ここ1ヶ月程の間で、私は 5 人の女性から「美容院で髪を切って失敗した」
という話を聞きました。Web 日記でそういう話を読んだのではなく、
直接の会話で聞いたり、あるいはメールで知らされたりです。
私が彼女達の髪型を見られるケースにおいては、私としては別に失敗していないと思うのですが、
彼女たちの自己評価においては失敗なのでしょう。
不思議なことに、彼女達が失敗だと思っているのは、例外なく前髪なのです。
そして、「前髪を切りすぎた」と感じているのです。5 人ともそのパターンです。
この 5 人に限らず、女性が髪を切って失敗したと思うケースのほとんどは、
「前髪を切りすぎた」ではないかと思います。あなたが女性であるならば、
「前髪を切りすぎた」経験は何回かあるでしょうし、女性から「前髪を切りすぎた」
と聞かされたケースも数多くあることでしょう。
美容院での失敗として考えられることは、髪の長さの他に、パーマやストレートパーマの失敗や、
髪の色付けの失敗などが考えられますし、髪の長さをとっても、前髪の他にも大きく分けて、
横と後ろの髪もあるのですが、何故か失敗例は「前髪を切りすぎた」に集中しているように思います。
感覚的なものですが、男の場合はそれほど「前髪を切りすぎた」には集中していないと思われます。
もちろん、「前髪を切りすぎた」もありますが、パーマがきつくかかりすぎたとか、
後ろが刈り上げ風味になってしまったとか、モミアゲが短すぎるとか、
1:9 分けをするための充分な長さが確保できていないとか、全体的に坊ちゃん風味であるとか、
女性よりも失敗内容が多岐にわたる傾向にあると思います。
何故、女性の失敗例は「前髪を切りすぎた」に集中するのでしょうか?
前髪は目立ちやすいとか、長いのはもっと切れるけど短くなったら伸びるまで時間がかかるとか、
そういった理由は男女共通ですから、「前髪を切りすぎた」が女性に多い理由にはなりません。
失敗した女性の話を聞いてみると、単に前髪が短すぎる云々ではなく、
それによって顔の印象が大きく変わってしまうことを気にしているようです。
一般に前髪が短くなると子供っぽく見られますから、それが気に入らないのでしょう。
男であっても、前髪が短くてガキっぽくなってイヤだ、などとと思うことはありますから、
髪型と顔の印象を完全に別々に考えているわけではないのですが、女性の方がより密接に、
髪型と顔の印象、ひいては自分の美しさというものを、不可分のものとして捉えているようです。
男にとっては、「うーん、ちょっと気に入らないけど、まあいっか」程度のことでも、
女性にとっては一大事なのでしょう。つまり、男よりも採点基準が厳しいのです。そして、
男は前でも後ろでも横でも、大体同じような採点基準なのに対して、
女性の髪型に対する採点基準の厳しさは、顔に最も近い前髪が一番なのでしょう。
まあ、これは私の想像なので、当たっているかどうか分かりませんが。
それにしても不思議なのは、美容師さん達もプロなのに、これだけ「前髪を切りすぎた」
が頻発していることです。私の経験においても、「これくらい切って下さい」
とリクエストして、「もっと切って欲しかったなあ」と思うことは皆無に近く、
ほとんどは「切りすぎだよ」という感じです。
ですから、いつもは切る長さを短めに、
あるいは出来上がりのイメージを長めにリクエストしています。それでも、
多くの場合はやや短く感じられるほどです。あ、私がリクエストするのは、
美容師さんではなくて理容師さんですけど。
こういった傾向は皆さんに共通しているのではないかと思います。だとしたら、
美容師さんもその傾向に気付いていると思うので、「あまり切り過ぎないように」
という意識が働くと思うのですが、どうもそうではないように見えます。
そもそも、髪を切る動機のうちで一番多いのは「伸びて来たから」だと思うので、
短めに切ってしまったら、次の来店までの時間がかかり、営業的にはマイナスです。
いつも長めに仕上げた方が、早めに再来店してもらえて良さそうに思います。
「前髪を切りすぎた」の失敗例が多いことからも、
美容師さんが長めに仕上げるという意識を持つことは間違っていないと思われます。
「もっと切ってください」と言われたら、また切ればいいだけの話ですから。
もしかしたら、客の回転を良くするために、「もっと切ってください」と言われないように、
という意識が働いているのでしょうか?
それとも、本当は長めに仕上げるつもりだったのが、あちらをうっかり短くしてしまったから、
バランスを取るためにこちらも短く、そしたらここも短く、などということを繰り返して、
当初の予定よりも全体的に大幅に短くなってしまうのでしょうか?
とにかく、「前髪を切りすぎた」の失敗例が多いことに関しては、謎が多いのです。