2003年4月8日


携帯電話とジェスチャー


電話をしながら手帳をめくったり手帳にメモしたり、 あるいはキーボード、マウスを操作したりなんて時には、 首を傾げて片方の肩をすくめるようにして、 受話器を頬骨と肩の間にはさんで会話することがあります。

私は首の柔軟性に欠けるのか、出来ないことはありませんがそれが苦手でして、 ほとんどしたことがありませんが、それをかなり好んでいるように見受けられる人もいます。 まあ、最近ではヘッドセットも普及してますから、頻繁にそういう状況になる人は、 最初からヘッドセットを着用していることでしょう。

また、卓上型の電話のように受話器がある程度の大きさがあると、 それはやりやすいでしょうが、携帯電話の場合は本体が小さいため、 なかなかやり辛いものと思われます。

私は以前、携帯で会話しながらそれをやろうとして、2 - 3 秒で断念したことがあります。 携帯電話機をうまい位置に固定できないんですよ。

でも、世の中には器用な人もいるものでして、時々街角で携帯でそれをしている人を見かけます。 首を左に傾げて左肩を上げて携帯をはさみ、会話しながら手帳にメモしていたりするのです。 尊敬に値する、なんていうほど大げさなことではありませんが、私にはちょっとマネできません。

先日もそういう人(♂)を見かけました。サラリーマン風です。でも、 何かちょっと様子がおかしいのです。首を左に傾げて左肩を上げて携帯をはさみ、 左手には手帳を持って・・・・、とここまでは良いのですが、 右手にはペンを持って手帳にメモを、ではないのです。手帳を持った左手は手帳を開くこともなく、 なおかつだらりと垂れ下がっています。ペンは右手ではなく手帳にさしてあります。

右手は空いています。普通ならば右手があいているならば、携帯を右手に持つか、 あるいは手帳を右手に持ち替えて左手で携帯を持つかだと思うのですが、 その彼はそうすることなく、頬骨と肩で携帯をはさんだままで会話しています。

想像するに、その直前までは手帳にメモをしていたのでしょう。で、 メモが終わったあともその体勢をそのままキープしていたのでしょう。 まあ、そういうこともあるかもしれません。

その彼、誰と何を話しているのか分かりませんが、ちょっとエキサイトしています。 ケンカごしというわけではありませんが、かなり大きな声で熱弁をふるっているのです。 「だからさ、鈴木君にはそこをきちんと確認しろって言っただろ!  あれがこけると影響が大きいんだからさ、わかるだろ?」などと言っています。 もちろん、携帯を頬骨と肩ではさんだ体勢のままでです。

で、エキサイトしているからなんでしょうが、彼の右手があれこれと動くんです。 プレゼンテーションするときに手のジェスチャーを入れる人がいますが、 ちょうどそんな感じです。自分の喋りに合わせて、人差し指で何かを指すような仕草をしたり、 「ちょっとまった」みたいな仕草をしたり、あれやこれや。

もちろん、携帯を頬骨と肩ではさんだ体勢のままでです。 もちろん、電話で会話している相手にはそのジェスチャーが見えるはずもありません。

そのシーンだけを見ると、彼はあたかも、右手でジェスチャーをしたいが為に、 わざわざ携帯を頬骨と肩ではさんでいるかのように見えてしまいます。 また、首を傾げて肩をすくめた体勢でエキサイトして、 大仰な右手のジェスチャーを繰り出している様子も、 なかなかに笑いを誘うものです。

春の暖かな日のことでした。




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