ざんっ! どしゅっ! ぐちゃっ!
袈裟懸けに切り下ろされ、不快な音をたてながら次々と崩れ落ちる怪物ども。
「名雪っ! 魔法一発いったれ!」
「おーけーだよっ! 祐一っ! ファイアーボールっ!!」
ちゅごおおんっ!!
かざした掌から生まれた業火が怪物に直撃。一気に消滅霧散した。
俺たちは戦っている。
3枚のCD−ROM。とある人気ゲーム。
そのソフトと、あるコンピュータを使い、作り出した仮想現実の世界で・・・・
第一章 ディアブロ2
「相沢、ちょっといいか?」
7月の暑い夏、休み前のある日、授業も終わって、さあ帰ろうと廊下を出たところで
声を掛けられた。
この声は北川だな。そうに決まってる。
「あん?」
振り返ると、そこにはいつものアンテナみたいな髪型をした猫みたいなヤツが。
ほら当たった。(笑)
「なあ相沢。つい最近、おまえもパソコン始めたよな?」
「・・・・ああ。ずいぶんとーとつだな? っていうか、薦めたのはおまえだろう」
「うむ。よきにはからえ」
いって踏ん反り返る北川。
威張らんでええっちゅーに。
「つーか、俺がパソの組み立て、使い方、全部教えたんだぞ。威張って悪いか」
だから心を読むな。アンテナ男の分際で。
・・・・まあいい。
「おかげでだいぶ慣れてきたぜ。
とりあえずネットとメールとゲームくらいは、そこそこできるよーになったぞ。
Windowsの操作はほぼ完璧だ」
そういう俺を心底うれしそうに見、うんうん頷く北川。
「よし、相沢。そこまでできるなら話は早い。
おまえ、『ディアブロ2』って知ってるか?」
「・・・・はぁ?」
突然なにを言い出す?
「新手のワインか?」
「・・・・未成年のくせにマニアックなこと知ってるんだな。相沢」
うるさいな。うまいんだよ(*1)ディアブロ。
「・・・・犯罪人」
だから心を読むなっちゅーの。
*1 「ディアブロ」という名のワインは実在します。
正式名「カッシェロ・デル・ディアブロ」。
「まあ、それは冗談として。とりあえずゲームの本とかで見たことはある。
RPGだろ? キャラクターとかそのくらいはわかるぜ。でも、あれ英語だろ?」
とりあえず、俺様のディアブロについて知ってる限りの知識。これだけ。
しかし、北川はますますうれしそうにぶんぶか首をふる。
ってか、鞭打ちにならんか? 北川よ。
「うんうん。それだけ知ってりゃ充分だ! おまえにこいつをやるから、とにかくやれ!
ちなみに問答無用! やれ! 猿のようにハマれまい兄弟!」
一気にまくしたてる。おいおいおい。
ってか、俺に拒否権ナッシング?
北川は何やら鞄をごそごそあさりだし、3枚の黒色のCD−ROMらしきものを取りだした。
「これがインストールディスク、それとシネマディスク、ほんでもってプレイディ スク。
順番にインストールしろよ」
って、ディアブロ2のソフトかよ。
ただでさえゲーム漬け・未クリアゲームが溜まってるのに、この上、英語だらけの
海外ソフトまで薦めるのか、こいつ。
言いつつ、俺の手にそのCD−ROMをほとんど強引に握らせる北川。
「相沢、おまえならできると信じている。共に魔王ディアブロを滅ぼそうぞ!」
がっちり俺の手を掴み、ぶんぶか振りまくり。
なんか自分の台詞に酔ってねーか、こいつ・・・・
ってか、マジでやらなきゃダメっすか? 俺、英語ダメなのに・・・・
「英語のことなら心配するな。俺もわからん」
どきっぱり言い放つ。
マテや兄貴。
「大丈夫だ。マニュアルは日本語だしな。
俺の持ってるマニュアル貸すから、これで、勉強しろ」
といいつつ取り出したのは、なんか分厚いマニュアル。
・・・・をい。
「これ・・・・読めっちゅーのか? なんか、150ページくらいあるよーだが」
受け取ったマニュアルをパラパラめくりながら呟く俺様。かなりげっそり。
「ああ、心配いらん。操作方法自体はマウスひとつで事足りる。
まあ、ライフを素早く回復したい時なんかは、さすがにキーボードも使うけど
な。それも、数字のキー押すだけでいいんだ」
「・・・・ふぅん。まあ、なんか面白そうだし考えておくわ。
つーか、北川。おまえいったい何のキャラクター使ってるんだ?
確か5人くらいキャラクターあったよな?」
ふと思いついて聞いてみる。
「ふふん。俺か? 俺はな・・・・」
と、北川が得意そうに胸を反らしながら口を開いたそのとき。
「あら? 相沢君達、まだ帰ってなかったの?」
後ろから声がかかった。
香里とそのおまけだった。
「私はおまけじゃないよー」
訂正。名雪だ。
「あら。相沢君の持ってるのってディアブロ2じゃない?
相沢君もプレイしてるの?」
「って、香里も知ってるのか?」
「ええ。かなり面白いわよ。私なんてこれのおかげで近頃寝不足がひどくて、
大変なんだから」
なんと。一見してパソコンとは全然無縁そうに見える香里までが、このゲーム
に燃えているとは・・・・これは、一丁やってみる価値はあるか?
「おお。美坂までやっているとは初耳だな。どうして今まで声かけてくれなかっ
たんだ?」
「っていうか始めたのはつい最近よ。まだ北川君には言ってなかったわね」
思わず苦笑する香里。
「ねえ、祐一。ディアブロ2ってなに?」
そこへ、話についてこれないらしい名雪が、多少遠慮気味にいった。
「ゲームだ。それもとびっきりに面白いらしい」
「へー」
俺の言葉に、呆けた声をあげる名雪。これだけでわかったんだろーか。
「あれ? 香里も燃えてるってことは、栞は?」
「それがねぇ・・・・栞ったら、
『英語なんて人類の敵ですー』
なんていって全然プレイしてくれないのよ・・・・」
・・・・・・・・・・まあ、あいつらしいっちゃあいつらしいか。
「先週の日曜日にも、このゲーム薦めたんだけど・・・・オープニングで、登場人
物が英語をしゃべり始めた途端に、
『お、お姉ちゃん・・・・む、胸が苦しいです・・・・
く、薬を・・・・ボラギノールを・・・・』
とかいって胸を押さえて苦しみ出して・・・・慌ててやめさせたわ・・・・
いきなり死なれちゃ葬儀代もバカになんないし・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
3人ともが黙る。
医者に行け。頼むから。
つーか、今、さらりとすごいこと言いませんでした? 香里さん。
妹がやっと健康になったっちゅーのにこれかよ。つーかかなりひでぇ。
「冗談よ」
心の中で呟く俺のほうを見やると、半眼で言う香里。
てか、冗談に聞こえなかったッス。姉貴。
「・・・・つ、つーか・・・・確かボラギノールって、痔の薬・・・・」
「心臓にペースメーカーが埋め込まれている場合、近くで携帯電話は使っちゃいけない
のよ」
「・・・・おまえ人の話聞いてないだろ」
「ええ」
こ、こいつわ・・・・
「『あなたの電波がペースを乱す』おー」
ぼかっ!
すかさず名雪の頭をポカリと叩く。
「痛いよー。何するの祐一〜」
「わけのわからんネタを使うなっ」
「うー」
妙なことを言うからだ。
ディアブロの話題はどーしたよ。全然関係ないところにツッコミ入れやがって。
「・・・・で、どうするの相沢君? これからすぐにでもプレイするのかしら?」
「ああ、香里までがハマりまくるゲーム・・・・上等じゃないか。こりゃ挑戦するしかない
だろう!」
思わず力が入る。久々に燃えそうだ。
「そーこなっくっちゃ相沢! さっそく水瀬さん家にレッツゴーだっ!」
「そうね・・・・じゃあ、私も行きましょうか」
「なんだかよくわからないけどゴー!だよー」
やれやれ・・・・今日は家がにぎやかになりそうだ・・・・
ではでは、ちゃっちゃと行こうかね。
第二章 キャラクターメイキングと初バトル
「ただいまー」
家に帰ると、秋子さんは留守だった。おそらく真琴は商店街に肉まんの買出し。あゆ
はどこかに食い逃げに行ったんだろう。(断言)
とりあえず、俺の部屋に着いた。
俺、北川、名雪、香里がパソコンの前にいる。
このパソコンはもちろん俺のもの。
親の仕送りと秋子さんからいただいていたおこづかいを毎月コツコツ貯めて、やっと
手に入れた究極のマシンだ。
スペックは、現在のところ最強といっていいペンティアム3・1GHz、ビデオカー
ドはこれまた最強のVoodoo5。北川曰く、ディアブロ2はVoodooに最適化
されているらしく、俺のマシンで動かすには好都合だそうだ。運が良いぜ俺様。
さっそく、北川の指示に従ってソフトをインストールする。
『じゃじゃーん!!』
「うおっ?!」
「わわっ、壊れそうだよー」
インストールディスクを起動した瞬間、パソコンに接続されたスピーカーから大音量
が響き渡る。思わずビビる。おおう。
「ああ、大丈夫。これは効果音。さっ、ちゃっちゃとインストールしようぜ」
気にもとめずにいう北川の言葉に、安堵する俺と名雪。
つーか、香里のやつ笑ってるし。
まあ、ともかく、その後は特に問題も発生せずインストールが終了する。
しかし、けっこう時間がかかったよーな気がした。さすが3枚組。
「くー」
名雪・・・・飽きて寝てやがる。
だから可愛いんだよ、こんちくしょーめ。(馬鹿)
「よし、スタートだ」
ドキドキしながらアイコンをダブルクリックする。インストールはできても、起動し
た途端に問題が発生するなんて、よくあるからな。いつもながら緊張する一瞬だぜ。
「うにゅらー!」
ぼかっ!
いきなり奇声を上げた名雪の頭をポカリと叩く。
「ううっ、痛いよー」
「寝るのは構わんが、俺がびびるよーな寝言をいうのはやめろっ!」
「ひどいよー」
頭を抱えて抗議する名雪。見ると涙目になってる。ちょっとやりすぎたか。
「ほらほら、どつき&夫婦漫才はいいから、始まってるわよ」
「ううー」
香里のよーしゃなく厳しかとぶぁいなツッコミに名雪が唸る。
見ると、確かに問題なくゲームがスタートしていた。
社名のロゴが終わると、リアルで綺麗なムービーが始まる。
何やらじーさんとローブを纏った男が会話している。もちろん英語だ。
「・・・・って、もしかしてこの薄汚ねーじーさんが俺なのかっ?!」
衝撃の事実発覚!(笑)
じじいだよ! じじい!
しかも、しこたま痩せ細ったがりがり亡者・・・・変なところにリアルで不気味だ。
こ、これだから海外ゲームってやつぁ・・・・(汗)
あまりのことにモニターの前で真っ白に燃え尽きる俺様。
「早とちりすんなっ! こいつはマリウスじーさんだっ!」
「へ?」
復活。調子のいい俺。
「んで? こいつが何て言ってるのかわかるのか? 北川」
「しらん!」
あまりにもきっぱりはっきり言い切る。をい!
「なんだそりゃ!?」
思わず目を丸くする。それじゃゲームにならんのでは・・・・?
「・・・・『マリウス、ようやく見つけたぞ・・・・』」
「!?」
驚いて後ろを見やると、腕を組み、半眼のまま声を低くして呟く香里の姿。
「『ティラエル! そうか、ようやくわかった。
当然、別の姿で来たわけか。奴らが・・・・いつも見張っているのだから!』
『ずっと探していたのだぞ、マリウス・・・・
見つけられたくないのかと思ったほどだ・・・・』」
おそらく訳は的確なのだろう。そのまま最後まで喋り終わると、ふっと溜息をつき、
こちらを見て一言。
「・・・・こんなところよ」
「さ、さすがは美坂・・・・」
北川は額に汗すら浮かべて驚嘆していた。
「すごい。すごい。香里」
名雪にいたっては拍手までしている。
確かにすげーな。ま、それはともかく今はゲームだ。
翻訳してもらっても、まだ意味不明だけどな。(笑)
さっそくゲームスタート。まずはキャラクターメイクらしい。
画面には、マニュアルのとおり、パラディン、アマゾン、バーバリアン、ソーサレス、
ネクロマンサーの姿が表示されている。
パラディンは鎧を纏った魔法戦士、アマゾンは露出の多い軽装のレザーアーマーに身
を包み、バーバリアンはその名のとおりムキムキのアニキだ。ソーサレスはやはり露出
度の高いローブを着て杖らしきものを持っている女性。そしてネクロマンサーは骨でで
きているらしい鎧を纏っていた。
どいつもこいつもアメコミ調でなかなかコワい。(笑)
まぁ、ソーサレスあたりの服は、名雪とかが着てたら、それはそれはセクシーな生足
が拝めるんだろうなぁ。はっはっは。(はなぢ)
「よし。相沢。まずはキャラクターを選ばないとな。どれにするんだ?」
そんな俺様の甘美な妄想を壊す男の声、もちろん北川だ。
「もちろん、パラディンだ! 男たるもの剣に生きるのみ!」
さも当然のようにいう俺。てゆーか常識?(笑)
「うーむ。男たるもの、やはりムキムキマッチョメンが捨てがたいと思ったんだがなぁ」
「・・・・北川君。もしかして、バーバリアン使ってるの?」
香里がさも意外そうな顔をしていう。
「もちろんだ。意外か?」
当たり前のように胸をはる北川。
「意外すぎるわよ」
「ぐはっ」
きっぱりはっきり言い切る香里。相変わらず手厳しいねぇ。
北川はその言葉に、なぜか涙目になる。
「うにゅ? 北川君、この画面にうつってる筋肉質のおにーさん使ってるの?」
これは名雪。どーでもいいが、これ、おにーさんなのか?
「・・・・ああ。肉弾戦が凶悪に強い、良いキャラだと思うんだがなぁ」
「意外だね」
北川のいうことなどまるっきり聞いてないんだろう。やはりきっぱりはっきり言い切
る名雪。哀れなやつ。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・しくしくしく」
しまいにゃ泣き出す北川。
めそめそすんな気持ち悪い。
「さて・・・・名前入力か。これ、アルファベットしか受け付けないんだよな。
じゃあ、『yu-ichi』で良いや」
「まんまだな・・・・もうちょっとエレガントなネームとか考えられないのか? まい同志」
素早く立ち直りやがるこの男。
しかし、なぜ口調が九品仏大志?
「じゃあ、聞くが、おまえの名前はなんなんだ。北川?」
「『G_K』だが?」
「・・・・・・・・・・なんだそりゃ?」
呟く俺の声を聞き、ニヤリと笑みを浮かべて口を開く北川。
「フルネームは、『ゴーショーグン=北川』だ。かっこいいだろう」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・うぐぅ。
「症候群・北川?」
「エンガチョ」
「近寄ると病気になるよ、祐一」
「違う! ゴーショーグンだ! 病気になってどーすんだよ!」
どっちも、いっしょくたでも良いようなネーミングだってことに気づかんのかこの男。
ってゆーか、みんな某『激枯れ! 糞対談!』の読みすぎだ。
「つーか、ゴーショーグンって、戦国魔神・・・・」
「戦国魔神北川・・・・」
に。似合わねぇ・・・・(汗)
「・・・・・・・・最低ね」
「見損なったよ北川君」
よーしゃない一撃を放つ女性陣。北川、声を上げることもできずにノックダウン。
「友よ・・・・俺はおまえのセンスを理解できなかった・・・・許せ・・・・」
ちーん、ぽくぽくぽくですぅ。
「ぬぉぉぉぉぉっ!」
北川、発狂。
いいんだこんなやつ。放っておこう。(外道)
それから俺は、香里の指導のもと、ディアブロ2を堪能することになった。
英語は逐一、香里が翻訳してくれる。なにやらクエストという、いわゆるシナリオが
あるらしいが、それはまだレベルが低くてクリアできないらしい。
とりあえず、クエスト1をクリアするのを目標とし、町の外でゾンビなどを倒しレベ
ルを上げていく。
拾ったアイテムは武器屋に売り、金を稼ぐ。稼いだ金で強い武器を買う。
まぁ、そこらへんは普通のRPGと同じである。
しかし、どうみても歴代のRPGをリアルにしてリメイクしただけのゲームにしか見
えないのに、これが不思議なくらい凄まじく面白い。ハマるぜ!
ふと、小一時間ほどがたち、俺がフィールド上の、フォールン(ゴブリンのような
敵)たちを剣で全て葬り去ったところで、背中をぽんぽんと叩かれた。
名雪だ。
「ん? 名雪、どうした?」
「祐一。私もやってみたいよ」
「ええ?」
これまた意外だ。今までTVゲームとかにまるで縁がなかったような奴だった名雪
が、そんなことを言い出すなんて・・・・
「ふふっ、名雪もこのゲームが面白そうって思ったのね?」
「うん。私は魔法使いが使ってみたいよ」
明らかにうれしそうに呟く香里に向かって、満面の笑みを浮かべていう名雪。
うーむ。恐るべしディアブロ2。
「じゃあ、新しいキャラを作れ。複数のキャラを使えるようにできてるから、俺のパラ
ディンを終了させよう」
いって俺はキャラをセーブし、ゲームを終了した。クエスト1はまだクリアしてない
が、まあ良いだろう。
さて、新しいキャラメイクだ。
「じゃあ、ソーサレスね。名前は『nayuki』で良い?」
「うん!」
かわって、香里が操作する。
すると、町の片隅に佇むローブ姿の女性の姿がうつしだされる。
ソーサレス『nayuki』誕生の瞬間だ。
「じゃあ、さっそくいくおー」
全然やる気のなさそうな声でゲームを始める名雪。
こりゃ、すぐに殺されちまうかな?
そう思った俺だったが、それが間違いだったことにすぐに気づくことになる。
nayukiが、フィールドに出た瞬間、全員が驚愕した。
しゅばばばばばばばっ!!!!
なんと名雪が恐るべきスピードでマウスを操作し始めたのだ!
「手、手が・・・・見えん!?」
「う、嘘だろ・・・・?!」
「・・・・・・・・・・・・!!」
あまりといえばあまりの展開に、呆然となる俺達。
つーか、なに? ゲームセンターあ○しですか?!
「本気でいくおー!」
名雪が叫ぶ。瞬間!
ふっ!
その場にいた名雪以外の全員がどよめく。
突如、ソーサレスの姿がかき消えた! な、なんじゃそりゃ?!
なんとあまりに操作スピードが速すぎるために、パソコンの処理が追いつかず、プレ
イヤーキャラの姿が見えなくなってしまったらしい。
しょ、処理が追いつかないって・・・・このマシン、1GHzだぞ・・・・マジですか?(汗)
nayukiがいた付近をうろついていたフォールン達が、目標を失ってちりぢりになる。
そこへ問答無用にnayukiのファイアボルトが炸裂するっ!
どむどむどむっ!!!!
『ぐえぇぇーーーっ!!』
『ぐおぉーーーーっ!!』
ファイアボルトの波状攻撃に雑魚ごときがかなうはずもない。次から次へと悲鳴を上
げ倒れていく敵ども。
「怪物どもは血祭りだおー!」
恐ろしいセリフを吐きやがりながら、敵を葬る名雪・・・・何者だよ。おまえわ。
「がおーーー」
どこぞの金髪にはは女のよーに吠えながら、さらに敵陣に突っ込んでいく名雪だった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
数刻後。
画面上は阿鼻叫喚の地獄絵図となりはてていた。
そこらじゅうに転がるフォールン、ゾンビ、スパイクフィーンド(刺のあるトカゲ)
どもの死体の山。その真ん中にぼけーっと佇むソーサレスnayuki。
しかもそこらじゅうに血が飛び散っているので、なおさら始末におえない狂気の世界
だ。
当の名雪は、ソーサレスのマナが尽きたのと同じように、すっかりパワーを使い果た
したのか、座ったまま眠りこけていた。
「くー」
まだゲーム中なのに・・・・平和なやつ。(汗)
「名雪らしいわねぇ・・・・」
その寝顔を見ながら苦笑する俺達だった。
「あらあら。名雪も祐一さんも帰ってらっしゃったんですね・・・・」
と、部屋の後ろのドアの方から控えめな声。後ろを向くと、
「はい? あれ? 秋子さん・・・・」
水瀬家の家主、秋子さんがいた。手に買い物カゴを持っているところを見ると、夕飯
のおかずでも買いに行っていたのだろう。
「皆さんとゲームしていらっしゃったんですか。ふふふ・・・・」
相変わらず微笑みを浮かべながら頬に手を当て呟く。
「は、はぁ・・・・ディアブロ2っていう人気ゲームなんですよ。秋子さんは聞いたことあ
りませんか?」
って、何言ってんだ。俺。
秋子さんがそんなこと知ってるわけないだろう。突然、声をかけられて慌ててたらし
い。
ところが、秋子さんは笑みを浮かべたまま・・・・
「ええ。もちろん知ってますよ」
さも当然のようにいう。
「ええ?!」
北川と香里がその答えに驚く。
「バーチャルリアリティで体験できますよ・・・・ふふ」
微笑みを浮かべながら秋子さんは、相変わらずよくわからないことをいう。
だが、この言葉が、あの壮大な冒険の旅へといざなうきっかけとなることを、俺達
はまだ知らない・・・・
第三章へ続くっ!!
あとがき
ども。自称エルフ魔族のアーク=レグルスです。(笑)
初めましての人ははじめまして。そうでない方には、こんにちは。(笑)
なんなんでしょうねぇ。これ。(笑)
ともに超がつくほどの人気ゲームですが、これを組み合わせたらどんなSSになる
だろうかという単純な理由から、この小説が生まれました。
しかし、kanonはともかく、実はボクはディアブロ2は、まだパラディンしか使っ
たことがないんですよ。(自爆) しかもまだACT3をさ迷っています。(^^;
一度、HDDがクラッシュしましてね。(汗)
バックアップも取ってなかったので、しばらく封印してました。(T^T)
が、やはり一度ハマりだしたら止まりませんね。猿のようにハマってます。(笑)
ちなみに、マウスをどんなに早く操作しても、キャラが消えるなんてことは現実には
ありえません。(爆)
しかし・・・・長い・・・・・
一話目にして、さっさと祐一と、秋子さんを関わらせて、冒険の旅に出すはずだっ
たのですが・・・・やはり設定魔の悲しいサガというか・・・・北川と香里がボケとツッコ
ミするからか・・・・なかなか先に進みません。(T^T)
まあ、こんなSSでも、暖かく見守ってもらえると幸いです。(^^)
それでは、感想をお待ちしております! 掲示板&メールにカキコよろしく!
ではでは!
アーク=レグルス