【スレイヤーズSS】 移動商店の魔道器 3

 

 『ほーっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほ!』
 まっ昼間からド迷惑極まりないバカ笑いが響き渡る!
 ナーガの裏切りによって、11人に増えた極彩色軍団が屋根の上で笑ってるのだ!
 「どああああああああああっ! やっかましぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!」
 思わず耳と、なぜか目までふさぎながら絶叫するあたし。
 ほんとにすさまじい高周波っ! これにかなうものと言えば『ガラスに鉄の爪攻撃』
ぐらいしか他にないんではなかろーかっ!?
 「ええいっ! こーなったら全員総攻撃あるのみねっ! 総員戦闘配備ぃぃぃっ!」
 どっかの軍事総司令官が指揮するかのごとく、腕を振り上げ叫ぶ。
 「れっつごぅをぅおうぅぅぅぅ〜〜〜〜〜……」
 「斬っちゃるぅぅぅぅ……」
 「ぽっぽぽっぽぷりぃぃぃぃしっかりぃぃぃぃぃ……」
 「ぽっぽっぽ〜ぽぷりシャんっ〜ぽっぽっぽ〜……はとぽっぽぉぉッシュぅぅ……」

 ぱきょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお……

 今一瞬、あたしの背景が音を立てて崩れたよーな気がしたぞっ!! ほんとにっ!!
 なんと、あたしの周りにいる仲間全員が、その恐るべき高笑いによって、脳髄を破壊
されてしまったのだっ!
 「ああああああああああっ! みんなっ! この仇はきっとあたしが討つわっ!
  だから安心してあの世に割引ご招待されてねっっ!」
 「……と……言いつつ……何やってるだァね……お嬢サん……」
 むっ? あたしの穏密作戦・『シークレット・L』を見破るとわっ!
 (金を奪ってるだけのよーに見えるって? 気のせーよっ!! 絶対っ!)
 とゆーわけで、この気まずい状況を打破するために、次の作戦を実行するっ!!
 みし。
 倒れこみながらもスルドい突っ込みをなすドーギスさんに、あたしの無言の踏みつけ
攻撃が決まった。
 「……………………」
 「ふ。悪は滅びたわっ!!」
 「をひぃ……ンなことしとらんで、何とかしろぉぉぉぉ」
 倒れたカイルが、苦悶の表情で呻く。
 ……やっぱやるしかないか……幸い人もいなくなったし……
 あたしが呪文の詠唱を始めたその時!
 「わぁーっはっはっはっはっはぁ! この程度の輩共に敗北してしまうとは!
  まだまだ甘いなっ! リナ=インバースと、その他大勢の地ベタに這いずりまわる
ウジムシどもよっ!!」
 いつの間に屋根に登ったのか、ナーガ達のまん前で、野太いダミ声響かせるは、最弱
格闘家ジン=モチイクキー!
 『だぁぁぁぁれがウジムシだぁぁぁぁぁぁ……』
 あたし以外の全員が、抗議の呻きをもらす。
 「むわぁ〜っはっはっはっはァ! まあオレにまかせておくがいいっ!
  さあ! そこの複製人間軍団よ! どんな浅知恵を使ってナーガを悪の手に染め上
げたのかは知らんが、その愚劣な策謀ももはやこれまでと知れいっ!!」
 ジンがムサさ爆発な笑いを上げる!
 『知らん』
 …………………………………………
 どおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ?!
 何と!? 今のはナーガコピー達のセリフ!?
 「すごいっ! ホムンクルスのくせにっ! ひょっとして、ジンより頭良いんじゃな
いっ?!」
 死ぬほどヒドいこと言うあたし。
 「やかましいっ! 外野はひっこんでろっ!!
  さあ! 今こそ複製人間どもが、我が拳の前にひれふすのだっ! 覚悟しろっ!」
 「とかなんとか言って、結局倒されるんじゃ……?」
 「うるさぃわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁァッ!!」
 あたしのスルドい突っ込みに、本気で怒るジン君。
 「とっ……とにかくっ!! 神聖な我が拳を血で汚すワケにはいかんっ!
  さあっ!! 命が惜しくば降参するがいいっ!!」
 ジンが身構えつつ叫ぶ! あ・た・し・達・の・方・に・向かってっ!
 「ちょっとジンっ! あんた、どさくさにまぎれて裏切ってないっ?!」
 あたしの叫びにジン君、いけしゃーしゃーと、
 「笑止っ! 善良な市民に害なす輩どもを抹殺するならば、まず味方から滅ぼすべき
と判断したまでだ! けっして、ナーガ様から金で買収されたワケではないっ!」
 「結局、買収されたんだろがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁァッ!!!!」

 がびしょもばぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんんんっ!!

 いつの間に復活したのか、カイルが屋根の上に魔竜烈火砲をぶっぱなしたっ!
 「のろげぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?」
 案の定、丸焼けになって吹っ飛ぶジン。
 そのまま、空に舞い上げられ……
 ひぅぅぅぅぅぅぅぅん……ぐちゃ。
 ……落ちたな。
 ぼーぼーぼーぼーぼー。
 をを。燃えとる燃えとる。
 「お客様。どのよーな焼き方で?」
 突然、みょーなことを言いだすカイル。    ・・・・・
 「みゅみゅ〜っシュ……生焼けは体に毒だァね。ウェルダンでお願いシュるだァよ」
 マジメに突っ込むなよ……あんたも……
 「かしこまりました。少々お待ちください。ぬふふふふ……」
 をいをいをいをい……
 次の瞬間。のたうち回るジンに向かって、トドメの魔竜烈火砲が炸裂した。
 その場にいる全員が、ぼーぜんと見ているしかなかったのは言うまでもない。

 ジン君。さっきの攻撃を食らっても、まだ生きていた。
 ぴくぴくっ……ぴくくっ!
 をを! 完全にコゲてるのにケイレンする力が、まだあるとわっ!
 まさしくゴキブリ並の生命力っ!!(笑)
 「……ちょっとやりすぎじゃない?」
 レミーさんが、額に汗かき呟く。
 「ふ。たとえオレの親愛なる友であろうとも、金を一人じめしよーとするふとどき者
を生かしておく義理はないさ。それに、今の行動はオレの主、ガーヴ様のお導きでもあ
る。ふははははははっ!!」
 「そ……そう……」
 カイルが自慢のダークローブをバサァッとひる返し、邪悪なバカ笑いを上げる。
 気のせーか、ローブの中で黒光りするロングソードがアヤシさ爆発だ。
 ……こいつが暗黒魔道士などと呼ばれて、恐れられる理由が、なんとなくわかったよ
うな気がする。
 ……さて、肝心のナーガ軍団の方だが、やはりうまくかわしたようだ。近所の屋根の
上に点々と姿が見える。
 「そ〜言えば……ミリスはどーした?」
 ……は?
 あ、何か忘れてたと思ったら……ミリス?
 「あ、縛られたままコゲてるぞ」
 をを。ほんとだ。
 さっきの攻撃で屋根は半壊したのだが、煙突とその周りの屋根の部分、少々残ってい
た。
 その煙突に縛られたミリス、ズダボロになって気絶している。
 やっぱ、さっきので巻き込まれたな。
 ま、あれでも酔ってる時は頑丈だろーから平気だろう。
 それより……問題はナーガの方っ!
 あの悲劇を二度も繰り返させるワケにはいかないっ!!(何のだ……何のっ!)
 「ほーっほっほっほ! くだらない茶番は終わったようねっ!
  私の親愛なる分身を、これ以上好きにさせるつもりはないわ!
  また、この子達をみかん箱に封印すると言うのならば、私を倒してからにするのね
っ! ほーっほっほっほ!」
 『ほーっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほ!』
 ナーガの笑いに反応したのか、コピー達がけたたましく高笑いを上げる。
 とりあえず、笑いを無視して呪文を詠唱するあたし。
 「ね! ね! ポプリっ! あれ斬ってもいいはずよねっ?!」
 「そーですねっ! 行きましょうレミーさんっ!
  今こそ! 今こそっ! 今こそ私達の欲求を満たす時ですっっ!!」
 「そうよっ! その通りなのよっ!
  あれをうまく斬るためなら、国王試し斬りしてとっ捕まる覚悟もできてるわっ!
  れでぃ〜っすっごぉぉぉぉぉ〜〜〜〜〜っよっ!! ポプリィっ!!」
 「らっぢゃ〜〜〜〜〜っ!!」
 ずげげっ?! 史上最凶の刃物マニア女が動き出してしまったあああああああっ!!
 ナーガも、充分メーワクなヤツだが、こいつらはそれに輪をかけてメーワクだっ!
 『斬っちゃるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!』
 完全にイッた目をしながら、ナーガコピーその1に突っ込んでいくポプリ&レミー!

 っづごぅぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉんんんっ!!

 え!?
 ごちごちべててっ!
 あ、二人ともコゲ倒れている。でも……何でっ?!
 見ると、レミーさん達が向かった方にいるナーガ(?)が手を前に突き出していた。
 火炎球!? あいつが本物かっ……!?
 「ほーっほっほっほ! 油断大敵ってヤツよっ!」
 さらにその向こう側の屋根の上にいるナーガ(?)が、高笑いを上げながら二人を馬
鹿にする!
 ……ってっ?!
 「そんなっ!? ナーガっ! あんた達、どっちが本物なのよっ?!」
 「見てわかんないのっ!? あなたもモーロクしたわねっ! リナっ!」
 ナーガが叫ぶ! 向・こ・う・側・の・ナーガがっ!!
 「うそっ?! じゃ、さっきのはコピー!? なんで呪文をっ?!」
 「私に聞かないでっ!」
 ……解説しよう。本来、コピーホムンクルスと呼ばれるものは、動物の骨を粉にした
ものや、特殊な魔力をかけた薬品類、そしてホムンクルスのベースとなる人間の血が必
要になるのだ。
 この、10人のナーガコピー達も、同じような魔道実験から生み出された産物なのだ
が……。本来なら、コピーホムンクルスはベースとなった人間とまったく同じ姿をし、
なおかつ魔法容量もオリジナルと同じなのだ。だが、その技術力や知識まではコピーす
ることはできない。それを造った者か誰かが学習でもさせない限り……
 ……というのが、世間一般での常識なはずなのだ。
 あたしは学習させた覚えはない。コピーが呪文を使えるはずはないっ!
 「呪文でシュか? それなら、おじサんが魔道士協会に連れてって、教えてあげたァ
ね。お子サんは、ちゃんと勉強サせなきゃいけんッシュ。教育費には、多少苦労シたッ
シュが……」

 ぱきぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃんんん……

 さも当たり前のように言うドーギスさん。その場で凍りつくあたしとカイル。
 「じゅ……呪文……教えちゃったの……?」
 「な……なんちゅーことを……」
 「そーだァね。あのとーり立派な大魔道士になったよーだぁて。おとーサんは嬉しい
っちゃァね」
 『嬉しいことがあるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁァァッ!!』

 ごぼおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉォォッ!!!!

 あたしとカイルの怒りまかせに放った『L&K・ツインフレアボムズクラッシュ』が
ドーギスさんの顔面にマトモにめりこんだ。(よーするに、二人同時回し蹴りである)
 「なっ?! 何シュるっシュかっ?! お嬢サん達も、○フリカの恵まれない子供達
の立場になれば、よくわかることッシュよっ! 勉強できないことの辛さがっ!!」
 「カイル。アフ○カってどこ?」
 「知らん。聞いたこともない」
 あたしは疑問を口にしたが、やはりカイルにもわからないよーだ。
 そんなふーに、争いの種を完璧に無視して雑談している時……!
 『ほーっほほほーっほほっほっほーっ!!』
 ををっと! すっかり忘れてたっ!
 見ると、ナーガコピー達が笑い上げながら手を前に突き出している!
 その手に魔法のエネルギーが集まっていくっ!
 「ほーっほっほっほ! 彼女達の笑いの微妙なアクセントの違いは言葉を表している
のよっ! ちなみに今のは『爆煙舞』の呪文を唱えたのよっ!!」
 本物がわざわざ解説するっ!
 「ンなバカなーっ!」
 カイルがわめく。しょーがない、事実は事実だ。
 きゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅんんん……
 ナーガコピー達の、手の中の光がひときわ輝きを増したっ!!
 いけないっ! いくら殺生能力の小さい呪文でも、こんな大勢いっぺんにかけられた
らっ……!
 「おっ……お嬢サん! 来るッシュ! どーシュるだァねっ?!」
 「ミリスは運んできたっ! ジンはどーすんだっ?!」
 「ほっとけッシュ!」
 「斬るっ! 斬っちゃるっ!!」
 「ををっ?! レミーさんいつの間にぃぃっ?!」
 口々にわめきつつも、あたしのそばに集まってくる一同。あんたら、あたしに一体な
んの期待しとるんだっ?!
 「ほーっほっほっほ! 覚悟することねっ! リナ!」
 くっ! 手の打ちよーがないのかっ?!
 ……と思ったその時!
 「風よっ!」
 突然、高らかな声が響き渡る! 瞬間っ!!

 どぶどぶどぶどぶどぶどばばばぼがぉぉぉぉぉぉぉぉぉんんんっ!!!

 無差別に炸裂する『爆煙舞』! しかしあたし達には、ほとんど被害はない。
 「ポプリっ?!」
 そう。あたし達の前に立ちはだかり、風系の呪文で炎の熱波から防御してくれたのは
『血みどろオタク』のポプリっ! さすが立直りは早い奴っ!!
 よく見ると、風の呪文だけでは防御しきれなかったのか、愛用のロングスピアに魔力
付与の呪文・『魔皇霊斬』をかけて、それを高速回転させてバリアのよーにしていた。
 二重防御とゆーヤツである。
 それにしても……二つの呪文をこの一瞬で唱えて、もう片方を武器に魔力付与させる
とは……。さすが『元・悪の魔道士排除同盟・構成員』だけのことはある。
 「リナっ! 3・2・1で防御を解くから、後は頼んだわっ!」
 ポプリが防御を続けたまま、こちらに叫ぶ。
 「らぢゃーっ!」
 ポプリの考えを即座に理解し、呪文を唱え始めるあたし。
 「3……」
 ポプリがカウント・ダウンを始めたっ! まだ、ナーガコピーからの爆撃は続いてい
るっ!
 「2……」
 まだ攻撃は続く! ナーガが何やらわめいているが、風の障壁に阻まれているので聞
こえない!
 「1! 今よっ!」
 ばしゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!
 障壁が解かれるっ!! そして、唱えておいた呪文を解き放つあたしっ!
 「魔風っ!!」

 ぼぶあああああああああああああああああああああっ!!!!

 くごっ!! ぼぐぉぉっ!! ずしゃごぉぉぉぉぉぉっ!!
 魔風が起こした裂風によって、吹き散らされた『爆煙舞』の光球が、そこらじゅうに
炸裂したっ!
 「ぐおちちちちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁァッ!!」
 あ、ジンは見捨てられてたんだっけ。
 ま、だいじょーぶだろう。ゴキブリだし。(をひをひ)
 ナーガコピー達は、今の裂風にも負けずに新たな呪文の詠唱にはいっているっ!
 そうはさせないっ!
 「浮遊!」
 浮遊で屋根の上へと移動するあたし!
 「お嬢サーんっ! まず、おじサんの手袋を取りかえシュよろシ!」
 ドーギスさんが下の方で叫ぶ。
 「OKっ!」
 とりあえず、手近のコピーに向かって術を解き放つ!
 「覇王氷河烈!」
 ぴきぴきぴきぴききききぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃんんんっ!!!
 炎の精霊サラマンダーすらも氷柱に変えるという、極寒の冷気がコピーを襲う!
 そのまま氷づけになるコピーその1。
 今の術、少しアレンジしてあるので砕け散るようなことはない。仮死状態になってい
るだけだ。これなら、コピーとはいえ、人間と同じような存在を殺して寝覚めの悪い思
いをしなくていい。
 さーてと、ドーギスさんのマジックアイテムを奪ったコピーはっと……
 ……見つけたっ!
 あたしから見て、一番向こうにいるコピーの左手にハマっているのは確かに、ドーギ
スさんのアイテムッ! おーしっ!
 「覇王雷撃陣っ!!」
 これなら、他のコピーもろとも一緒くたに倒せるはずっ!
 「ほーっほっほっほ! 甘いわねっ! リナ=インバースっ!!」
 ……なにっ!?

 ばぢばぢばぢばぢばぢばぢばぢぢぢいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃッ!!!!

 横手から飛んできたショートソードが、あたしの放った電撃とまともにブチ当たる!
 ……避雷針の代わりかっ!? 雷の属性をうまく利用したなっ?!
 「ふっ! 本物の白蛇のナーガ様を忘れちゃ困るわねっ! リナ!」
 「もう、じゅーぶんコピーの方が目立ってると思うけど……」
 「言わないでっ! 頼むからっ!」
 をいをい……悲しくなってくぞ……どんどん……
 「ナーガ……一つ聞くけど……何でコピー達の味方になったワケ……?」
 「ふっ……リナ。あんたが悪いのよ。コピー達も立派に生きてるのよっ!
  人権だってあるはずよっ! それを捨てたあんたが悪いのよっ!!」
 「で〜〜〜? 随分ご立派なこと言ってるけど、結局の所、コピーがなぜか持ってい
た金貨にでもつられて味方してるとか……?」
 「疑苦ぅ!?」
 図星だな……やっぱし……
 ンなことを考えていると……突然、向こう側からカイルの声がする。
 「おーいっ! リナーっ! 手袋奪っといたぞーっ!」
 へ?
 声のする方ふり向けば、コピーその2(?)をぺち倒したカイルが自慢げに胸を張っ
ている。いつの間にか屋根の方に上がっていたよーだ。
 カイルの手には、間違いなくドーギスさんの手袋がっ!
 「カイルっ! ナイスよっ! 早くドーギスさんにっ!!」
 「わかったっ! ほれっ!」
 カイルが、やたらお〜げさな身振りで手袋を、下にいるドーギスさんに向かって投げ
つけるっ!
 ぱしっ!!
 ドーギスさんナイスキャッチっ!!
 「サんきゅーだァねっ! サあ今こそ、おじサん20年前に手に入れた究極の魔道器
の封印を解くっシュよ〜っ!」
 『えっ?!』
 ドーギスさんの言葉に、その場にいる全員が注目した!

 (ドーギスさんの言う魔道器の秘密とはいかにっ!?)    まだまだ続くっ!!