自分が歩いていくつもりの方向からから人が歩いてきて、
そのままだとぶつかってしまうのでこちらが右によけたところ、
相手も同じ方向によけてしまい、それを見てこちらが左によけたら、
相手もまた同じ方向によけて・・・・、なんて感じで、
おっとっとになった経験は誰にでもあることでしょう。
自分と相手が同じ方向によけてしまうのは、多くの場合、1 - 2 回程度で済みます。
時には 3 - 4 回続いてしまうこともありますが、
10 回も続いた経験がある方はいらっしゃらないでしょう。
確率論で考えますと、相手が自分と同じ方向によけてしまう確率は 1/2 です。
従って、それが十回続けて起こる確率は 1/2^10(2 の 10 乗分の 1)= 1/1024
ということになります。およそ 0.1% の確率です。
0.1% の確率というのは決して高い確率ではありませんが、毎日毎時毎分毎秒、
世界のいたるところで「おっとっと」が発生しているわけで、そんな中には、
10 回続けておっとっとになってしまったケースがあっても不思議ではありません。
というよりも、世界的視野からはそういうケースがないほうが不自然でしょう。
私も過去に何回も何回も「おっとっと」を経験しているわけでして、
その中には 10 回連続があっても不思議ではありません。仮に私にはそういう経験がないとしても、
10 人も集めれば、誰かが 10 回連続を経験していることでしょう。
しかしながら、私は寡聞にして 10 回連続の経験談を聞いたことがありません。
おそらく皆さんもそうでしょう。
つまり、0.1% の確率で何かが発生するような場合、それは実際には何万回何億回の試行においても、
一件たりとも発生しないのです。0.1% という確率はそれくらい低い確率なんです。
嘘です。
実際には 10 回連続おっとっとの確率は 0.1% なんてものではなく、もっと桁違いに低いはずです。
だから誰も経験していないんですね。
上の確率計算のどこに間違いがあるのかは自明のことでしょう。
私には正確に確率計算をすることは出来ませんが、
ムチャクチャ低い確率になるであろうことは想像に難くありません。
しかしながら、いかに低い確率であろうと、それは確率ゼロではないわけで、
人類の歴史始まって以来、誰かがどこかで 10 回連続おっとっとを経験したかもしれません。
いや、動物の世界は言うに及ばず、プランクトンの世界にすらおっとっとがあるやもしれません。
そこまで考えを広げると、地球開闢以来、
何回かあるいは何万回か何億回かは、10 回連続おっとっとがあったのではないかと思われます。
真実は神のみぞ知るところでしょう。
宇宙的スケールで 10 回連続おっとっとを考えると、
何やら壮大な SF 叙事詩が書けそうな気分になります。なりませんか?
願わくば、私自身が 10 回連続おっとっとを経験してみたいものです。いや、自分で経験するよりも、
目の前で誰かと誰かが 10 回連続おっとっとを演じる様を見たほうが楽しいでしょう。
新宿駅の雑踏などで、前もって打ち合わせた二人が、意識的に 10 回連続おっとっとをやってみせて、
周囲の人々の反応を観察するってのも面白そうです。