フーコー振り子について    

1980年、私が勤めた新設の都立高校に、高さ7mほどのフーコー振り子を作りました。

それから、私のフーコー振り子への強い思い入れがはじまりました。

地球自転の証拠として、はじめて一般市民の前に明らかにされたもの、それがフーコーの振り子です。振り子の振動方向が一定不変で、地面の動きに対して無関係であることは、それ以前からも知られていました。実際に振り子を使って実験したのは、フランスのレオン・フーコー(1819〜1868)です。

 フーコーは光の速さを測定したことでも知られています。特に水中の光速度を測定したことで、これは光の波動説の大きな決め手となりました。

フーコー振り子についての報告
(科学読物研究会会報)

「1995年9月から96年3月まで、パリのパンテオン(写真)でフーコーの振り子を再現する」という新聞記事がありました。
 95年の12月に実際に見てきました。ところが残念なことにそばへは近寄れないのです。
昔の人たち(写真)が、すぐそばで振り子の振動方向が回転していくのを感動して眺めたのと同じというわけにはいきませんでした。遠くから眺めるだけです。でもストップウオッチで、周期だけはしっかり測ってきました。その周期は、16.41秒で、そこから振り子の長さを逆算すると67mになり、フーコーが1851年に実験したときの値と一致しました。

 フランスのレオン・フーコーは、1851年1月8日、パリのアサ通りにある自宅の地下室で、長さ2mの振り子で最初の実験を行い、その後2月3日にパリ天文台(別記)の子午線ホールで11mの長さの振り子で実験しそれを人々に公開しました。それから3月の末に、ナポレオン3世の要請により、パンテオン寺院の高いドームの下から長さ67mの針金に28kgのおもり(写真)をつるして実験したといわれ、これが有名なパンテオンの実験です。また1855年、パリの万国博覧会のときにも同じパンテオンに振り子がつるされ、大勢の人が見学したといわれています。
 なおこの振り子は、パリの科学技術博物館によって吊り下げられたもので、ふだんはそちらに展示されています。長らく休館だった科学技術博物館は2000年3月21日に再開されました。

 また1997年6月には、フィレンツェのドゥオーモ(別記)でも実験が行なわれ、それによると1866年9月に90mの長さで最初の実験がされたということです。

 カリフォルニア・アカデミー・サイエンスでは、フーコー振り子の原理をアニメーションで説明してくれます。ぜひ、訪れてみてください。

 わがくにでは、国立科学博物館に、高さ21m余りの振り子(写真)がつり下げられました。見学された方も多いことと思います。現在の振り子は1981年に改良されたものです。