例えばあなたがクルマを運転していたところ、
自転車を引いたおばちゃんがトコトコと前方を横断したとしましょう。
おばちゃんの横断のペースとあなたのクルマの速度から予測すると、
あなたがそこに差し掛かるまでには、おばちゃんは悠々と横断を終了すると思われます。
ですから、あなたは特にクルマのスピードを緩めることなく走行しようと思います。
でも、これは間違いなのです。
自転車を引いているのがおばちゃんではなく、例えば若い男だとしたら、
あなたがスピードを緩めなかったのは間違いとは言えません。もっとも、
若い男なら自転車を引いて横断することなどほとんどないですし(自転車をこいで渡りますね)、
安全マージンのために多少はアクセルを緩める必要があるかもしれませんが、
「渡りきれるだろう」という予測は基本的にははずれません。
ところが、おばちゃんが自転車を引いて横断している場合には、「渡りきれるだろう」
という予測はほとんど意味をなさないのです。
確かにおばちゃんは渡りきれるようなペースで自転車を引いているのですが、
でも渡りきれないことが往々にしてあるのです。何故なら、
おばちゃんは渡りきらないうちに止まってしまうからです。
自転車の前輪が路側にかかるかどうかという位置で、自転車を道路に対して垂直にしたままで、
自転車にまたがるために止まってしまうのです。
つまり、自転車の後輪は道路にはみだしたままです。完全に渡りきって、
自転車を道路に対して平行にしてから止まるのならば良いのですが、
何故かおばちゃんは、自転車の後部を道路にはみださせたままで止まってしまうのでございます。
摩訶不思議な行動原理なのでございます。
摩訶不思議なのですが、もし自転車をひっかけたら、
悪いのはクルマということになってしまいますから、
おばちゃんが自転車を引いて道路を横断しているのを目撃した時には、
「渡りきれるだろう」なんてことは思ってはいけないのです。
「渡りきる前に止まるだろう」と考えて、それに対する準備をしなければならないのです。
全てのおばちゃんが渡りきる前に止まってしまうわけでもありませんが、
渡りきる前に止まってしまうのは、ある程度以上の年齢層の女性に限られます。
おじいちゃんなどが素早く渡れないことはありますが、渡りきる前に止まることはありません。
また、女子高生などの若い女性にもこういうパターンは見られないように思います。
渡りきる前に止まってしまうおばちゃん達の頭の中を覗いて見たいものですが、
覗いても私には理解出来ないことでしょう。女性の脳は自分の位置を客観的に捉えることが苦手、
などということも聞きます。それも関係しているとは思いますが、
若い女性には見られない行動ですから、そればかりでもないでしょう。
ベースには女性脳の特徴があるとしても、おばちゃん特有のプラスアルファがあって、
こういった行動につながるのでしょう。そういえば、レジや ATM の待ち行列に、
無意識に割り込むのはおばちゃんが多いです。なんとなく、
渡りきる前に止まってしまうことと似た行動パターンにも思えなくもありません。
本当に不思議な行動ではあるのですが、「渡りきる前に止まる」
おばちゃんが少なくないのは事実ですから、こちらが気をつけるしかないのでございます。