電車でもエレベータでも「降りる人が先」と、小学校の先生から教わりました。
駅の放送でも「降りる人が先」と言っています。実際、「降りる人が先」
というのは合理的だと思います。
世の中、合理的でない人は珍しくもありませんで、電車でもエレベータでも、
降りる人を待たずに乗り込む人はいくらでもいます。
電車を待つ列の先頭に私が立っていたとしましょう。ドアが開くと、
私はドアの脇の方に立って、降りる人の邪魔にならないようにして、
降りる人が降りてから車内に乗り込むようにします。
そうすると普通は、私の後に並んでいる人は私の後から、つまり、
降りる人を待ってから電車に乗ることになります。仮にその人は普段、
降りる人を待たない傾向があるとしても、前にいる人(この場合は私)
が降りる人を待っているので、仕方なく(?)それに従うような格好になってしまうのです。
ところが、ツワモノになりますと、私が前で待っているにも関わらず、
私の脇を通って降りてくる人をかき分けるようにして、さっさと乗り込んでしまうのです。
厚顔無人で傍若無恥な輩です。なんとなく意味が通じる四文字熟語です。
そういう輩は、空いた席にちゃっかりと座っていて、既に新聞など広げていたりします。
本来ならば、その席は私が座っていたはずなのですが、私は律儀に降りる人を待っていたため、
既に空席はなくなっているのです。
そういう時の彼らの心情はいかなるものなのでしょうか?
「ついつい焦って乗り込んでしまって、空いている席に座ってしまったけど、
ちっとかっこ悪いことをしてしまったなぁ。
本当は俺の前に立っている人が座るはずだった席だよなぁ。でも、
今更立つ訳にもいかないし・・・」
こんな感じでしょうか。それとも、
「けけけっ、やったね。悠長に降りる奴を待っていたら座れるもんも座れなくなっちまうぜ。
あいつがゆっくり待っているから、俺までその被害者になるところだったぜ。世の中、
すばしこいのが勝つんだよな、けけけっ」
こんな感じでしょうか。それとも、
「えーと、高原が初ゴールねぇ。相手はカーンかぁ。そういえば、
キラー・カーンは元気にしてるかな? 本当は『キラー・カン』が正しいんだけどな」
と、なーんも感じていないのでしょうか?
私はと言えば、そういう輩に対しては、「余裕のない人生を送っているかわいそーな奴」
と軽蔑しちゃってますけど。
ホームの放送で「降りる人が先です」なんて言うよりも、「かわいそーな奴」
といった軽蔑系の世論を形成するほうが、「降りる人が先」を実現するには良い方法かもしれません。
「降りる人が先」に限らず、様々なマナーを道徳心に訴えるような広告や標語は目立ちますが、
考え方を変えて、マナー違反のかっこわるさを訴えたり、
マナー違反を罵倒したりといった方向にいくと、
その種の広告や標語が非常に面白くなると思うんですけど、いかがなものでしょう?
単なる (罵詈 or 悪口)雑言ではなく、笑いが取れるような文句にするならば、
なかなか楽しいと思うんですけどね。