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今の内に言っておきたいこと

 いよいよ明日の早朝、サッカー日本代表は「髪の毛一本」分の可能性に全てを賭けてブラジルと対戦する。

 そのブラジルは既に2勝して決勝トーナメント進出を決めて「負けても構わない」等余裕綽々であると伝えられており、これは日本にとって非常に危険な事になってしまった感がある。プレッシャーを感じずにサッカーが出来る事程セレソンにとって良い条件は無いのであって、遺憾ながら次の試合はそうした稀な場合になってしまったと思う。
 一方の日本代表は、1分け1敗というここまでの結果も今となっては別段不思議でも何でもなくて、十分有り得る結果だった訳だ。例えばブラジル戦に勝って1勝1分け1敗となれば、当初言われていた通りになる。ただ同組のオーストラリアが勝ってしまうと無条件で先へ進めなくなるだけで、その点に関しては誤算だった事になる。

 報道によれば、この最終戦を前に日本代表のジーコ監督は恒例だった先発メンバーの発表を控えたばかりでなく、練習においても先発を窺わす組み分け等を行わなかった。しかしシステムの変更ということには言及し、メディアのインタビューでは特定の名前を挙げて失望感を滲ませたりした。これらを綜合して一部では、先発陣の入れ替えを予想する向きもあった。

 日本代表は2試合戦って今一つ上手くいっていないのは確かだろう。
 但しそれは暑さの所為云々という論調には与しない。それはもう何ヶ月も前から判り切っていた筈で、対策は十分講じられていたと考えた方が良い。2試合共に真昼の試合で然も晴れたのが不運だ、という記事も読んだが、時間も資金も潤沢にあった日本代表の場合、運の悪さを感じさせないことは出来た筈である――実際あと一歩のところまで勝利に近付いていた、と見えたではないか、傍目からは。
 しかし結果としては一つ負けて一つ引き分けた。要するに点が入らなかったからだ。また、点を入れてやろうという雰囲気も全体的には感じなかった。攻め込む気持ちがピッチ上で斑になっていて、その薄い部分の負担が最終的には全体を疲弊させていた。上手くいっていないと感じさせるとしたら、そこではないか。

 ならば人を代える他あるまい。濃淡を無くして掛かるしかあるまい。

 そして約4時間後、僕はいつもと変わらない布陣を見て複雑な気分になると思う。出場停止の宮本はとも角、他は福西のところに稲本が入る程度の変更しか無いだろう。FW陣は後半から総取替えということはあるかもしれないが、先発メンバーとしては殆ど何も変わらないのではないか。

 オーストラリアが勝つ可能性は日本が負ける可能性よりも高いと思う。それだからといってブラジル相手に気の抜けた試合をすることが出来ようか。きっと選手は(やっと)本気になって、大喜びでピッチ上を走り回ってくれると信じている。
 僕としてはブラジル相手なら本気を出しても良いということでも、この際許容しよう。ナイターだから出し惜しみしないというのでも、この際構わない。取り敢えず良い試合をして欲しい。お小言はその後だ。

(Tsusei, 22 June 2006)

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