大好き!クラヴィスさま 妄想編

〜安らぎのサクリア〜

「おおや、金の髪のすてきなお嬢ちゃんはクラヴィスがお気に入り?」
「赤くならなくったっていいよ。クラヴィスもあのうるさい衣装をとっぱらえば、なかなかいい男なんだからね。私はね、あの人がもうちょっと自分の美しさに目覚めたら、聖地一の女泣かせになると思うけどな。あのロリコン毛の男よりはねっ」
「あ、そうだ、今度クラヴィスにお化粧してみよっかな。寝込みを襲うってのはどう?なんだか、とっても似合いそう。でも・・ちょっと似合いすぎて恐いかもね」

「アンジェリークはクラヴィスさまのことが知りたいの?」
「クラヴィスさまって無口でちょっと恐そうでしょう」
「ぼくなんて、聖地に召されて以来、ほとんど個人的にお話ししたことはないんだよ」
「森で?」
「ああ、あれはね。チュピがクラヴィスさまになついているんだ」

「お嬢ちゃん、どこへ行くんだ?」
「この方向ってことは…まさか、あのクラヴィスさまの執務室へ?日の曜日の真っ昼間から行くところとは思えんな。ふうむ、もしかしたら、お嬢ちゃんはクラヴィスさまが好みのタイプなのか?」
「おや赤くなったな。図星か。だけど、あのクラヴィスさまじゃ先は暗いな。レディの扱いにも慣れていなさそうだし。お嬢ちゃんの想いは叶えられるとは思えんな」
「あんな昼行灯みたいな人はやめて、俺と公園を散歩しないか」
「悪いことはいわん、やめとけ。デートしても一体何を話すって言うんだ?気の利いたセリフは言ってくれないだろうし、第一、衣装が重くて一緒に歩くのもままならんだろう。それに、水晶占いで過去を洗われて、タロットで未来を占いまくられて。・・・。あ、すまない。俺ならクラヴィスさまとは絶対結婚せんな。え?そんなことは聞いていないって?」

「なにい。クラヴィスだってぇ?」
「なーんで、そんなことおめえが訊くんだよ」
「は、はーん。分かったぜ。おめえ見かけによらず年寄り好みなんだな」
「赤くなるこたあねえよ。俺も協力してやろうか?あいつの庭には世話になってるからよ。いつも昼寝するときはクラヴィスの館の庭と決めてるんだ。さぼってても見て見ぬ振りしてくれるし、意外にさばけたヤツだぜクラヴィスは。今度いっしょに行ってみるか、よく眠れるんだぜ。なんでだろうな。安らぎのサクリア送ってくれてるのか?まさかな」

「クラヴィスさまですか?あのように素晴らしい資質をお持ちなのに、前向きにお力を使われないのは惜しいと言うほかありませんね」
「いえ、でも、ああいう無欲のお方だからこそ、一人占めできるんですからね。ふふふ。おや?アンジェリーク、顔色が…」
「そうですか。クラヴィスさまがどんな方かお訊きになりたいでしょう。私はほかの守護聖さま方といると気疲れしてしまうのですが、あの方のおそばだと、何の気兼ねもなく自然体でいることができるのですよ。そういえば不思議ですね」
「私はあの方にハープを聴かせてさしあげていますが、静かに耳を傾けてくださいます。誰かのお役に立てるのはうれしいものですよね。え?私が楽しそうですって?そういえば」

「クラヴィスさまなら、公園にいらしたよ。アンジェリーク」
「あ、だけどもうあれからだいぶ経ったから、もうお部屋に戻られたかも。だけど、どうしたんだい?日の曜日なのに。クラヴィスさまにご用かい?」
「だけど、今日は珍しかったよな、クラヴィスさまが公園の東屋にいらっしゃるなんて。誰かを待ってらっしゃったのかな」
「アンジェリーク。クラヴィスさまとは執務室が隣り同士なんだけど、めったにお出かけになる様子はないよね。あ、でも一度だけ…」
「うん、一度だけあるところでクラヴィスさまを見たことがあるんだ」

「どうしたのだ、アンジェリーク」
「今日は日の曜日だ。公園を散歩するのも気晴らしになってよいだろう」
「何事だ、そのようにきょろきょろとして。女王候補たるもの常に泰然自若としていなければなるまい」
「まあよい。何か捜し物か?」
「それは、まさかあやつのことではないだろうな、さきほどまで東屋にいた」
「さあ、森の湖の方向に歩いていったように見えたが。あれに何か用か?」
「アンジェリーク。大陸育成頑張っているのはよいが、闇の館ばかりが目に付くのはどうしたわけだ…。いや、今日は日の曜日。このような話をして悪かった。クラヴィスは今日は珍しく私に挨拶していったぞ。どういう風の吹きまわしか。まあ、私も悪い気はしなかったがな」

「アンジェリーク、どちらへ?」
「ああ、今、クラヴィスがそちらへ向かったようですよ。あそこはなかなか気持ちの良いところですからね。静かですし、物思いにふけるには格好の場所ですよ」
「見晴らしの木?…ああ、それは聖地のことでしょう。よくは知りませんがここの湖にも大きな木があるようですよ。あ、アンジェリーク、もしかしてクラヴィスを探しているのですか?」
「いえ、見晴らしの木とおっしゃったから。めったに外出しないクラヴィスですが、たまにあの木のところで見かけることがあったものですから」
「いろいろとつらいことがありましたからね、クラヴィスには。あ、あなたには関わりのないことでしたね。おや?アンジェリーク、そんなに急ぐと転びますよー」

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