寥川亭随筆
腰痛談義
先週の木曜日、かなりひどい腰痛が出て、ぎっくり腰になってしまった。私には腰痛の持病があり、いつも気をつけているのだが、先週、青梅の大学まで初めて車を運転して行ったのがいけなかったらしい。雨模様のなか片道2時間半かかった。講義を終えて4時に大学を出て帰宅したのは6時半だったが、往復5時間、ずっと坐りづめだったわけだ。
夜、調べものをしていて、床に落とした紙を椅子に坐ったまま腰を曲げて拾おうとしたら、腰の辺りがギクッと電気が走ったような感じになった。痛くて立てなくなってしまった。ベッドの横になったが、寝返りもできないし、起き上がろうとして、腕を立て上体を持ち上げようとしたら、神経が腰の響いて起き上がることさえできない。そのままじっと寝ているより仕方がなかった。
翌朝4時ごろに尿意を催してトイレに行きたくなったが、独りでは起き上がれなくて、家人に手伝ってもらってやっと起き上がることができた。壁に伝わりながら、そろそろと歩いて用を足した。もう一度ベッドに横になっていると、夜が明けた。今度は痛みをこらえながら、なんとか独りで起き上がれたが、歩くのは同じだ。
そんな状態で時間をやり過ごしたが、このままではどうにもならないと思って、意を決して病院へ行くことにした。板橋中央総合病院へ電話すると、今日の整形外科は午前中で診療が終わるという。無線タクシーを呼ぼうと、こちらへも電話したが、どうしたわけか、今日は私の住んでいる地域では空車がつかまらないという。そこで、登山用の杖を頼りに、エレベーターで1階に下りて道路に出ると、ちょうどうまい具合に玄関前の私道に空のタクシーが入ってきた。
病院では、X線撮影をした。医者はヘルニアのような脊椎などの異状はないと言い、骨の状態は加齢によるものもあるが、骨粗鬆症の傾向もあるという。これには驚いた。骨粗鬆症は中高齢の女性に多い症状であるが、男性にもあるそうだ。牛乳はよく飲んでいるし、魚も好きで、カルシウムは充分摂っているとは思うのだが。先日、神戸で姉たちと会食した際に、姉たちも骨粗鬆症の傾向があると言っていたのを思い出した。我が家には遺伝的な傾向があるのかもしれない。医者はさらに、ストレッチをしろと言い、痛み止めの飲み薬と湿布薬を処方してくれた。それから4日目になる。少し痛みは収まり、今は杖に頼らなくてもよくなったが、始終腰に鈍痛を感じる。
大学時代に夏になると、施設にワークキャンプに行った。建設工事でヒューム管を持ち上げた時に、やはりギクッときて動けなくなった。思えば、あれが腰痛の始まりだった。その後、会社に勤めても若い時には腰痛が出ることは滅多になかったが、40代に入ると、2、3年に1回ぐらいの割で出るようになった。同僚に紹介してもらった鍼灸師によくかかった。特に坐ったままの仕事である整理部長時代はたいへんだった。
その後、単身赴任した京都でも症状が出て、京都の鍼灸師にかかったが、私には相性が悪く、症状が収まらないので、行きつけのスナックのママさんが通っているという鍼とマッサージと電気治療を組み合わせたクリニックを紹介してもらって通院した。これは相性もよく、健康保険も利いてよく利用した。
その効果があったのか、本社に戻ってからは腰痛が出そうになるが、ひどくなることはなく過ぎていった。引退したころから山歩きを始めた。腰痛によいと聞いたことがあったからだ。それでこの4年間、腰痛知らずというわけではないが、ひどいことにはならずに済んできた。ときどき、出るかな、と思う状態になることはある。それで安心していた。今回は3月ごろから、出そうな気配はあった。4月からの大学の授業に講義が加わり、京都時代に龍谷大学以来の講義なので、その準備に数十冊の本を読む毎日が続いた。座りっぱなしの日々であった。それでも大したことにはならないだろうと高をくくっていた面もある。どうやら、それもいけなかったらしい。
この連休に2泊3日で谷川方面へ仲間と登山に行く予定だったが、取りやめた。 (2006/04/24)
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Last Update:2006/04/24
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