八百屋お七と小石川植物園

公共の場で化粧する女



 先日、知り合いと話していて、若い女性や中年の女性が電車の中、駅や公園のベンチで手鏡を見ながら化粧をしていることが話題になった。なんとも品性のない行為である。電車内や駅のホームが公共の場所であるという認識がないのだろうか。たとえあったとしても、他者がそこにいて、女性の化粧する姿に不愉快な思いをしているという他者への配慮が全くない。要するに他人の存在をまったく意識していないのである。

 小泉首相は日本への海外からの観光客を増やす運動を進めているが、海外から日本を訪れた人たちは、この光景を見て何と思うだろうか。ヨーロッパでは、街頭など公共の場所で化粧をするのは「私は売春婦です」と言っているようなものだというのを聞いたことがある。日本にはなんとその種の女性が多いのでは、と驚くことだろう。

 化粧品会社が、このことについて全く何も言わないのも不思議である。ただ化粧品を売ればよい、後のことは知らないということなのだろうか。これほど公共の場所で化粧する女性が増えてきていることに気づいていないということはありえない。他者に対する礼儀やエチケットを、化粧品会社はこの際、きちんとキャンペーンすべきではないだろうか。

 化粧品製造販売の大手、資生堂は「化粧品は日常品であると同時に、文化の領域にまたがった商品」と自認しているそうだ。名誉会長の福原義春氏は「美を売るために生きてきた。資生堂は文化支援の原点」とも言っているそうだ。文化的な著書も多数著し、旭日重光章まで受章した人だが、その福原さんが女性のこういう著しく美に反する状態でいるのに何の反応も示さないのはじつに不思議なことである。

 最近、電車内での痴漢が急激に増えているという。東京では通勤時間に女性専用車がJRや私鉄で運転されている。もしかしたら、痴漢の増加と女性の電車内の化粧とは無関係ではないかもしれない。もちろん、痴漢行為はもってのほかであるが。 (2005/06/04)

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Last Update:2004/10/19
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