2003年4月1日


佐藤麗子さんの「佐藤」と「れいこ」


佐藤麗子さんという女性がいたとしましょう。「佐藤麗子」は適当に思いついた名前ですので、 深読みしないように。

佐藤麗子さんは新卒でうちの会社に入って 3 年目だとします。 高樹と佐藤麗子さんは別の部署ですが、時々仕事上でメールのやり取りがありますし、 時々ミーティングで一緒になりますし、時々電話で話しますし、 時々直接話しますし、という関係だとしましょう。 まあ、会社関係のお付き合いとしては至極普通です。

くどいようですが、「佐藤麗子」は適当な名前ですし、「佐藤麗子」 のモデルが誰かいるわけでもありません。

さて、何かのきっかけで、高樹と佐藤麗子さんがちょいと親しくなったとしましょう。 飲み会で一緒になって、仕事上の悩みを聞いてあげたとか、 私の部署で企画したスキーツアーに彼女も参加していて、初心者の彼女に私が教えてあげたとか、 そんなようなきっかけです。

私は社内不倫はしない主義ですが、それなりに親しくなった女性を飲みに誘うことくらいはします。 で、高樹は佐藤麗子さんを誘って六本木の中華料理の店に行きました。あれこれと話しました。 会社ではとても出来ないようなプライベートな会話もしました。当然、より一層親しくなります。 でも、ホテルに誘ったりはしていません。帰りに駅まで歩く途中で、 彼女は冗談半分のように腕を組んできましたが、ただそれだけです。

本当にくどいかもしれませんが、この話は「例えば」の話です。 過去に似たような話がなかったとは申しませんが、少なくとも現在進行形ではございません。

で、こんなことがあると高樹と佐藤麗子さんはかなり親しくなります。それまでは、 仕事関係のメールだけでしたが、時には私用のメールも出し合ったりします。 内容はたわいもないことです。別に不倫関係になったわけじゃないので、 仮に誰かに見られても特に困らないような内容です。

しかしながら、高樹は佐藤麗子さんからの私用メールに微妙で決定的な変化があることに気付きます。 仕事のメールとは明らかに違うのです。仕事のメールでしたら、こんな感じになります。

高樹さん、

明日の○○様向けのプレゼンテーションですが、都合により、高樹さんのパートを最初に持ってきて、 他の方は順次繰り下げたいと思います。時間割は下記に示しますので、 不都合のある場合は早めにお知らせください。

よろしくお願いします。

佐藤

しかし、彼女からの私用メールはこんな感じです。

昨日はごちそうさまでした。とっても美味しかったでーす。 高樹さんて美味しい店を沢山知っているんですね。

また誘ってください。

れいこ

決定的な違いとは言うまでもなく、最後の署名の「佐藤」と「れいこ」の違いです。 もちろん、「れいこ」ではなく「麗子」でも良いのですが、 メールの最後にファーストネームを書くようになったのは、 これは大きな変化といえるでしょう。

私はイヂワルな奴ですから、返信に「最後の『れいこ』はポイント高いね」 などと書いたりするのですが、そうすると次の彼女からのメールは、また「佐藤」 に戻ったりして、なかなかカワイイものです。

全ての女性が佐藤麗子さんのように、 親しくなったらファーストネームを使うようになるわけじゃないでしょうが、 異性に出すメールでファーストネームを使うのは、 好意の表れであると解釈しても良さそうに思います。

でも、男女が逆になって、私のような年代の男が随分と若い女性に対して「あきら」 などと書いてしまうのは、かなりキモイことは言うまでもありません。




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