな、と言っている訳ではなく、穴を作るなと言っているのではないか。
 即ち攻め上がった選手がいたら必ずその部分を後ろからフォローせよ、ということだ。オシムさんの「バランス」とはどういう意味か、という問題でもあると思うが、ボールの動く方向より後ろの位置にいる選手が常に前の選手の動いた後に入っていく、ということなら、攻守のバランスを取るとは必ずしも人選上のバランスではないと思う。

 寧ろオシムさんの「名前がある選手を並べても、それが最もいいチームかは分からない」という言葉が若干気掛かりだ。オシムさんの目には日本代表にバランスが欠けていると映っている。そこへこの言葉をクロスさせると、バランスを崩しがちな人がいる=味方のことを見ていない人がいる、と聞こえる気がするのだが。

 船頭が多い気がするのは確かである。ただチームが日本的な気遣いの様な感覚を発揮して、その辺が上手く均されれば、結果的にオシムさんの言うバランスも取れるのではないかと思う。

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 オシム監督は1941年生まれ、1990年のW杯で分裂前の旧ユーゴスラビア代表を率いてチームをベスト8に導いた。ジェフ千葉では4年前から指揮を執り、低迷していたチームを一躍優勝戦線へ押し上げた。そのサッカーとは運動量を惜しまずに波状攻撃を仕掛ける攻撃的なスタイルだった。
 監督としての手腕と哲学、それに基づく極めて思想的な記者会見が日本のサッカー・ファンの心を捉え、「ジェフの至宝」のみならず「J(リーグ)の至宝」と言われることもある。会見での言葉を集めた本まで出ている。

(Tsusei, 6 June 2006)

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