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くるり

 ロックにもサウンドの地域差というか、大まかに言って関東のロック、関西のロック、という様なものがある気がするのだが、アジアン・カンフー・ジェネレーションが関東のロックの代表とすれば、くるりは関西ロックの筆頭格だろうと思う。

 くるりの事を聴いてもいないのに大風呂敷を広げてしまった。
 実は関東と関西の音の違いを説明する事は出来ない。ただ出身地を聞いてから聴くとそんな風に思う、というだけなのだが、今度くるりの「赤い電車」という曲のプロモーション・ビデオをテレビで見て、これはもう京浜急行そのものの歌なのに、以前「京急ロック」と僕が勝手に呼んだアジカンと、音楽的な傾向がまるで違うと思ったから面白かったのだ。

 だから、取り敢えず関西と関東は忘れて、京急に話を絞ろう。
 アジカンは特別電車について歌っている訳ではないのに京急という特定の鉄道を思い起こしたのに対し、くるりはプロモーションビデオからして思いっきり京急である。タイトルの「赤い電車」が名古屋鉄道でなく地下鉄丸の内線でなく岳南鉄道でなく京急なのは、歌詞に羽田が入っている事でも証明出来る。何かの都合でPVを京急で撮ったのとは訳が違う。
 逆に京急と特定させるために羽田の地名を入れた、と思わせるくらいなのだが、さてその音楽が京急かというと、これがまた、京急なのである。

 ただくるりの京急は快特だ。伸びのあるスピード感、プロモーションビデオの京急は三崎口発の通勤快特だった様だが(追浜と八景には停車したが神奈川新町は通過していたと思うから)、その辺りがくるりの京急なのではないか。一方のアジカンは、これは恐らく普通電車だ。一気の加速と高速コーナリング、つり革が右に左に踊る京急だ。

 だからどちらも京急であって、特にくるりのスピード感にも堪らないところがあって、血が京急の色で出来ている身としてはそこもツボなのである。

(Tsusei, 13 September 2005)

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裏白