「看護婦」という呼称をやめて「看護師」にしましょう、なんてことになってからしばらく経ちます。
新聞や雑誌でも「看護師」という呼称が定着してきました。
先日テレビを見ていたら「助産師」というのが出てきました。「助産婦」というのが
「助産師」に改められたのですね。
「○○婦」だと「女性に限る」ということになるので、性に依存しない呼び方をする、
ということには全く依存はありません。まあ、私の中では「看護婦さん」
のほうがしっくり来ることは否定出来ませんけど。
以前、「看護婦」が一般的に用いられていたころ、男性の看護婦(変な言い方だ)は
「看護士」と呼んでいたと記憶しているのですが、今は「看護師」です。
「士」と「師」の違いです。
ヒロイック・ファンタジー好きの人なら、「魔道士」と「魔道師」
の違いを連想してしまうかもしれません。これはどうでもいいですけど。
世の中に、「○○し」と呼ばれる資格は数あれど、ほとんどは「○○士」と表記すると思われます。
弁護士、公認会計士、司法書士、税理士、気象予報士、社会福祉士などなど。
一方、「○○師」と書くのは、私の知る限りでは、医師、薬剤師、助産師、看護師、
保健師くらいです。見事に医療関係に偏っています。仮に私の知識のほうがが偏っていて、
実際は医療分野以外にも「○○師」が数多くあるなら申し訳ないのですが、
普段目にする「○○師」には、医療関係しか見当たらないというのが実感です。
少なくとも、「し」の圧倒的多数は「士」でしょう。
さて、「士」と「師」では、漢字の意味合いとして「師」のほうが偉いようなイメージです。
ここから先は私の想像ですので、間違っていたなら申し訳ありません、と先に謝っておきましょう。
私は医療の世界については門外漢ですが、話に聞くところによると、
とにかく医師が圧倒的にイチバン偉いそうです。その医師が「医士」ではなく「医師」
であることと、看護師が「看護士」ではなく「看護師」になったことには、
なんらかの関係があると思われます。
看護師の側が、医「師」と看護「士」のバランスを嫌ったのか、
医師の側が医療系全体を「師」にしたくて何らかの圧力をかけたのかはわかりませんが、
少なくとも、もし医師が「医士」と表記していたとしら、看護師は看護士、
助産師は助産士で落ち着いたことでしょう。「医士」と「看護師」
なんていう組み合わせは、ぜぇーーーーったいにありえないことだと思われます。
医療の現場で働いている方々には何の責任もないことですが、私は「○○師(医師も薬剤師も含む)」
という表記を見ると、あまり本質的でないところでエバっている中間管理職のおっさん、
みたいなイメージを感じてしまうのでした。だって、弁護「士」だし公認会計「士」だし、
自分達だけ一段偉い意味合いの「師」を使って恥ずかしくないのかなぁ、
などと思ってしまうわけですよ。そういう表記を押し付けられた方々には申し訳ないですが、
やっぱ「○○師」には違和感を感じるのです。
看護師さんや助産師さんの中にも、「師はイヤだなぁ、せめて看護士にしてくれ」
なんて思っている方も多いかもしれませんね。医師の中に「医士のほうが良いのに」
と思っている人は・・・、いるんでしょうか?